【書籍化作品】無名の最強魔法師
エルフガーデン(18)
俺の言葉にサマラ達は首を傾げてきたが、どうやらサキュバスというのは存在しないらしいな。
――っていうか、どうして俺の脳裏にサキュバスと言う単語が自然と思い浮かんできたのか。
これも俺の幼い頃からの謎知識に依るモノなのだろうな。
「まあ何はともかくだ、貞操観念については置いておくとしてだ。あまりリネラスたちにはちょっかいを出さないでもらえるか?」
俺のお願いにサマラ達は、「まぁ――接触しなければいいだけですし……」と互いに呟きあっている。
とにかく余計な問題になることは避けられそうだな。
それだけでも宴に来た価値はあるというものだろう。
そこで何を思ったのかエイフィルが「そういえば、ユウマさんはいつまでエルフガーデンに滞在される御つもりなのですか?」と聞いてきた。
「いつまでか――」
俺は、エイフィルの問いかけに、何と答えていいか迷ってしまう。
いつまでいるかどうかについては、現国王であるエルンペイア王に向けてのユリーシャが率いる解放軍が起こした内乱が治まるまでは、正直なところ何時まで滞在するのか見当もつかない。
物資などを、このまえ町で数か月分購入してきたがそれで足りるかどうかも分からないからな、
それにエリンフィートに頼まれたエルフの体質改善の問題もあるし。
「正直なところ、見当もつかないな。まぁ、しばらく滞在するってことで見ておいてくれればいい」
すると、サマラとエイフィルが身を乗り出すように俺に顔を近づけてくると「本当ですか?」と、問いかけてくる。
ちょっと近いから少し離れてほしい。
「――お、おう」
二人の剣幕につい軽く頷いてしまったが――。
周囲を見渡すと女性エルフ達11人が全員、拳を握りしめて「よし!」と叫んでいる。
あれ? おれ殴られたりするのか?
いあいあ、とりあえず一度こうして宴をした仲で戦うのはな……。
もしかして――。
初対面で仲間を半殺しにしたのを根に持っていたり?
「――ハッ!」
な、なるほど……そ、そういうこと……なの……か?
「ユウマさん、どうかしましたか?」
サマラが、俺のことを心配そうな顔で見てくるが、今はそれは横に置いておくとしよう。
そう、よく考えれば分かる事ではないか……。
客人を持て成す宴で、これだけ不味い料理を出すのはオカシイと思っていたのだ。
そして極め付けは、青汁のような味にアルコールを足して累乗したような味がする飲み物。
アルコールについては毒素ということで、俺の体が自然と中和してしまい問題のだが、そうすると青汁のエグミだけが残るわけで。
それに良く考えればエルフガーデンに来ておかしな事だらけだ。
フィンデイカ、カレイドスコープ共に俺が女にモテた実感がない!
生まれ育った村では、殆ど女性は寄ってこなかったし、しかもリリナに至っては俺のことを問答無用で殴ってきたりしたからな。
唯一、懐いてきたと言えば妹のアリアくらいだが――。
やっぱり妹は最高だな!
おっと――話は逸れてしまった。
つまり何が言いたいのかと言うと、エルフは、エロフであったが俺が好意的に受け止められるのはおかしいという点だ。
「ユウマさん? ユウマさん?」
サマラが何度も語りかけてくるが、少し黙っていてくれないな。
今、重要なシュミレートを頭の中で行っているのだ。
俺が反応しない事に業を煮やしたのか、サマラが「ユウマさん、大丈夫ですか?」と抱き着いてきた。
「ま、まさか!? ハニートラップか?」
俺は、ささっとサマラから距離を取る。
すると、一瞬サマラが驚いた顔を見せたあとに、アオイ瞳に涙を溜めていくと「私…・…何か嫌われるような事してしまいましたか?」と涙声で尋ねてきた。
俺は思わず「いや、そんなことない。俺の暮らしていた村では異性に抱き着かれる事がなかったからな!」とフォローする。するとサマラが「そうですか……よかったです」と、ニコリと微笑んで話してきたが、なに? これ反応が可愛いすぎだろ。最初に会った頃の勇ましい姿のサマラはどこに行ったのかと思わず心の中で突っ込みを入れたくなってしまう。
「ユウマさんに機嫌を損ねられてエルフガーデンから出ていくと言われたらどうしようかと――」
「そんな訳ないだろ? みんな可愛いし美人なんだからな!」
とりあえず、褒めておくか。
実際、可愛いし美人なのだから褒める分には問題ないからな。
それに、きっとエルフ達に関してリネラスやセイレスの事もあったし、少し偏見な目で見ていたかもしれないからな。
ほら、エルフ達は顔を真っ赤にして瞳を潤ませて俺を見てきているじゃないか。
どう考えても俺を害そうという雰囲気には見えない。
俺のために宴を用意してくれる事といい、思ったより悪い奴らではないのかも知れないな。
「それでは、ユウマさん! 今日は、どの子を所望されますか?」
「……」
やっぱり、このエロフ村は早く何とかしないとダメだな。、
