そのゴーレム、元人間につき
森の主
「なぁ、ランドはなんでこんなところにいるんだ?」
リーダーである男が俺に問いかけてくる。
「さっきも言ったがゴブリンの討伐依頼だ」
「いや、それだけなら昼にやるだろ? でも、今は夜だし、わざわざゴブリンなんかで夜には外にでないだろ」
本当にゴブリンの討伐だけなんだけどな、暇潰しも兼ねてはいるけど。
本当に言い訳が思い付かないな、でっち上げるか。
「実は金がなくてな、一日中働かなければ明日の宿もとれないんだ、今日の宿すらないけどな」
「そ、それは悪いこと聞いちまったな、強く生きろよルーキー」
「それで? これから討伐する魔物は一体何だ?」
「あー、カウントゴリラって言う魔物だ、知ってるか?」
「いいや知らん」
カウントゴリラとは、森を基本的に拠点と定めて生息しているBランクの魔物でアラブルベアと同じだが、森をフィールドとした場合、脅威度はアラブルベアよりも高い。
そもそもカウントゴリラを森以外で討伐する事はカウントゴリラが森から森へと移動している最中くらいのものらしい。
辺境ファンに現れる事は滅多にないのだが今回は現れてしまったらしい。
行商人が遭遇すると絶対に被害を受けるので何とか討伐隊を組んだらしく、やっと巣を見つけたとの事だ。
カウントゴリラの厄介な所はドラミングだ、普通に叩いているだけでもある程度の音と衝撃が有るらしいが本当に厄介なのはそれを行うと攻撃力が増すと言う能力がある、と冒険者が言ってた。
俺的には、やはり魔物もスキルを持っているが恐らく能力も分からずに使っているに違いない。
本能で理解していると言う事だろう、だが、正直ちゃんと頭でも理解すれば魔物の脅威度はランクが個体にはよるが少なくとも1つ以上は上がると思う。
人間にはそんな事理解出来ないとは思うがな。
それよりも狐人間達はどんなスキルを持っていたのだろうか。
帰ったら聞いてみるか。
「なるほど、そのゴリラが厄介なのは分かった、どうやって倒すつもりだ?」
「あー、それはカウントゴリラが寝静まった頃に夜襲を仕掛けようかなと、流石にBランクでも突然の攻撃なら立て直すのが遅くなるはずだ、そこを狙う」
「失敗した場合は?」
「そんな事気にしてたら動きに迷いが出るだろ? 考えてないよ」
それはダメじゃないか?
戦う前には幾つか作戦を立てないと、1つの作戦でうまく行くなら世の中もっと単純だと思うんだが……世の中の事知らん俺が言うことでもないか。
最悪俺1人なら逃げられるからな、コイツらがどうなろうと構わないし、でもゴリラ興味あるなぁ。
夜も更けた、すっかり暗くなってよいこが起きていてはダメな時間だ、恐らく日を跨いで少し経ってます。
「……よし、皆、そろそろ行こう。油断はするなよ、大丈夫だ俺たちはCランク、例え相手がBランクでもこの人数だ、勝機はある!」
「「「「「おう!」」」」」
これは……失敗する予感だ、なんか知識にあるぞ、フラグって言うんだ。
変な知識ばっかりあるよなぁ、そろそろ自分の事思い出しても良いんじゃないか?
記憶喪失かは不明だけど。
森のなかに入りました。
コイツらは夜目が聞かないのか松明で灯りを保っている。
魔法使い見たいな女が灯りをつけないのかと思ったんだが、魔力を少しでも温存したいらしいな。
俺は見えるから灯りなんて要らないけどな。
30分ほど歩いただろうか、少しだけ開けた場所の手前でリーダーが止まった。
それに続いて俺達も止まる、因みに俺は一番後ろだ。
襲撃をかけるから後ろの警戒は甘い、魔物が最後尾にいるんだぞ気を付けろよこのやろう。
そんなんだからゴリラが後ろにいるのに気づかないんだぞ。
それにしてもこのゴリラ、この図体でよく気づかれないよな。
なんでゴリラがいるかって? そりゃあこっちが森に入って10分位で後つけられてたよ、起きてたんだろうな。
俺? いや別に教える必要あるかなって、だって失敗の事考えないで単純な作戦で行けると思ってるんだぜ?
