妹はこの世界でただ一人の味方

さらだ

ロリコン

「どうかしましたか?」

ミリーは手を繋いで戻ってきた2人を見て何かあったのかと思いそう聞いたが、学は何も言わずに首を横に振り結衣はニタニタと機嫌がいいのを隠しきれていない表情だったので深くは突っ込まないほうがいいと感じ取った。

「もうすぐで着くのでもうしばらく辛抱してくださいね。」

学が頷くのを見てミリーは再び歩き出した。


「♪〜〜。」

腕をブンブン振りながら笑顔で鼻歌を歌っている結衣の隣にいる学の顔は真っ赤に染まっていた。学とは対照的に結衣は恥ずかしさは感じられたが、学ほど赤くなっているわけではなかった。

「そういえば・・・お二人は戦争について何か知っていますか?」

ミリーは背を向けたまま学と結衣にそう問いかけた。学と結衣は一瞬考えたがすぐにそれに当てはまることを知っていた。

「人間を攻めるってやつか?」

「ええそうです。こんなことを頼むのは変だと思いますがお二人は戦争に参加していただかないでもらえませんか?」

「なかなか面白いことを話すんだな。そういうのは自分が上の時にするもんじゃないのか?」

学の言うことは最もだった。交渉するときは自分が上の時、最低でも対等な条件でないと意味をなさない。相手の方に部があるのならそれは交渉とはいえないからだ。

「どのみちこうでもしないと被害が大きくなってしまうじゃないですか?だとしたら無駄だとしても可能性にかけるべきじゃないですか。」

そういうミリーの背中はとても大きく見えた。

「そこまで脅威かね俺たちは?」

学は今更ながらに素朴な疑問をぶつけた。そりゃそうですよ、とミリーは苦笑するように呟いた。

「正直人間より獣人族の方が基本的な身体能力は高いはずなんですよ。なのであそこまで対等、いえ、それ以上の力を出しているのは異常なんですよ。」

そういうもんか、と1人納得した学だったが質問に答えていないことを思い出すと仕切り直した。

「さっきの戦争に参加するか否かって質問だが、ノーって言っておこう。俺は基本的に結衣に危害さえ加わることがなければ動くことはないと思う。」

「ほ、本当ですか!?」

目を大きく広げ信じられないと言わんばかりに学の手を両手で包んで飛び跳ねた。その驚きっぷりに学は若干引いていた。

「あ、ああ・・・。」

「うわぁ!ありがとうございます!駄目元でも言ってみるものですね!」

しかしその光景を面白くないと見ている人物がいた。言うまでもないだろう。結衣だ。

「ロリコン・・・。」

ビクッと学の体が震えた。誤解を解こうと結衣へと近づこうと一歩を生み出した瞬間、結衣は一歩下がった。学が再び一歩前に足を出すと結衣は再び一歩後ろに下がった。

ダッ!

気持ちが通じあったのか、2人は一斉に駆け出した。2人は背中にミリーの叫び声を浴びながら学は捕まえようと、結衣は逃げ切ろうと全力を出すのだった。



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以下作者のコメント
最初に言っておくと次回に更新は12/5にします。決定してます。この日はこの作品を投稿してから1年目です。早いものですねー。まさかここまで続くとは思わなかったです(苦笑

珍しく11時に寝て7時に起きたらライン件数が2304になってました。・・・ノベルバコミュニティってグループに入ったからでしょうね(笑

眠いんでこれくらいで失礼させてもらいますね〜・・・。

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コメント

  • さらだ

    一年前から変わらない計画のなさ(笑

    0
  • たーくん

    一年経っても変わらない行き当たりばったり(誉め言葉)

    1
  • さらだ

    考えてもみなさい。高校生が小学生に話しかけれたらどう思う?
    ただの犯罪者だろ?な?

    0
  • 田中  凪

    ただお話してただけでロリコンって…学可哀想やな
    (´・ω・`)

    1
  • さらだ

    ああ・・・報告ありがとうございます。この文章を書く前に書いてたやつを完全に消し忘れてました。感謝しかないです...

    0
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