――っていうか、どうして俺の脳裏にサキュバスと言う単語が自然と思い浮かんできたのか。
これも俺の幼い頃からの謎知識に依るモノなのだろうな。
「まあ何はともかくだ、貞操観念については置いておくとしてだ。あまりリネラスたちにはちょっかいを出さないでもらえるか?」
俺のお願いにサマラ達は、「まぁ――接触しなければいいだけですし……」と互いに呟きあっている。
とにかく余計な問題になることは避けられそうだな。
それだけでも宴に来た価値はあるというものだろう。
そこで何を思ったのかエイフィルが「そういえば、ユウマさんはいつまでエルフガーデンに滞在される御つもりなのですか?」と聞いてきた。
「いつまでか――」
俺は、エイフィルの問いかけに、何と答えていいか迷ってしまう。
いつまでいるかどうかについては、現国王であるエルンペイア王に向けてのユリーシャが率いる解放軍が起こした内乱が治まるまでは、正直なところ何時まで滞在するのか見当もつかない。
物資などを、このまえ町で数か月分購入してきたがそれで足りるかどうかも分からないからな、
それにエリンフィートに頼まれたエルフの体質改善の問題もあるし。
「正直なところ、見当もつかないな。まぁ、しばらく滞在するってことで見ておいてくれればいい」
すると、サマラとエイフィルが身を乗り出すように俺に顔を近づけてくると「本当ですか?」と、問いかけてくる。
ちょっと近いから少し離れてほしい。
「――お、おう」
二人の剣幕につい軽く頷いてしまったが――。
周囲を見渡すと女性エルフ達11人が全員、拳を握りしめて「よし!」と叫んでいる。
あれ? おれ殴られたりするのか?
いあいあ、とりあえず一度こうして宴をした仲で戦うのはな……。
もしかして――。
初対面で仲間を半殺しにしたのを根に持っていたり?
「――ハッ!」
な、なるほど……そ、そういうこと……なの……か?
「ユウマさん、どうかしましたか?」
サマラが、俺のことを心配そうな顔で見てくるが、今はそれは横に置いておくとしよう。
そう、よく考えれば分かる事ではないか……。
客人を持て成す宴で、これだけ不味い料理を出すのはオカシイと思っていたのだ。
そして極め付けは、青汁のような味にアルコールを足して累乗したような味がする飲み物。
アルコールについては毒素ということで、俺の体が自然と中和してしまい問題のだが、そうすると青汁のエグミだけが残るわけで。
それに良く考えればエルフガーデンに来ておかしな事だらけだ。
フィンデイカ、カレイドスコープ共に俺が女にモテた実感がない!
生まれ育った村では、殆ど女性は寄ってこなかったし、しかもリリナに至っては俺のことを問答無用で殴ってきたりしたからな。
唯一、懐いてきたと言えば妹のアリアくらいだが――。
やっぱり妹は最高だな!
おっと――話は逸れてしまった。
つまり何が言いたいのかと言うと、エルフは、エロフであったが俺が好意的に受け止められるのはおかしいという点だ。
「ユウマさん? ユウマさん?」
サマラが何度も語りかけてくるが、少し黙っていてくれないな。
今、重要なシュミレートを頭の中で行っているのだ。
俺が反応しない事に業を煮やしたのか、サマラが「ユウマさん、大丈夫ですか?」と抱き着いてきた。
「ま、まさか!? ハニートラップか?」
俺は、ささっとサマラから距離を取る。
すると、一瞬サマラが驚いた顔を見せたあとに、アオイ瞳に涙を溜めていくと「私…・…何か嫌われるような事してしまいましたか?」と涙声で尋ねてきた。
俺は思わず「いや、そんなことない。俺の暮らしていた村では異性に抱き着かれる事がなかったからな!」とフォローする。するとサマラが「そうですか……よかったです」と、ニコリと微笑んで話してきたが、なに? これ反応が可愛いすぎだろ。最初に会った頃の勇ましい姿のサマラはどこに行ったのかと思わず心の中で突っ込みを入れたくなってしまう。
「ユウマさんに機嫌を損ねられてエルフガーデンから出ていくと言われたらどうしようかと――」
「そんな訳ないだろ? みんな可愛いし美人なんだからな!」
とりあえず、褒めておくか。
実際、可愛いし美人なのだから褒める分には問題ないからな。
それに、きっとエルフ達に関してリネラスやセイレスの事もあったし、少し偏見な目で見ていたかもしれないからな。
ほら、エルフ達は顔を真っ赤にして瞳を潤ませて俺を見てきているじゃないか。
どう考えても俺を害そうという雰囲気には見えない。
俺のために宴を用意してくれる事といい、思ったより悪い奴らではないのかも知れないな。
「それでは、ユウマさん! 今日は、どの子を所望されますか?」
「……」
やっぱり、このエロフ村は早く何とかしないとダメだな。、
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