3人の勇者と俺の物語
11章 意外な効力
『おおおおおおお、長年悩まされた腰痛が綺麗サッパリ抜けておるぞ!!』
「肩が、肩に羽が生えたようだわ! 朝の頭痛もない! こんな爽快な朝は何年振りかしら!?」
「ワタルすごいよ、身体が軽い!」
「ワタルさん足が浮くようです!」
「ワタ兄、まるで身体の重さが消えたみたいに動かせる」
朝から大絶賛です。人からこんなに褒められたことは無いです。
嬉しいです。なんか嬉しくないけど。
僕のマッサージは強力な様で、レベルアップの痛みも全く無く、
何十年一緒に付き合った腰痛や肩こりも改善したようです。
やったぜ! これからも敏腕家政婦として僕の冒険は続いていく……
完
「じゃないから!!」
完全に僕を狙っている小動物2匹。今晩もやらせようという意図を隠しもしない。無視だ無視。
3人娘までチラチラと、こ、今晩も……? みたいな魅力的な視線を送ってくる。
「わかったよ! 階層クリアしたらマッサージしますよ!」
『ヨッシャーーーー!!』
「みんなわかってるわね、今回失敗は許されないわよ!!」
「ボク今ならどんな敵でも倒せそう!」
「今日の私の魔法は一味違う」
「バラバラにしてやる」
全員気合も入った。朝食も食べた。お金はもう無い。
今日倒せなかったら積む。金銭的に。全員で雑魚寝である。
そして新しく手に入れたスキルがもうひとつ意外な効果を戦闘で発揮した。
「リク! 右前の敵右肩を狙え!」
僕の指示でリクが右肩を攻める、
バキ!
見事に肩の部分のジョイントが外れる、そいつは盾と剣を持つタイプなのでこれで攻撃力が激減だ。
神のマッサージ師である僕にとっては敵もその範疇。
身体のどこが弱っているのか手に取るようにわかるのです。
意外な使いみちがあったものだ。
リビングアーマー的なモンスターもダメージの蓄積部位みたいなのはある、
そこを効果的に攻めれば損傷する。
これ、戦いでもかなりいいスキルだね。
ごめんよ、酷いこと言って。
最高だぜ相棒!
さらに僕の施術を受けた3人の動きは見違えている、
レベルアップの効果も大きいんだけど、
曰く、腕がよく回る、回せなかった角度まで回せる。
曰く、身体が柔軟になった気がする、負担が減りさらに鋭い動きが出来る。
曰く、疲労が溜まりにくい、流れるように身体が動き続ける。
曰く、魔力循環までもスムーズに。
これ、神スキルだね。
ありがとう!
マッサージ効果を受けた僕たちは順調に騎士たちを駆逐していく。
僕も敵の戦闘能力を削ることに集中して行けば戦力になる。
鎧を大きく傷つける事はできなくても、弱っている関節部分に剣をひねりこむぐらいは出来る。そうして足をもいだり腕をもいだりして、あとは防御に徹する。余裕ができたら他の人の騎士にちょっかいを出して惹きつける。
ちゃんと盾役やってるじゃん僕!
盾技Lv3の技は打撃そらし、インパクトの強さをうまく逃がして反動が少なくなる技。なんか、それ初歩じゃね? とも思ったけど連続攻撃とかを意識しなくても衝撃が弱くなるから地味に良いスキルだった。
「クウはそのまま王様維持して、もう少しで雑魚は倒せる!」
「私もまだ魔力に余裕があるので、ワタルさんの加勢にいきます!」
「王様は責任をもって維持する」
3人共がきっちりと自分の仕事をこなす。
その結果敵は屍を重ねていく。
「ラストー! よし、クウ今行く!」
「ワタルさん、私達もクウちゃんの援護に」
「おお!」
クウと王様の戦いは他の騎士とはレベルが違った。
王様は長剣を片手で見事に使いこなし、さらに大盾を使うことで攻防に隙がない。攻撃は苛烈、クウは両手剣でその攻撃を見事に捌いている。
二刀流になったことで攻撃だけでなく防御面にもプラスになっている。
いくら王様でも4対1では瞬殺だぜ!
