BLOOD HERO'S
episode3 #11「勝利の賭け」
 「はあああーーー!!!」
 炎美は豪鬼に向かってまた走り出した。
 (今度はどう来る?)
 豪鬼は炎美の姿をしっかりと見つめていた。
 すると炎美は豪鬼の半径5m前で突然、横に跳んでいった。そしてそこからあちこちに跳んでいく炎美。
 豪鬼は尚も炎美の姿を追いかけていた。
 「なるほど、撹乱するつもりか」
 炎美はひたすら跳び続け隙を伺っていた。しかし豪鬼の目線は一向に外れない。
 (クソ、もっと速く!)
 炎美は跳ぶスピードを上げた。
 (まだダメか?もっともっと速く!!)
 更にスピードを上げた瞬間、豪鬼の視線が外れたのが見えた。
 (よし!今だ!!)
 瞬時に豪鬼の方に向かって跳んでいく炎美。剣を構え向かっていく炎美。
 「やっぱり乗って来よったか!」
 「!!」
 すると豪鬼は炎美の方に振り返った。
 (しまった、誘われた!)
 体勢を立て直せない炎美に対して豪鬼の拳が飛んできた!
 「ふんっ!!」
 豪鬼の振り被った拳は炎美にクリーンヒットした。
 「ぐうっ!」
 炎美の体は壁に向かって勢いよく飛んでいった。
 「今のはええの入ったのう」
 そう言うと炎美の方を見る豪鬼。炎美は一撃を喰らっただけで体がボロボロになっていた。
 「がはっ!!」
 吐血をする炎美だが壁伝いに手をつきながら立ち上がる。
 「ほお、まだ立てるか」
 だが一撃でボロボロになっている炎美は下を向いていて立つのが必死な様に見て取れた。
 (さて、どうするか?もうあそこまでスピードは出せないぞ!)
 窮地に囚われた炎美は知恵を振り絞った。もう同じ手は使えない。
 (クソッ!今のまま近づくには厳し過ぎる!俺にも柑菜みたいに遠距離攻撃を持ってれば…)
 ふとそんな事を考えていた時、ある作戦が思い浮かんだ。だが作戦というよりほぼ賭けに近い作戦だった。
 炎美は壁から離れると剣を後ろに構えた。
 「…今度は何する気や?」
 豪鬼は構えながら炎美の行動を伺っていた。
 「はあああああーーーーー!!!!!」
 すると炎美の剣から黒い炎を纏っていた。
 「飛炎・焔!」
 炎美の剣に纏っていた黒い炎は斬撃の如く豪鬼に向かって勢いよく飛んでいった。
 「遠距離攻撃やと!聞いとらんぞ!!」
 だが言葉とは裏腹に豪鬼は冷静でいた。豪鬼は右腕を後ろに構えた。
 「嵐空!」
 豪鬼は炎美の斬撃が飛ぶ前に後ろに構えた拳を振った。すると豪鬼の振った拳で強烈な風圧が生まれた。
 その風圧は炎美の斬撃とぶつかり合った。ぶつかり合った2つの攻撃は相殺し大きな煙が出た。
 トレーニングルームは煙に覆われて何も見えなかった。
 「…んん?」
 豪鬼は煙の中で何かが動いた影を見逃さなかった。
 「そこか!!」
 豪鬼は動いた影に向かって拳を振った。
 「…ムウ!」
 しかし豪鬼の振った拳は炎美の残像に当たった。
 「はあああ~~~!!!」
 すると背後から炎美の声が聞こえた。
 「しまった!」
 「飛炎・焔ー!!」
 振り返る途中の豪鬼にゼロ距離の斬撃が入った!
 炎美は豪鬼に向かってまた走り出した。
 (今度はどう来る?)
 豪鬼は炎美の姿をしっかりと見つめていた。
 すると炎美は豪鬼の半径5m前で突然、横に跳んでいった。そしてそこからあちこちに跳んでいく炎美。
 豪鬼は尚も炎美の姿を追いかけていた。
 「なるほど、撹乱するつもりか」
 炎美はひたすら跳び続け隙を伺っていた。しかし豪鬼の目線は一向に外れない。
 (クソ、もっと速く!)
 炎美は跳ぶスピードを上げた。
 (まだダメか?もっともっと速く!!)
 更にスピードを上げた瞬間、豪鬼の視線が外れたのが見えた。
 (よし!今だ!!)
 瞬時に豪鬼の方に向かって跳んでいく炎美。剣を構え向かっていく炎美。
 「やっぱり乗って来よったか!」
 「!!」
 すると豪鬼は炎美の方に振り返った。
 (しまった、誘われた!)
 体勢を立て直せない炎美に対して豪鬼の拳が飛んできた!
 「ふんっ!!」
 豪鬼の振り被った拳は炎美にクリーンヒットした。
 「ぐうっ!」
 炎美の体は壁に向かって勢いよく飛んでいった。
 「今のはええの入ったのう」
 そう言うと炎美の方を見る豪鬼。炎美は一撃を喰らっただけで体がボロボロになっていた。
 「がはっ!!」
 吐血をする炎美だが壁伝いに手をつきながら立ち上がる。
 「ほお、まだ立てるか」
 だが一撃でボロボロになっている炎美は下を向いていて立つのが必死な様に見て取れた。
 (さて、どうするか?もうあそこまでスピードは出せないぞ!)
 窮地に囚われた炎美は知恵を振り絞った。もう同じ手は使えない。
 (クソッ!今のまま近づくには厳し過ぎる!俺にも柑菜みたいに遠距離攻撃を持ってれば…)
 ふとそんな事を考えていた時、ある作戦が思い浮かんだ。だが作戦というよりほぼ賭けに近い作戦だった。
 炎美は壁から離れると剣を後ろに構えた。
 「…今度は何する気や?」
 豪鬼は構えながら炎美の行動を伺っていた。
 「はあああああーーーーー!!!!!」
 すると炎美の剣から黒い炎を纏っていた。
 「飛炎・焔!」
 炎美の剣に纏っていた黒い炎は斬撃の如く豪鬼に向かって勢いよく飛んでいった。
 「遠距離攻撃やと!聞いとらんぞ!!」
 だが言葉とは裏腹に豪鬼は冷静でいた。豪鬼は右腕を後ろに構えた。
 「嵐空!」
 豪鬼は炎美の斬撃が飛ぶ前に後ろに構えた拳を振った。すると豪鬼の振った拳で強烈な風圧が生まれた。
 その風圧は炎美の斬撃とぶつかり合った。ぶつかり合った2つの攻撃は相殺し大きな煙が出た。
 トレーニングルームは煙に覆われて何も見えなかった。
 「…んん?」
 豪鬼は煙の中で何かが動いた影を見逃さなかった。
 「そこか!!」
 豪鬼は動いた影に向かって拳を振った。
 「…ムウ!」
 しかし豪鬼の振った拳は炎美の残像に当たった。
 「はあああ~~~!!!」
 すると背後から炎美の声が聞こえた。
 「しまった!」
 「飛炎・焔ー!!」
 振り返る途中の豪鬼にゼロ距離の斬撃が入った!
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