Creation World Online
第47話
「さて、まず何から話そうか…」
椅子に腰かけたおっさんがそう呟く。
「アンリが生きてるってどういうことだ」
「ん?ああ、正確にはアンリ君だけでなく、今までこのゲームで死んだプレイヤーは生きている、というのが正しいのだがね」
「なら、生き返らせることもできるのか!?」
「このゲーム内で死んだプレイヤーの死亡は一時保留されているだけだ。そして、管理者を倒した時に起こるイベントで1度だけ蘇る」
そうか…アンリは生き返るんだな!
俺が内心歓喜していると、おっさんは言いにくそうに言葉を続ける。
「ただし、蘇るのは敵としてだ。そして、そこで死ねば…完全に死ぬ」
「そんな…!」
だが例え敵として蘇っても俺は…
「その為に我々はあるスキルを開発した。しかし、残念ながら効果があるのはアンリ君だけだ。思い当たる節は、あの病だろう。あのお陰でアンリ君の身体には容量的な空きができている。そこに…これを使え」
そう言っておっさんが何度か操作すると、俺にスキルが届く。
スキル名【00ex.anri_rev】…?
説明欄もよくわからない数式ばかりが並んでいて、効果はわからない。
「これは、アンリ君にしか使えない。そして、シュウ君。管理者は強い、だが君達なら勝てると信じているよ。それじゃあ」
そう言っておっさんとユウタは部屋から出て行った。
アンリが助けられる。俺の心で固まっていた悪感情が溶けるような気がした。
☆
それから俺はレベル上げや、武具の強化に勤しんだ。
その結果_
◇◇◇◇◇◇
名前:シュウ
性別:男
レベル:42
職業:メインジョブ【錬金術士Lv.22】
サブジョブ 【盗賊Lv.34】
HP:2300
MP:3870(+350)
STR:145(+55)
DEF:120(+125)
INT:520(+180)
MEN:340(+160)
VIT:105
DEX:560
SPD:625(+45)
〈技能〉
固有技能:【法則介入Lv.4】【未踏】【00ex.anri_rev】
付属技能:【地形ダメージ軽減】【分解】【再構成】
通常技能:【錬金術Lv.36】【火魔法Lv.50】【風魔法Lv.54】【罠感知Lv.24】【罠解除Lv.24】【罠作成Lv.48】【敵感知Lv.52】【鑑定Lv.60】【魔力増加[特大]】【魔術の心得Lv.30】【水魔法Lv.12】【剣術Lv.10】【空きスロット2】
〈装備〉
武器 :魔剣セリアン
頭 :上位悪魔のコート(黒)
防具 :上位悪魔のコート
:冥夜の刻布
:鮮血の手袋
靴 :悪魔の靴
装飾品:真・風魔の指輪
:盗賊のピアス+++
:錬金術師の指輪+++
〈装備効果〉
風属性被ダメージ75%カット
風属性与ダメージ2倍
魔力消費35%カット
闇属性耐性[特大]
攻撃時HP吸収3%
錬金術成功率5%上昇
【所持金:1034500L】
◇◇◇◇◇◇
これだけレベルを上げれば大丈夫だろう。
そして、この日ついに4界層のボス討伐まで残り1週間を切っていた。
☆
第4界層、ボスの領域に建つ天然の洞窟を利用したであろう、地下神殿。
ボロボロで今にも崩れそうな建物の中を俺達は進んでいた。
しばらく進んでいると、その神聖な場に似合わぬ、骸骨型のモブ【スケルトン】が現れる。
しかし、残念ながらスケルトンは戦闘開始と共に放たれたキョウラクの魔法によって一瞬で絶命、退場となったのだった。
「さ、行こうか」
そう言ってにっこりと笑うキョウラクに着いてしばらく歩いていると、巨大な式場のような場所に出る。
バージンロードのように引かれたボロボロの赤い絨毯をたどった先、男女が永遠の愛を誓う祭壇で1匹の骸骨がボロボロになった十字架を見つめていた。
その骸骨が1つ他の雑魚モブと違う点はその装備と巨大な体躯だろう。
装備に関しては、他の雑魚スケルトンが何も装備していないのに対して、その骸骨は見事な闇色のローブと禍々しい杖を持っていたのだ。
すると、骸骨はこちらに気がついたのか、その空っぽの骨を鳴らす。
『フム…貴様ラハ生者カ…何ヲシニココマデ来タノダ?』
「ああ、君を討伐に来たのさ。それじゃあ始めようか【ディオ・ライト】」
キョウラクの手から放たれた光が収束し、骸骨を貫こうと迫る。
しかし、骸骨はカラカラと骨を鳴らして笑うと、杖を一振りする。
『クカカ、彼我ノ実力差スラ測レヌトハ…愚カナ。ソノ愚サ、万死ニ値スルゾ!我ハ【エンリベル】!死霊最強種、不死者ノ王トハ我ノコトナリ!』
そう言ったエンリベルに光がぶつかると思った瞬間、エンリベルの目の前に闇色の波紋が浮かび、光を飲み込む。
エンリベルは満足そうに何もないであろう腹をなでる動作をする。
『ナカナカニヨイ攻撃ダ。ダガシカシ…我ニハ届カヌ。サア、人ノ子ヨ…我ノ前デ踊ルガヨイ!』
こうして、第4界層の主ノーライフキング【エンリベル】戦の幕が上がったのであった。          
椅子に腰かけたおっさんがそう呟く。
「アンリが生きてるってどういうことだ」
「ん?ああ、正確にはアンリ君だけでなく、今までこのゲームで死んだプレイヤーは生きている、というのが正しいのだがね」
「なら、生き返らせることもできるのか!?」
「このゲーム内で死んだプレイヤーの死亡は一時保留されているだけだ。そして、管理者を倒した時に起こるイベントで1度だけ蘇る」
そうか…アンリは生き返るんだな!