少しは痛い目見てもらおうと思ってな。
最初は驚いたね、俺らが木を通過した後に木の影からのそって出てきたからね、その時点で気づいたよ、でも俺が静かにするように顔の前で指を立てたら頷いたからね。
そして今まで一緒に隣で歩いていた訳だ、道中1度も振り返らなかったぞアイツ等。
大丈夫かCランク、Fランクの俺よりも危険意識が低いと思うんだよ。
「……なぁ、ゴリラ、どう思うよ?」
「む、そうだな、冒険者の癖に危険意識が低すぎる。出会い頭にこちらが奇襲を掛ければ5分で終わったウホ」
俺らは見事に意気投合しているわけだよ。
そりゃ、最初に俺から話しかけたときはゴリラも警戒してたけどさ、俺は魔物だと言ったら理解してくれた。
良いゴリラだぜ、語尾が可笑しいけどな、あと体格がすげぇデカイけど……4メートルはあるんじゃないかな。
すげぇ筋肉もりもりだし、力なら相当強そうだ
「……それで? 俺はいつ攻撃したら良いウホ?」
「まぁ、待てよ、お前の巣に来たときで良いだろ」
「ほう、絶望させて叩くのか、面白いウホね」
「殺すのは止めてね、寝付きが悪くなる」
「じゃあ、どうしろと?」
「そうだな、生かして置くともっと厄介なのが来るし、そうだ、俺はそろそろ住んでいる場所に戻るんだそうしたらそこに案内するからそれまで森で待機してくれ」
「そこに川はあるか? ここの森は川がなくて水浴びが出来ないウホ」
「問題ない、とびきり綺麗な川がある」
「なるウホ、それなら分かったウホ、ここに引っ越したは良いけど立地が悪くて直ぐにでも変えようと思っていたウホよ」
うんうん、ゴリラを我が森に招待する事が成功した、街は平和、森は強化、WIN-WINだ。
そうして気づかれないままにゴリラの巣にまで辿り着いた。
するとゴリラが提案をしてくる。
「最近は戦闘なんてしないから鈍っているウホよ、少しだけ戦っても良いウホか?」
「それくらいなら構わないぜ、あくまでも殺さなければ良いよ、半殺しなら許容」
「助かるウホ、因みにお前にも攻撃しても?」
「良いぞ、俺もお前の実力が気になるし」
頷いたゴリラは俺から離れ、奇襲を仕掛けるためにどこかへ行った。
……俺はなんでゴリラと仲良くなったんだろうか。
いや、良いやつだったけど。
すると冒険者のリーダーがやっとこっちを向いた。
「ランド、そっちは問題ないか?」
「あぁ、問題ない」
こう言うのはちょくちょく聞くものだろう。
心配になるな、よく今までやってこれたよな、もしかして多少の油断はあってもそれを補い有り余る実力があるとか?
……それだとゴリラ危ないな、そうなったら俺がゴリラ飛ばして助けよう。
さて、茶番は終わりだいよいよ、ゴリラの巣へと着いた。
回りの冒険者達は周囲を警戒する、だから遅いんだよ。
それ行けゴリラ
──ウォォォオォォ!!
辺りにゴリラの叫び声が木霊する。
森だから反響が凄いぞ。
冒険者達が一瞬硬直した、それだけで十分だな。
「上だ」
俺がそう言うと他の奴らも上をみる。
すると木の木を伝って思い切り飛び上がるゴリラ。
夜空に浮かぶ月に重なるように飛んでくるゴリラ、カッコいいなぁ。
地面に着地したときに巣を破壊したせいか巣の構築に使っていた木の枝などが飛んでくる、実に酷い嫌がらせだ、引っ越し作業のために解体しただけだろうけど。
完全に後手に回った冒険者達は慌てている、それはそうだろう、何せ想定してないからな。
「お、落ち着け! 冷静に対処すれば行ける!」
「具体的にはどうするんだ?」
「前衛後衛に別れろ! エッグ、光の魔法で目眩ましを、ベーコ、ハム! 俺達はその隙に攻撃だ!」
「了解!」
エッグと呼ばれた魔法使いの女は光魔法を展開し、周囲に眩い光を打ち上げる。
ゴリラはその事に多少の驚き、咄嗟に目を瞑るがその隙に作戦通りに3人が切りかかる。
──ゴォォォォォォァァァァ!!
