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50章 非道
背後には巨大な建造物。
目の前にはイケメンが二人。
準備は万端、さぁ、どうなるか。
「そしたら、行きますよー! 準備はいいですかー!」
「オーケー!」
今回は回復があまり意味が無いということでダイチさんヒマワリちゃん、トシアキさんという構成で攻撃特化です。
「再び私の前に立つとは心強き者よ。」
セリフ途中で申し訳ないのですがみんなに続き私も砦へ必死で移動。
超加速を使用して脱兎のごとく、スタコラサッサだぜぇ!
「さて、死合おうか。」
その台詞の前に部屋に退避成功、でもすぐに奥の部屋へ移動。
「策を弄したようだな、強き者よ。智者の謀、とくと見させてもらおう。」
「ラインハルト様ここは私が先行いたします。」
扉の外から会話も聞こえてくる。この場合ジークフリードが転送されてみんなでラインハルトと戦うことになりそうだ。
この扉も最高級品なので耐久度はかなりある。壁は扉よりもさらに破壊には手間がかかる。まだ、扉を壊したほうが早い。
激しい斬撃音と魔法と思われる爆発音を幾重に繰り返し、
とうとう赤髪の騎士が部屋に突入してくる。
当然待ち構えるのは罠。
部屋に侵入したものを別の部屋へ転送する罠だ。部屋全体を一瞬で転送する。
転送先はこの建築物の中央、幾重の扉と様々な罠によって出てくるまではかなりの時間がかかるはず。
地面を潜られても困るので高層構造にしてその中央部に位置させる念の入れようだ。
「ジークフリード!!」
ラインハルトさんごめんなさい、姑息な罠に貴方の右腕をはめ込みました。
この部屋はかなり大きく取っているので戦闘においても問題ない、
PTのメンバー以外は移動阻害やトラバサミなどの姑息な罠もたくさんだ!
「行くぞ! ラインハルト!!」
「よくもジークフリードを、許さん!」
今回は油断をしないで最初から全開戦闘、俺とウーニャが2対1でラインハルトを受け持ち、遠距離火力勢が攻撃と支援、
流石に二人でならラインハルトを自由には行動させない、
その高速の剣技、多彩な魔法を持ってしてもこちらが優位。
さらに……
「ぬぐ、身体が、重い……」
グラビティフィールドが発動、ラインハルトには今ものすごい重力がかかっている、流石に動きが鈍る。
「今ニャ!」
良心がズキズキします。が、背に腹は変えられない。
ウーニャと俺、後衛陣の猛攻がラインハルトを打ちのめす。
「こんなもの!」
かなり上位の罠なんだが数秒でレジストするのは立派です。
毒とか麻痺とかは効かないだろうからそういうものは仕掛けず、
行動阻害系ばかりで構成した罠部屋。
「小癪な!」
その強力な能力から阻害系もほんの少し邪魔するだけだけど、
その一瞬を利用してダメージを重ねていく。
ついでに、輝石で罠を回復させていくのも忘れない、
そんな非道なことをしているとジークフリードがかなり接近してきていることを知らせるアラートが、
でも、本当にごめん。
破壊してきたものは全て輝石で元通り、罠も元通り、そして、
転移罠で最初の部屋へ……
「ジークフリード氏振り出しに戻る。」
ぼそっとつぶやくと後方でトシアキさんが吹き出してた。
「おのれーーー!! ジークフリードー!!」
完全悪役だこれ。俺ら悪役だ。
いくら悪役だろうが、こんな戦いを強いられたラインハルトは、
幾度と無く繰り返される攻撃の雨と、いやらしい罠によって、
ついにその膝をつく、
「認めぬ、このような戦い……ジーク……」
光の粒子となりラインハルトはその姿を失っていく。
「は、半端ない罪悪感」
「い、いや、こんな事可能にした運営が悪い!」
「「タカシのチートが悪い(~)」」
サオリとヒマワリちゃんがハモった。イケメン死すべし。
「ジークフリードは今6週目に突入、もう罠ではほとんどダメージを与えられないね、この部屋へ通すよー」
「Ok、回復も腹ごなしも済んだ。」
「可哀想ね、ほんと。」
「サオリちゃん彼氏あくどいから気をつけなよ~」
「酷い!」
ジークフリードはボロボロだった、さらにラインハルトが倒されたことに怒り狂い襲いかかってきた。
「よくもこのような卑劣な罠に!! ラインハルト様もこのような汚い手で討ち取ったのか!?」
はい、そしてこれからその汚い罠で貴方も倒します。
「ごめんなさい。」
あまりに良心が痛むのでそれだけ告げて、罠にはめてボッコボコにしました。
「ライン……ハルト様……今、おそばへ……」
散り際が美しいせいで俺たちの悪役っぷりが余計に際立つ倒れ方をして、
ジークフリードも光になっていきました。
「この戦闘、心の中にしまっておこう。」
「それがいいニャ」
「そうね……」
戦闘は終わった。
しかし、俺達の心には計り知れない罪悪感と、
なんとも言えない虚しさが吹き荒んだ……
なんとなく、ほんとうにこんなことをするのもおこがましいんだけど、
二人のために花を植えておいた。
本当に、本当にごめん。
PTのメンバー全員で彼らの不遇を謝罪した。
そして、二度とこの手を使うのはやめよう、俺はそう心に強く誓うのであった。
目の前にはイケメンが二人。
準備は万端、さぁ、どうなるか。
「そしたら、行きますよー! 準備はいいですかー!」
「オーケー!」
今回は回復があまり意味が無いということでダイチさんヒマワリちゃん、トシアキさんという構成で攻撃特化です。
「再び私の前に立つとは心強き者よ。」
セリフ途中で申し訳ないのですがみんなに続き私も砦へ必死で移動。
超加速を使用して脱兎のごとく、スタコラサッサだぜぇ!