と、思っていた時代が僕にも有りました。
「リク! 盾側から強いの当てて! カイはリクへの攻撃を注意!
クウはその隙を攻撃、僕はこのまま正面で耐える!」
僕が全面で防御に徹しながらも、一本の剣でよくぞここまでというレベルで3人娘の攻撃を捌き続けている。
リクの溜め攻撃を繰り返して受けている左側の腕の付け根が大分傷んでいるのはわかるんだけど、攻撃を与える隙がない!
「カイ! ちょっと無理するからワタ兄と一緒に攻撃を防ぐ方に集中して!」
「わかったわ!」
カイの水魔法を乗せた槍の一撃が敵の剣と交差する、その瞬間剣と槍が同時に氷に包まれる、
「今!」
クウは高速で敵に突っ込み消える、消えたように見えて頭上を抜けて盾を持つ手の後方に着地、着地と同時に強力な切り込みを肩口へ浴びせる!
「でりゃあ!!」
王様の肩口が大きく斬られ盾を持つ腕がだらりと下る。
その瞬間盾を持つ手を体ごと捻ってクウにぶつけようとする。
ヤバイ、今のクウは回避できない!
盾の巨大化を一瞬解く、突進で距離を詰めて攻撃の間にねじ込んですぐに二段階巨大化!!
ガイン!
ちぎれかけた腕を無理やり使いそこに盾による衝撃をくらい、
盾を持つ腕が完全に千切れる。
その隙にクウは体勢を立て直すのに成功する。
ダメージは……僕の盾を持つ腕が変な方向に曲がってるだけだ!
「ぐっ……!」
男の子だから泣かない! 戦闘中はアドレナリンバンバンで痛くない!!
痛くないと思えば痛くない!
「ワタル大丈夫!?」
「いいから倒しちゃえ今がチャンスだ!!」
盾を失った王様に3人の怒涛の攻撃、申し訳ないけど今の僕は距離をとって邪魔をしないのが精一杯だ。
凍りついた剣は簡単に槍から引き剥がされちゃったけど、
腕を失った左側に大きな隙ができる。
クウが右から剣を完璧にコントロールして空いてる左からリクとカイが攻撃をする、それで勝負は決した。
王様は最後まで膝をつくことなく光となって消えていった。
「やったーーーーーーー!!」
「やりました!」
「ワタ兄やったよ!」
「ギャーーーー!!」
クウが飛びついてきて幸せな物体が、折れた腕に……
折れてなければ至高の時間だったのに……
痛みで気絶した。
「うっ……暖かい……」
目を覚ますとカイが腕に回復魔法をかけていてくれた。
他の二人と二匹が心配そうに見つめてる。
「ごめん、ワタ兄……」
「クウは悪くないよ、僕が隠してたわけだし」
「でも……でも……」
優しく頭をなでてやる、
「心配してくれてありがとう」
「うん、良かった……」
「腕もちゃんと治します」
「これでワタルの料理もマッサージも無事だな!」
「え?」
「あ……」
『バカモン! それは内緒だとさっき言ったばかりじゃろ!』
「バイセツも余計なこと言わないの! よ、よかったわね! 元のように治るわよ!」
「や、やったな! ワタル!」
「結構複雑にねじれて折れていたので頑張って治しました!」
「僕の料理とマッサージのために?」
目をそらすなカイ。
「ち、違うよ! ワタ兄が心配で!」
わざとらしく当ててきたなクウ、その手にはのるぞ!