作戦は上手く行き、中々の傷を着けることに成功していた。
だが、そこまでだった。
その後は俺以外を見事に蹂躙、もとい、気絶させてその強さを見せ付けた。
だが、リーダーの男は剣を支えに立ち塞がっていた。
「ランド! お前には荷が重い! 俺達を置いて逃げろ!」
「分かった、お前らの事は忘れるまで忘れない。じゃあな」
そそくさと一旦退散することにした。
ちょっと距離を離してすぐに戻るけどな。
リーダーは不服そうな顔をしていたな。
まさかここまであっさりと逃げるとは思わなかったのだろう。
何を勘違いしているか知らんが俺は別に親しくした訳じゃないからな、見捨てようが構わんだろう。
どうせ死なないしな。
5分程して戻ってくるとリーダーはやはり倒れており、ゴリラが俺を待っていた。
「コイツら本当にCランクウホ? まるで話にならなかったウホ」
「確かにな、俺もここまで弱いとは思わなかった」
「コイツらを森の外に放り出すウホよ、それまで少し待ってて欲しいウホ」
「分かった」
ゴリラは6人の冒険者を担ぎ、森の外へと向かって行った。
その15分後だ、直ぐに戻ってきた、さすがは森を得意とするゴリラだ、こっちが来た時間の半分で来るとはな。
「じゃあ、やるウホよ」
「……あぁ、かかってこい」
俺らは向かい合い、戦闘体勢に入る。
ここはゴリラの有利、どれだけ戦えるかな?
リーダーである男が俺に問いかけてくる。
「さっきも言ったがゴブリンの討伐依頼だ」
「いや、それだけなら昼にやるだろ? でも、今は夜だし、わざわざゴブリンなんかで夜には外にでないだろ」
本当にゴブリンの討伐だけなんだけどな、暇潰しも兼ねてはいるけど。
本当に言い訳が思い付かないな、でっち上げるか。
「実は金がなくてな、一日中働かなければ明日の宿もとれないんだ、今日の宿すらないけどな」
「そ、それは悪いこと聞いちまったな、強く生きろよルーキー」
「それで? これから討伐する魔物は一体何だ?」
「あー、カウントゴリラって言う魔物だ、知ってるか?」
「いいや知らん」
カウントゴリラとは、森を基本的に拠点と定めて生息しているBランクの魔物でアラブルベアと同じだが、森をフィールドとした場合、脅威度はアラブルベアよりも高い。
そもそもカウントゴリラを森以外で討伐する事はカウントゴリラが森から森へと移動している最中くらいのものらしい。
辺境ファンに現れる事は滅多にないのだが今回は現れてしまったらしい。
行商人が遭遇すると絶対に被害を受けるので何とか討伐隊を組んだらしく、やっと巣を見つけたとの事だ。
カウントゴリラの厄介な所はドラミングだ、普通に叩いているだけでもある程度の音と衝撃が有るらしいが本当に厄介なのはそれを行うと攻撃力が増すと言う能力がある、と冒険者が言ってた。
俺的には、やはり魔物もスキルを持っているが恐らく能力も分からずに使っているに違いない。
本能で理解していると言う事だろう、だが、正直ちゃんと頭でも理解すれば魔物の脅威度はランクが個体にはよるが少なくとも1つ以上は上がると思う。
人間にはそんな事理解出来ないとは思うがな。
それよりも狐人間達はどんなスキルを持っていたのだろうか。
帰ったら聞いてみるか。
「なるほど、そのゴリラが厄介なのは分かった、どうやって倒すつもりだ?」
「あー、それはカウントゴリラが寝静まった頃に夜襲を仕掛けようかなと、流石にBランクでも突然の攻撃なら立て直すのが遅くなるはずだ、そこを狙う」
「失敗した場合は?」
「そんな事気にしてたら動きに迷いが出るだろ? 考えてないよ」
それはダメじゃないか?