俺が内心歓喜していると、おっさんは言いにくそうに言葉を続ける。
「ただし、蘇るのは敵としてだ。そして、そこで死ねば…完全に死ぬ」
「そんな…!」
だが例え敵として蘇っても俺は…
「その為に我々はあるスキルを開発した。しかし、残念ながら効果があるのはアンリ君だけだ。思い当たる節は、あの病だろう。あのお陰でアンリ君の身体には容量的な空きができている。そこに…これを使え」
そう言っておっさんが何度か操作すると、俺にスキルが届く。
スキル名【00ex.anri_rev】…?
説明欄もよくわからない数式ばかりが並んでいて、効果はわからない。
「これは、アンリ君にしか使えない。そして、シュウ君。管理者は強い、だが君達なら勝てると信じているよ。それじゃあ」
そう言っておっさんとユウタは部屋から出て行った。
アンリが助けられる。俺の心で固まっていた悪感情が溶けるような気がした。
☆
それから俺はレベル上げや、武具の強化に勤しんだ。
その結果_
◇◇◇◇◇◇
名前:シュウ
性別:男
レベル:42
職業:メインジョブ【錬金術士Lv.22】
サブジョブ 【盗賊Lv.34】
HP:2300
MP:3870(+350)
STR:145(+55)
DEF:120(+125)
INT:520(+180)
MEN:340(+160)
VIT:105
DEX:560
SPD:625(+45)
〈技能〉
固有技能:【法則介入Lv.4】【未踏】【00ex.anri_rev】
付属技能:【地形ダメージ軽減】【分解】【再構成】
通常技能:【錬金術Lv.36】【火魔法Lv.50】【風魔法Lv.54】【罠感知Lv.24】【罠解除Lv.24】【罠作成Lv.48】【敵感知Lv.52】【鑑定Lv.60】【魔力増加[特大]】【魔術の心得Lv.30】【水魔法Lv.12】【剣術Lv.10】【空きスロット2】
〈装備〉
武器 :魔剣セリアン
頭 :上位悪魔のコート(黒)
防具 :上位悪魔のコート
:冥夜の刻布
:鮮血の手袋
靴 :悪魔の靴
装飾品:真・風魔の指輪
:盗賊のピアス+++
:錬金術師の指輪+++
〈装備効果〉
風属性被ダメージ75%カット
風属性与ダメージ2倍
魔力消費35%カット
闇属性耐性[特大]
攻撃時HP吸収3%
錬金術成功率5%上昇
【所持金:1034500L】
◇◇◇◇◇◇
これだけレベルを上げれば大丈夫だろう。
そして、この日ついに4界層のボス討伐まで残り1週間を切っていた。
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ボロボロで今にも崩れそうな建物の中を俺達は進んでいた。
しばらく進んでいると、その神聖な場に似合わぬ、骸骨型のモブ【スケルトン】が現れる。
しかし、残念ながらスケルトンは戦闘開始と共に放たれたキョウラクの魔法によって一瞬で絶命、退場となったのだった。
「さ、行こうか」
そう言ってにっこりと笑うキョウラクに着いてしばらく歩いていると、巨大な式場のような場所に出る。
バージンロードのように引かれたボロボロの赤い絨毯をたどった先、男女が永遠の愛を誓う祭壇で1匹の骸骨がボロボロになった十字架を見つめていた。
その骸骨が1つ他の雑魚モブと違う点はその装備と巨大な体躯だろう。
装備に関しては、他の雑魚スケルトンが何も装備していないのに対して、その骸骨は見事な闇色のローブと禍々しい杖を持っていたのだ。
すると、骸骨はこちらに気がついたのか、その空っぽの骨を鳴らす。
『フム…貴様ラハ生者カ…何ヲシニココマデ来タノダ?』
「ああ、君を討伐に来たのさ。それじゃあ始めようか【ディオ・ライト】」
キョウラクの手から放たれた光が収束し、骸骨を貫こうと迫る。
しかし、骸骨はカラカラと骨を鳴らして笑うと、杖を一振りする。
『クカカ、彼我ノ実力差スラ測レヌトハ…愚カナ。ソノ愚サ、万死ニ値スルゾ!我ハ【エンリベル】!死霊最強種、不死者ノ王トハ我ノコトナリ!』
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