[休止]The#迷走のディフォンヌ
第六走 「タイミングが悪い」
迷走————俺は、決まっていた道を大胆に外れていたのだ。人生を踏み外し、ニート生活引きこもり。それが今回の別次元転送の原因と言えるだろう。結局、俺は何もできず、言われた通りただただ走り続きていたのだ。俺の主人公補正は完全に消し去られたと考えられる。
 走り続きている俺に、突然一発蹴りが入った。その拍子に俺は転んでしまう。俺は顔を上げて、目の前に立っている人間を見た。
 「痛ってェ・・・なんだなんだ?いきなり俺をMにさせるような―――」
 微かだが、目の前にいる人間の顔が見えた。その顔、どこかで見たことがある。
 銀髪に、少し紺が混ざった髪の毛————
彼女はもう一度蹴ってきた。
 「私を襲おうなんて良い度胸じゃない?かまってあげてもいいけど、どうなるか知らないわよ?」
そう、あの屋台屋が並んでいた、街の脇道のような場所で俺が、逆に守られた『美少女』だった。
しかしこの状況、向こうは殺意を示しているのに、俺は体がムズムズしている・・・・
「こ、この状況を・・・俺は楽しんでいる・・・だと?」
 「何を伝えたいのか、全然分からないんだけど。って、貴方さっきの!?」
 少女は即座に、攻撃をやめて俺に「命を救ってもらったのに、いきなり変人扱いして、蹴ってしまってごめんなさい」と、謝ってきた。
 「な、なぁちょっと待ってくれ。それって俺完全に痛い目で見られてたって事!?」
 「そうとも・・・言えるけど」
 少女は恥ずかしそうに、口に手をやった。やはり、天才的美少女だ。
しかし、この状況で善蔵の事を忘れたわけではない。しかし、俺は彼女に善蔵の事を話すのを止めた。
その根拠は1つ―――
「彼奴なら、生きて戻ってきてくれるよな―――」
 思わず言葉に出てしまったが、それは安心の現れ。
しかし、今思えば彼女の名前を聞いていない。前回は、俺が彼女に名前を聞こうとした時に、全速力で走る彼女に声が届くことはなかった。今回、この距離で名前を教えてくれないはずがない。俺は覚悟を決めて少女の名前を聞くことにした。
 「な、なぁ。唐突過ぎて話が読めないと思うんだけど、君の名前ってなんていうんだ?」
タイミングを間違えたらしい。少女は腕を組んで俺を睨みつけるように見た。
しかし、ゲームなどではお約束。この状況はその場の雰囲気を作るもの。
 信じていた通り、彼女は喋りだす。
 「そういえば、いってなかったわね。私の名前は―――」
 突然近くで叫び声がした。本当に、ついてないというか・・・タイミングが悪い。
 俺と少女は、悲鳴のした方向へ走っていく。完全に良いポジションについたと感じている俺。
しかし、事態は悪化していくだけだった・・・
 走り続きている俺に、突然一発蹴りが入った。その拍子に俺は転んでしまう。俺は顔を上げて、目の前に立っている人間を見た。
 「痛ってェ・・・なんだなんだ?いきなり俺をMにさせるような―――」
 微かだが、目の前にいる人間の顔が見えた。その顔、どこかで見たことがある。
 銀髪に、少し紺が混ざった髪の毛————
彼女はもう一度蹴ってきた。
 「私を襲おうなんて良い度胸じゃない?かまってあげてもいいけど、どうなるか知らないわよ?」
そう、あの屋台屋が並んでいた、街の脇道のような場所で俺が、逆に守られた『美少女』だった。
しかしこの状況、向こうは殺意を示しているのに、俺は体がムズムズしている・・・・
「こ、この状況を・・・俺は楽しんでいる・・・だと?」
 「何を伝えたいのか、全然分からないんだけど。って、貴方さっきの!?」
 少女は即座に、攻撃をやめて俺に「命を救ってもらったのに、いきなり変人扱いして、蹴ってしまってごめんなさい」と、謝ってきた。
 「な、なぁちょっと待ってくれ。それって俺完全に痛い目で見られてたって事!?」
 「そうとも・・・言えるけど」
 少女は恥ずかしそうに、口に手をやった。やはり、天才的美少女だ。
しかし、この状況で善蔵の事を忘れたわけではない。しかし、俺は彼女に善蔵の事を話すのを止めた。
その根拠は1つ―――
「彼奴なら、生きて戻ってきてくれるよな―――」
 思わず言葉に出てしまったが、それは安心の現れ。
しかし、今思えば彼女の名前を聞いていない。前回は、俺が彼女に名前を聞こうとした時に、全速力で走る彼女に声が届くことはなかった。今回、この距離で名前を教えてくれないはずがない。俺は覚悟を決めて少女の名前を聞くことにした。
 「な、なぁ。唐突過ぎて話が読めないと思うんだけど、君の名前ってなんていうんだ?」
タイミングを間違えたらしい。少女は腕を組んで俺を睨みつけるように見た。
しかし、ゲームなどではお約束。この状況はその場の雰囲気を作るもの。
 信じていた通り、彼女は喋りだす。
 「そういえば、いってなかったわね。私の名前は―――」
 突然近くで叫び声がした。本当に、ついてないというか・・・タイミングが悪い。
 俺と少女は、悲鳴のした方向へ走っていく。完全に良いポジションについたと感じている俺。
しかし、事態は悪化していくだけだった・・・
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