「まぁ、いいや。倒せたことには変わりないし、腕も治るなら良かった。
「そ、そうよね良かったわよみんな頑張ったわ」
取り繕っているメディアスさんにボソッと
「今日の夜は肩もみませんから。お二人は」
バイセツさんとメディアスさんがこの世の終わりのような顔をしていたので、
少し溜飲が下がった。
階層制覇の宝箱にはなんと100,000zが収められていた。
あとたくさんの騎士のドロップ宝箱から鋼の斧、槍、剣も手に入れた。
ダブったのは1個づつ僕が使う。更に余ったものを売ることで50000zも追加で手に入った。これでしばらくの路銀は確保できた。
当然全員レベルが上った。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
イチノセ ワタル
Lv11→13 【有能な家政婦】
HP 209→220
MP 71→77
Str 25→29
Agi 22→26
Vit 24→29
Int 23→28
Luk 17→20
【スキル】 女神の盾 勇者の卵 器用Lv3 観察Lv6 忍耐Lv6
神の料理人 神のマッサージ師 言語理解 大器晩成()
やりくり上手New! 魔力操作Lv3 微小魔力操作Lv4New! 盾技Lv4New!
生活魔法Lv3New!
リク
Lv6→7 【戦斧の戦士】
HP 950→1180
MP 200→260
Str 88→108
Agi 69→81
Vit 71→85
Int 45→59
Luk 48→59
【スキル】 聖斧の力 頑丈Lv3 根性Lv4New! 魔力操作Lv4New!
斧技Lv5New! 見切りLv5New! 忍耐Lv5 身体強化魔法Lv2New!
溜め攻撃Lv4New! 自己活性Lv3 鑑定 マジックボックス【極大】
【称号】決意し者
カイ
Lv6→7 【魔槍の戦士】
HP 530→660
MP 880→1110
Str 45→58
Agi 72→84
Vit 50→61
Int 101→120
Luk 60→72
スキル 聖槍の力 聡明Lv4New! 忍耐Lv5 天賦の魔力
魔力操作Lv6New! 魔力増幅Lv6New! 魔装武具Lv2New!
回復魔法Lv5New! 水魔法Lv4New! 火魔法Lv3
風魔法Lv4 土魔法Lv3 槍術Lv5New! 鑑定 マジックボックス【大】
【称号】決意し者
クウ
Lv6→7 【天才二刀剣士】New!
HP 940→1090
MP 720→860
Str 64→75
Agi 98→113
Vit 60→74
Int 84→100
Luk 130→148
スキル 聖剣の力 天才 直感Lv5New! 洞察Lv3New! 忍耐Lv5
魔力操作Lv4New! 環境魔力利用Lv4 剣技Lv6New! 二刀流Lv5New!
見切りLv5 光魔法Lv4 闇魔法Lv4New! 空間魔法Lv3 時空魔法Lv3
センス○ 鑑定 マジックボックス【無限】
【称号】決意し者
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
着実に一歩一歩強くなってるぞ。
生活魔法は洗浄、消毒(Lv1)、
鮮度判定(Lv2)食材が傷んでいるかわかるよ! やったね!
コーティング(Lv3)、魔力で包んで傷みにくくなったり壊れにくくなったりするみたいだ。試しに陶器の皿に使ってえいやって地面に投げても平気だった。
調子に乗ってリクにやったもらったら木っ端微塵だった。
便利な魔法だね、日常生活ではね。
やりくり上手ってなんだろ? 生活費が削減されるのかな?