戦う前には幾つか作戦を立てないと、1つの作戦でうまく行くなら世の中もっと単純だと思うんだが……世の中の事知らん俺が言うことでもないか。
最悪俺1人なら逃げられるからな、コイツらがどうなろうと構わないし、でもゴリラ興味あるなぁ。
夜も更けた、すっかり暗くなってよいこが起きていてはダメな時間だ、恐らく日を跨いで少し経ってます。
「……よし、皆、そろそろ行こう。油断はするなよ、大丈夫だ俺たちはCランク、例え相手がBランクでもこの人数だ、勝機はある!」
「「「「「おう!」」」」」
これは……失敗する予感だ、なんか知識にあるぞ、フラグって言うんだ。
変な知識ばっかりあるよなぁ、そろそろ自分の事思い出しても良いんじゃないか?
記憶喪失かは不明だけど。
森のなかに入りました。
コイツらは夜目が聞かないのか松明で灯りを保っている。
魔法使い見たいな女が灯りをつけないのかと思ったんだが、魔力を少しでも温存したいらしいな。
俺は見えるから灯りなんて要らないけどな。
30分ほど歩いただろうか、少しだけ開けた場所の手前でリーダーが止まった。
それに続いて俺達も止まる、因みに俺は一番後ろだ。
襲撃をかけるから後ろの警戒は甘い、魔物が最後尾にいるんだぞ気を付けろよこのやろう。
そんなんだからゴリラが後ろにいるのに気づかないんだぞ。
それにしてもこのゴリラ、この図体でよく気づかれないよな。
なんでゴリラがいるかって? そりゃあこっちが森に入って10分位で後つけられてたよ、起きてたんだろうな。
俺? いや別に教える必要あるかなって、だって失敗の事考えないで単純な作戦で行けると思ってるんだぜ?
少しは痛い目見てもらおうと思ってな。
最初は驚いたね、俺らが木を通過した後に木の影からのそって出てきたからね、その時点で気づいたよ、でも俺が静かにするように顔の前で指を立てたら頷いたからね。
そして今まで一緒に隣で歩いていた訳だ、道中1度も振り返らなかったぞアイツ等。
大丈夫かCランク、Fランクの俺よりも危険意識が低いと思うんだよ。
「……なぁ、ゴリラ、どう思うよ?」
「む、そうだな、冒険者の癖に危険意識が低すぎる。出会い頭にこちらが奇襲を掛ければ5分で終わったウホ」
俺らは見事に意気投合しているわけだよ。
そりゃ、最初に俺から話しかけたときはゴリラも警戒してたけどさ、俺は魔物だと言ったら理解してくれた。
良いゴリラだぜ、語尾が可笑しいけどな、あと体格がすげぇデカイけど……4メートルはあるんじゃないかな。
すげぇ筋肉もりもりだし、力なら相当強そうだ
「……それで? 俺はいつ攻撃したら良いウホ?」
「まぁ、待てよ、お前の巣に来たときで良いだろ」
「ほう、絶望させて叩くのか、面白いウホね」
「殺すのは止めてね、寝付きが悪くなる」
「じゃあ、どうしろと?」
「そうだな、生かして置くともっと厄介なのが来るし、そうだ、俺はそろそろ住んでいる場所に戻るんだそうしたらそこに案内するからそれまで森で待機してくれ」
「そこに川はあるか? ここの森は川がなくて水浴びが出来ないウホ」
「問題ない、とびきり綺麗な川がある」
「なるウホ、それなら分かったウホ、ここに引っ越したは良いけど立地が悪くて直ぐにでも変えようと思っていたウホよ」
うんうん、ゴリラを我が森に招待する事が成功した、街は平和、森は強化、WIN-WINだ。
そうして気づかれないままにゴリラの巣にまで辿り着いた。
するとゴリラが提案をしてくる。
「最近は戦闘なんてしないから鈍っているウホよ、少しだけ戦っても良いウホか?」
「それくらいなら構わないぜ、あくまでも殺さなければ良いよ、半殺しなら許容」
「助かるウホ、因みにお前にも攻撃しても?」
「良いぞ、俺もお前の実力が気になるし」
頷いたゴリラは俺から離れ、奇襲を仕掛けるためにどこかへ行った。
……俺はなんでゴリラと仲良くなったんだろうか。
いや、良いやつだったけど。
すると冒険者のリーダーがやっとこっちを向いた。
「ランド、そっちは問題ないか?」
「あぁ、問題ない」
こう言うのはちょくちょく聞くものだろう。
心配になるな、よく今までやってこれたよな、もしかして多少の油断はあってもそれを補い有り余る実力があるとか?
