Creation World Online
第51話
「おお、立派なもんだな」
「ん、凄く…大きいです…」
ナク、それはなんか違うからやめなさい。
俺の頭の中でツナギの男性のテーマソングが流れ出す。本当にやめてください。
だが、実際に目の前にある建物はかなり大きかった。
見た目は、西洋風の屋敷をイメージしてあり、噴水や庭にプールなどがあった。
俺達は、エンリベル戦の後家を買うことにしたのだ。
正直、金の使い道に困っていたので丁度良かった。
『いかがでしょうか、お気に召されましたか?』
「ああ、いい出来だ」
俺は話しかけてきたNPCにそう返すと、NPCから鍵を渡される。
『それはこの家のマスターキーです。くれぐれも無くさないでくださいね』
「ああ、色々ありがとな」
『いえいえ、それでは失礼します』
お辞儀をして立ち去るNPCを見送った俺達は、早速中に入ってみることにした。
門を潜り、玄関の扉を開くと中は豪華な絨毯が敷かれ、高価そうな壺が天井からぶら下がったシャンデリアの煌びやかな光に照らされていた。
予想以上に豪華だな。なんだか貴族にでもなった気分だ。
「シュウ、探検しよ」
「ああ、そうだな」
ナクに手を引かれて俺は1階の部屋を片っ端から開けていく。
エントランス、トイレ、リビング、台所、食堂、応接間。
そして、一番奥で俺達は凄いものを発見する。
「シュウ、これ…温泉」
「おお、マジだ。すごいな」
スキル【鑑定】を使用すると温泉の効能がわかった。
効能には、美白、脂肪燃焼などの一般的なものや、状態異常回復、解呪、HP持続回復などのゲームっぽいものもあって中々面白い。
「それじゃ、2階に行ってみるか」
次に俺達は、2階の階段を登ると各種洋間があった。
2階は1階とは打って変わって、木の床で窓が大量に配置されており、外の明かりを取り込み、何処となく開放感溢れる作りとなっていた。
トイレや書斎、寝室に客室やバルコニーなどがあり、実際の生活はここで行うんだろうな、というのが感想だな。
「最後に…地下室だな」
俺が書斎に掛けてある絵の裏の壁についているヒネリを右に捻ると、突然背後の本棚が横にスライドし、その奥にある転移門が姿を現した。
☆
地下室、それは男のロマンである。
いや、男だけではなく女性もロマンだというかも知れない。
この家の地下には錬金術や調薬に必要なアイテムであるフラスコやビーカーに、錬金術の魔法陣、瓶詰めの薬草などが保管されている。
これらは全て採取や、露店で購入した素材、NPCの店で購入したものだ。
そんな怪しい雰囲気満天の地下室にある部屋は少ない。
そんな地下室にあるのは、素材保管庫、錬金部屋、調薬部屋、そして残りの空間には、牢屋を大量に用意してあり、何も中に入っていないにもかかわらず、重々しい存在感を放っていた。
牢屋は全て独房のようになっており、覗き穴以外に中を見る方法はない。
「エンリベル」
『ハい、主様』
俺がそう呼ぶと俺の目の前にエンリベルの巨体が現れて、天井に頭をぶつける。
『ドウカされマシタカ?』
「いや、お前話し難くない?縮めないの?」
『デキまス。少々お待チを』
すると、エンリベルの身体から闇色の煙が噴き出し、その身体を包み込む。
おお、ボスの変身シーンみたいだな。
突然煙が弾け飛ぶ。
煙が消えたそこには、元々3mはありそうだった身長を180cm程度まで縮めたエンリベルの姿があった。
『主様、これで如何でしょうか?』
「ああ、大丈夫だが…なんか急に言葉が上手くなってないか?」
『ああ、あれはキャラ付けですよ』
キャラ付けかよ!てか、普通に話せるなら普通に喋れや!