ほんと家政婦にどんどんなっていくな僕。
盾技LV4魔力盾、いきなりすごいのが出た。
魔力で作った盾を出して操作できた。これいろいろ出来そうだ。
ゆっくりでも確実に強くなっていく、3人が5段飛ばしで階段登ってるだけさ、
そうさそうさ。
まだお昼だったけど激戦で疲れた。
その日はゆっくりすることになった。
3階を見ると、なんと最上階だった。
同じような休憩設備、ただ料理が少し豪華なのがあった。
なかなか女神様も商売がお上手。
まんまとミノタウロスステーキ(6000z)をみんなで頂いた。
美味しかった。自動販売機と考えたら凄いもんだ。
夜3人娘にマッサージを施して寝た。忍耐スキルがまた上がった。
自分自身へも届く範囲をモミモミするとどえりゃー気持ちが良かった。
これ全身にされたらああなっても仕方ないな。思い出したら……
ふぅ・・・・・・
恨めしそうな小動物は無視して寝た。
「肩が、肩に羽が生えたようだわ! 朝の頭痛もない! こんな爽快な朝は何年振りかしら!?」
「ワタルすごいよ、身体が軽い!」
「ワタルさん足が浮くようです!」
「ワタ兄、まるで身体の重さが消えたみたいに動かせる」
朝から大絶賛です。人からこんなに褒められたことは無いです。
嬉しいです。なんか嬉しくないけど。
僕のマッサージは強力な様で、レベルアップの痛みも全く無く、
何十年一緒に付き合った腰痛や肩こりも改善したようです。
やったぜ! これからも敏腕家政婦として僕の冒険は続いていく……
完
「じゃないから!!」
完全に僕を狙っている小動物2匹。今晩もやらせようという意図を隠しもしない。無視だ無視。
3人娘までチラチラと、こ、今晩も……? みたいな魅力的な視線を送ってくる。
「わかったよ! 階層クリアしたらマッサージしますよ!」
『ヨッシャーーーー!!』
「みんなわかってるわね、今回失敗は許されないわよ!!」
「ボク今ならどんな敵でも倒せそう!」
「今日の私の魔法は一味違う」
「バラバラにしてやる」
全員気合も入った。朝食も食べた。お金はもう無い。
今日倒せなかったら積む。金銭的に。全員で雑魚寝である。
そして新しく手に入れたスキルがもうひとつ意外な効果を戦闘で発揮した。
「リク! 右前の敵右肩を狙え!」
僕の指示でリクが右肩を攻める、
バキ!
見事に肩の部分のジョイントが外れる、そいつは盾と剣を持つタイプなのでこれで攻撃力が激減だ。
神のマッサージ師である僕にとっては敵もその範疇。
身体のどこが弱っているのか手に取るようにわかるのです。
意外な使いみちがあったものだ。
リビングアーマー的なモンスターもダメージの蓄積部位みたいなのはある、
そこを効果的に攻めれば損傷する。
これ、戦いでもかなりいいスキルだね。
ごめんよ、酷いこと言って。
最高だぜ相棒!
さらに僕の施術を受けた3人の動きは見違えている、
レベルアップの効果も大きいんだけど、
曰く、腕がよく回る、回せなかった角度まで回せる。
曰く、身体が柔軟になった気がする、負担が減りさらに鋭い動きが出来る。
曰く、疲労が溜まりにくい、流れるように身体が動き続ける。
曰く、魔力循環までもスムーズに。
これ、神スキルだね。
ありがとう!
マッサージ効果を受けた僕たちは順調に騎士たちを駆逐していく。
僕も敵の戦闘能力を削ることに集中して行けば戦力になる。
鎧を大きく傷つける事はできなくても、弱っている関節部分に剣をひねりこむぐらいは出来る。そうして足をもいだり腕をもいだりして、あとは防御に徹する。余裕ができたら他の人の騎士にちょっかいを出して惹きつける。
ちゃんと盾役やってるじゃん僕!
盾技Lv3の技は打撃そらし、インパクトの強さをうまく逃がして反動が少なくなる技。なんか、それ初歩じゃね? とも思ったけど連続攻撃とかを意識しなくても衝撃が弱くなるから地味に良いスキルだった。
「クウはそのまま王様維持して、もう少しで雑魚は倒せる!」
「私もまだ魔力に余裕があるので、ワタルさんの加勢にいきます!」
「王様は責任をもって維持する」
3人共がきっちりと自分の仕事をこなす。
その結果敵は屍を重ねていく。
「ラストー! よし、クウ今行く!」
「ワタルさん、私達もクウちゃんの援護に」
「おお!」
クウと王様の戦いは他の騎士とはレベルが違った。
王様は長剣を片手で見事に使いこなし、さらに大盾を使うことで攻防に隙がない。攻撃は苛烈、クウは両手剣でその攻撃を見事に捌いている。
二刀流になったことで攻撃だけでなく防御面にもプラスになっている。
いくら王様でも4対1では瞬殺だぜ!