……それだとゴリラ危ないな、そうなったら俺がゴリラ飛ばして助けよう。
さて、茶番は終わりだいよいよ、ゴリラの巣へと着いた。
回りの冒険者達は周囲を警戒する、だから遅いんだよ。
それ行けゴリラ
──ウォォォオォォ!!
辺りにゴリラの叫び声が木霊する。
森だから反響が凄いぞ。
冒険者達が一瞬硬直した、それだけで十分だな。
「上だ」
俺がそう言うと他の奴らも上をみる。
すると木の木を伝って思い切り飛び上がるゴリラ。
夜空に浮かぶ月に重なるように飛んでくるゴリラ、カッコいいなぁ。
地面に着地したときに巣を破壊したせいか巣の構築に使っていた木の枝などが飛んでくる、実に酷い嫌がらせだ、引っ越し作業のために解体しただけだろうけど。
完全に後手に回った冒険者達は慌てている、それはそうだろう、何せ想定してないからな。
「お、落ち着け! 冷静に対処すれば行ける!」
「具体的にはどうするんだ?」
「前衛後衛に別れろ! エッグ、光の魔法で目眩ましを、ベーコ、ハム! 俺達はその隙に攻撃だ!」
「了解!」
エッグと呼ばれた魔法使いの女は光魔法を展開し、周囲に眩い光を打ち上げる。
ゴリラはその事に多少の驚き、咄嗟に目を瞑るがその隙に作戦通りに3人が切りかかる。
──ゴォォォォォォァァァァ!!
作戦は上手く行き、中々の傷を着けることに成功していた。
だが、そこまでだった。
その後は俺以外を見事に蹂躙、もとい、気絶させてその強さを見せ付けた。
だが、リーダーの男は剣を支えに立ち塞がっていた。
「ランド! お前には荷が重い! 俺達を置いて逃げろ!」
「分かった、お前らの事は忘れるまで忘れない。じゃあな」
そそくさと一旦退散することにした。
ちょっと距離を離してすぐに戻るけどな。
リーダーは不服そうな顔をしていたな。
まさかここまであっさりと逃げるとは思わなかったのだろう。
何を勘違いしているか知らんが俺は別に親しくした訳じゃないからな、見捨てようが構わんだろう。
どうせ死なないしな。
5分程して戻ってくるとリーダーはやはり倒れており、ゴリラが俺を待っていた。
「コイツら本当にCランクウホ? まるで話にならなかったウホ」
「確かにな、俺もここまで弱いとは思わなかった」
「コイツらを森の外に放り出すウホよ、それまで少し待ってて欲しいウホ」
「分かった」
ゴリラは6人の冒険者を担ぎ、森の外へと向かって行った。
その15分後だ、直ぐに戻ってきた、さすがは森を得意とするゴリラだ、こっちが来た時間の半分で来るとはな。
「じゃあ、やるウホよ」
「……あぁ、かかってこい」
俺らは向かい合い、戦闘体勢に入る。
ここはゴリラの有利、どれだけ戦えるかな?
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