ケラケラと笑うエンリベルを見ると怒る気力も失せてしまった。
「はあ…もういい。それじゃ、エンリベル始めてくれ」
『了解致しました。主様』
そう言うとエンリベルは小さく呪文を唱える。
すると、エンリベルのローブの裾から黒い靄が噴き出し、覗き穴へ入ると牢屋の中から鳥や獣の鳴き声や唸り声が聴こえてくる。
その声の正体は、錬金や調薬に必要な素材を生み出してくれるモブのものだ。
いちいち狩りに行くのは面倒だからな。こうして飼って仕舞えば時間も省ける。
『これで最後です』
「よくやってくれたな」
そう褒めるとエンリベルは、恭しく頭をさげる。
すると、突然チャイムの音が鳴る。          
「ん、凄く…大きいです…」
ナク、それはなんか違うからやめなさい。
俺の頭の中でツナギの男性のテーマソングが流れ出す。本当にやめてください。
だが、実際に目の前にある建物はかなり大きかった。
見た目は、西洋風の屋敷をイメージしてあり、噴水や庭にプールなどがあった。
俺達は、エンリベル戦の後家を買うことにしたのだ。
正直、金の使い道に困っていたので丁度良かった。
『いかがでしょうか、お気に召されましたか?』
「ああ、いい出来だ」
俺は話しかけてきたNPCにそう返すと、NPCから鍵を渡される。
『それはこの家のマスターキーです。くれぐれも無くさないでくださいね』
「ああ、色々ありがとな」
『いえいえ、それでは失礼します』
お辞儀をして立ち去るNPCを見送った俺達は、早速中に入ってみることにした。
門を潜り、玄関の扉を開くと中は豪華な絨毯が敷かれ、高価そうな壺が天井からぶら下がったシャンデリアの煌びやかな光に照らされていた。
予想以上に豪華だな。なんだか貴族にでもなった気分だ。
「シュウ、探検しよ」
「ああ、そうだな」
ナクに手を引かれて俺は1階の部屋を片っ端から開けていく。
エントランス、トイレ、リビング、台所、食堂、応接間。
そして、一番奥で俺達は凄いものを発見する。
「シュウ、これ…温泉」
「おお、マジだ。すごいな」
スキル【鑑定】を使用すると温泉の効能がわかった。
効能には、美白、脂肪燃焼などの一般的なものや、状態異常回復、解呪、HP持続回復などのゲームっぽいものもあって中々面白い。
「それじゃ、2階に行ってみるか」
次に俺達は、2階の階段を登ると各種洋間があった。
2階は1階とは打って変わって、木の床で窓が大量に配置されており、外の明かりを取り込み、何処となく開放感溢れる作りとなっていた。
トイレや書斎、寝室に客室やバルコニーなどがあり、実際の生活はここで行うんだろうな、というのが感想だな。
「最後に…地下室だな」
俺が書斎に掛けてある絵の裏の壁についているヒネリを右に捻ると、突然背後の本棚が横にスライドし、その奥にある転移門が姿を現した。
☆
地下室、それは男のロマンである。
いや、男だけではなく女性もロマンだというかも知れない。
この家の地下には錬金術や調薬に必要なアイテムであるフラスコやビーカーに、錬金術の魔法陣、瓶詰めの薬草などが保管されている。
これらは全て採取や、露店で購入した素材、NPCの店で購入したものだ。
そんな怪しい雰囲気満天の地下室にある部屋は少ない。
そんな地下室にあるのは、素材保管庫、錬金部屋、調薬部屋、そして残りの空間には、牢屋を大量に用意してあり、何も中に入っていないにもかかわらず、重々しい存在感を放っていた。
牢屋は全て独房のようになっており、覗き穴以外に中を見る方法はない。
「エンリベル」
『ハい、主様』
俺がそう呼ぶと俺の目の前にエンリベルの巨体が現れて、天井に頭をぶつける。
『ドウカされマシタカ?』
「いや、お前話し難くない?縮めないの?」
『デキまス。少々お待チを』
すると、エンリベルの身体から闇色の煙が噴き出し、その身体を包み込む。
おお、ボスの変身シーンみたいだな。
突然煙が弾け飛ぶ。
煙が消えたそこには、元々3mはありそうだった身長を180cm程度まで縮めたエンリベルの姿があった。
『主様、これで如何でしょうか?』
「ああ、大丈夫だが…なんか急に言葉が上手くなってないか?」
『ああ、あれはキャラ付けですよ』
キャラ付けかよ!てか、普通に話せるなら普通に喋れや!
ケラケラと笑うエンリベルを見ると怒る気力も失せてしまった。
「はあ…もういい。それじゃ、エンリベル始めてくれ」
『了解致しました。主様』
そう言うとエンリベルは小さく呪文を唱える。
すると、エンリベルのローブの裾から黒い靄が噴き出し、覗き穴へ入ると牢屋の中から鳥や獣の鳴き声や唸り声が聴こえてくる。
その声の正体は、錬金や調薬に必要な素材を生み出してくれるモブのものだ。
いちいち狩りに行くのは面倒だからな。こうして飼って仕舞えば時間も省ける。
『これで最後です』
「よくやってくれたな」
そう褒めるとエンリベルは、恭しく頭をさげる。
すると、突然チャイムの音が鳴る。          
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