と、思っていた時代が僕にも有りました。
「リク! 盾側から強いの当てて! カイはリクへの攻撃を注意!
クウはその隙を攻撃、僕はこのまま正面で耐える!」
僕が全面で防御に徹しながらも、一本の剣でよくぞここまでというレベルで3人娘の攻撃を捌き続けている。
リクの溜め攻撃を繰り返して受けている左側の腕の付け根が大分傷んでいるのはわかるんだけど、攻撃を与える隙がない!
「カイ! ちょっと無理するからワタ兄と一緒に攻撃を防ぐ方に集中して!」
「わかったわ!」
カイの水魔法を乗せた槍の一撃が敵の剣と交差する、その瞬間剣と槍が同時に氷に包まれる、
「今!」
クウは高速で敵に突っ込み消える、消えたように見えて頭上を抜けて盾を持つ手の後方に着地、着地と同時に強力な切り込みを肩口へ浴びせる!
「でりゃあ!!」
王様の肩口が大きく斬られ盾を持つ腕がだらりと下る。
その瞬間盾を持つ手を体ごと捻ってクウにぶつけようとする。
ヤバイ、今のクウは回避できない!
盾の巨大化を一瞬解く、突進で距離を詰めて攻撃の間にねじ込んですぐに二段階巨大化!!
ガイン!
ちぎれかけた腕を無理やり使いそこに盾による衝撃をくらい、
盾を持つ腕が完全に千切れる。
その隙にクウは体勢を立て直すのに成功する。
ダメージは……僕の盾を持つ腕が変な方向に曲がってるだけだ!
「ぐっ……!」
男の子だから泣かない! 戦闘中はアドレナリンバンバンで痛くない!!
痛くないと思えば痛くない!
「ワタル大丈夫!?」
「いいから倒しちゃえ今がチャンスだ!!」
盾を失った王様に3人の怒涛の攻撃、申し訳ないけど今の僕は距離をとって邪魔をしないのが精一杯だ。
凍りついた剣は簡単に槍から引き剥がされちゃったけど、
腕を失った左側に大きな隙ができる。
クウが右から剣を完璧にコントロールして空いてる左からリクとカイが攻撃をする、それで勝負は決した。
王様は最後まで膝をつくことなく光となって消えていった。
「やったーーーーーーー!!」
「やりました!」
「ワタ兄やったよ!」
「ギャーーーー!!」
クウが飛びついてきて幸せな物体が、折れた腕に……
折れてなければ至高の時間だったのに……
痛みで気絶した。
「うっ……暖かい……」
目を覚ますとカイが腕に回復魔法をかけていてくれた。
他の二人と二匹が心配そうに見つめてる。
「ごめん、ワタ兄……」
「クウは悪くないよ、僕が隠してたわけだし」
「でも……でも……」
優しく頭をなでてやる、
「心配してくれてありがとう」
「うん、良かった……」
「腕もちゃんと治します」
「これでワタルの料理もマッサージも無事だな!」
「え?」
「あ……」
『バカモン! それは内緒だとさっき言ったばかりじゃろ!』
「バイセツも余計なこと言わないの! よ、よかったわね! 元のように治るわよ!」
「や、やったな! ワタル!」
「結構複雑にねじれて折れていたので頑張って治しました!」
「僕の料理とマッサージのために?」
目をそらすなカイ。
「ち、違うよ! ワタ兄が心配で!」
わざとらしく当ててきたなクウ、その手にはのるぞ!