「さて、死合おうか。」
その台詞の前に部屋に退避成功、でもすぐに奥の部屋へ移動。
「策を弄したようだな、強き者よ。智者の謀、とくと見させてもらおう。」
「ラインハルト様ここは私が先行いたします。」
扉の外から会話も聞こえてくる。この場合ジークフリードが転送されてみんなでラインハルトと戦うことになりそうだ。
この扉も最高級品なので耐久度はかなりある。壁は扉よりもさらに破壊には手間がかかる。まだ、扉を壊したほうが早い。
激しい斬撃音と魔法と思われる爆発音を幾重に繰り返し、
とうとう赤髪の騎士が部屋に突入してくる。
当然待ち構えるのは罠。
部屋に侵入したものを別の部屋へ転送する罠だ。部屋全体を一瞬で転送する。
転送先はこの建築物の中央、幾重の扉と様々な罠によって出てくるまではかなりの時間がかかるはず。
地面を潜られても困るので高層構造にしてその中央部に位置させる念の入れようだ。
「ジークフリード!!」
ラインハルトさんごめんなさい、姑息な罠に貴方の右腕をはめ込みました。
この部屋はかなり大きく取っているので戦闘においても問題ない、
PTのメンバー以外は移動阻害やトラバサミなどの姑息な罠もたくさんだ!
「行くぞ! ラインハルト!!」
「よくもジークフリードを、許さん!」
今回は油断をしないで最初から全開戦闘、俺とウーニャが2対1でラインハルトを受け持ち、遠距離火力勢が攻撃と支援、
流石に二人でならラインハルトを自由には行動させない、
その高速の剣技、多彩な魔法を持ってしてもこちらが優位。
さらに……
「ぬぐ、身体が、重い……」
グラビティフィールドが発動、ラインハルトには今ものすごい重力がかかっている、流石に動きが鈍る。
「今ニャ!」
良心がズキズキします。が、背に腹は変えられない。
ウーニャと俺、後衛陣の猛攻がラインハルトを打ちのめす。
「こんなもの!」
かなり上位の罠なんだが数秒でレジストするのは立派です。
毒とか麻痺とかは効かないだろうからそういうものは仕掛けず、
行動阻害系ばかりで構成した罠部屋。
「小癪な!」
その強力な能力から阻害系もほんの少し邪魔するだけだけど、
その一瞬を利用してダメージを重ねていく。
ついでに、輝石で罠を回復させていくのも忘れない、
そんな非道なことをしているとジークフリードがかなり接近してきていることを知らせるアラートが、
でも、本当にごめん。
破壊してきたものは全て輝石で元通り、罠も元通り、そして、
転移罠で最初の部屋へ……
「ジークフリード氏振り出しに戻る。」
ぼそっとつぶやくと後方でトシアキさんが吹き出してた。
「おのれーーー!! ジークフリードー!!」
完全悪役だこれ。俺ら悪役だ。
いくら悪役だろうが、こんな戦いを強いられたラインハルトは、
幾度と無く繰り返される攻撃の雨と、いやらしい罠によって、
ついにその膝をつく、
「認めぬ、このような戦い……ジーク……」
光の粒子となりラインハルトはその姿を失っていく。
「は、半端ない罪悪感」
「い、いや、こんな事可能にした運営が悪い!」
「「タカシのチートが悪い(~)」」
サオリとヒマワリちゃんがハモった。イケメン死すべし。
「ジークフリードは今6週目に突入、もう罠ではほとんどダメージを与えられないね、この部屋へ通すよー」
「Ok、回復も腹ごなしも済んだ。」
「可哀想ね、ほんと。」
「サオリちゃん彼氏あくどいから気をつけなよ~」
「酷い!」
ジークフリードはボロボロだった、さらにラインハルトが倒されたことに怒り狂い襲いかかってきた。
「よくもこのような卑劣な罠に!! ラインハルト様もこのような汚い手で討ち取ったのか!?」
はい、そしてこれからその汚い罠で貴方も倒します。
「ごめんなさい。」
あまりに良心が痛むのでそれだけ告げて、罠にはめてボッコボコにしました。
「ライン……ハルト様……今、おそばへ……」
散り際が美しいせいで俺たちの悪役っぷりが余計に際立つ倒れ方をして、
ジークフリードも光になっていきました。
「この戦闘、心の中にしまっておこう。」
「それがいいニャ」
「そうね……」
戦闘は終わった。
しかし、俺達の心には計り知れない罪悪感と、
なんとも言えない虚しさが吹き荒んだ……
なんとなく、ほんとうにこんなことをするのもおこがましいんだけど、
二人のために花を植えておいた。
本当に、本当にごめん。
PTのメンバー全員で彼らの不遇を謝罪した。
そして、二度とこの手を使うのはやめよう、俺はそう心に強く誓うのであった。
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