「まぁ、いいや。倒せたことには変わりないし、腕も治るなら良かった。
「そ、そうよね良かったわよみんな頑張ったわ」
取り繕っているメディアスさんにボソッと
「今日の夜は肩もみませんから。お二人は」
バイセツさんとメディアスさんがこの世の終わりのような顔をしていたので、
少し溜飲が下がった。
階層制覇の宝箱にはなんと100,000zが収められていた。
あとたくさんの騎士のドロップ宝箱から鋼の斧、槍、剣も手に入れた。
ダブったのは1個づつ僕が使う。更に余ったものを売ることで50000zも追加で手に入った。これでしばらくの路銀は確保できた。
当然全員レベルが上った。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
イチノセ ワタル
Lv11→13 【有能な家政婦】
HP 209→220
MP 71→77
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Agi 22→26
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Luk 17→20
【スキル】 女神の盾 勇者の卵 器用Lv3 観察Lv6 忍耐Lv6
神の料理人 神のマッサージ師 言語理解 大器晩成()
やりくり上手New! 魔力操作Lv3 微小魔力操作Lv4New! 盾技Lv4New!
生活魔法Lv3New!
リク
Lv6→7 【戦斧の戦士】
HP 950→1180
MP 200→260
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Vit 71→85
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Luk 48→59
【スキル】 聖斧の力 頑丈Lv3 根性Lv4New! 魔力操作Lv4New!
斧技Lv5New! 見切りLv5New! 忍耐Lv5 身体強化魔法Lv2New!
溜め攻撃Lv4New! 自己活性Lv3 鑑定 マジックボックス【極大】
【称号】決意し者
カイ
Lv6→7 【魔槍の戦士】
HP 530→660
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Vit 50→61
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Luk 60→72
スキル 聖槍の力 聡明Lv4New! 忍耐Lv5 天賦の魔力
魔力操作Lv6New! 魔力増幅Lv6New! 魔装武具Lv2New!
回復魔法Lv5New! 水魔法Lv4New! 火魔法Lv3
風魔法Lv4 土魔法Lv3 槍術Lv5New! 鑑定 マジックボックス【大】
【称号】決意し者
クウ
Lv6→7 【天才二刀剣士】New!
HP 940→1090
MP 720→860
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Vit 60→74
Int 84→100
Luk 130→148
スキル 聖剣の力 天才 直感Lv5New! 洞察Lv3New! 忍耐Lv5
魔力操作Lv4New! 環境魔力利用Lv4 剣技Lv6New! 二刀流Lv5New!
見切りLv5 光魔法Lv4 闇魔法Lv4New! 空間魔法Lv3 時空魔法Lv3
センス○ 鑑定 マジックボックス【無限】
【称号】決意し者
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着実に一歩一歩強くなってるぞ。
生活魔法は洗浄、消毒(Lv1)、
鮮度判定(Lv2)食材が傷んでいるかわかるよ! やったね!
コーティング(Lv3)、魔力で包んで傷みにくくなったり壊れにくくなったりするみたいだ。試しに陶器の皿に使ってえいやって地面に投げても平気だった。
調子に乗ってリクにやったもらったら木っ端微塵だった。
便利な魔法だね、日常生活ではね。
やりくり上手ってなんだろ? 生活費が削減されるのかな?
ほんと家政婦にどんどんなっていくな僕。
盾技LV4魔力盾、いきなりすごいのが出た。
魔力で作った盾を出して操作できた。これいろいろ出来そうだ。
ゆっくりでも確実に強くなっていく、3人が5段飛ばしで階段登ってるだけさ、
そうさそうさ。
まだお昼だったけど激戦で疲れた。
その日はゆっくりすることになった。
3階を見ると、なんと最上階だった。
同じような休憩設備、ただ料理が少し豪華なのがあった。
なかなか女神様も商売がお上手。
まんまとミノタウロスステーキ(6000z)をみんなで頂いた。
美味しかった。自動販売機と考えたら凄いもんだ。
夜3人娘にマッサージを施して寝た。忍耐スキルがまた上がった。
自分自身へも届く範囲をモミモミするとどえりゃー気持ちが良かった。
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