夜蝶々
拍手蝶
後日、山田は学校を辞めることとなり、中学校にはまた平和な日が訪れた。
「にしても、シィはまじすごかったよな」
「本当にね。あの中を進むなんて」
「本当に驚きましたよ。無茶をするんですから」
「あ、あははは……あれ?ヤマトは?」
「ヤマトは屋上行ったぞ?」
「あぁ、私も行ってみようかな?」
「んじゃ、さきシンジと帰るぞ?」
「あ、分かった。じゃぁね!」
「シィ?」
「扉の音だけでよく分かったね」
「ここに来るやつなんてお前ぐらいだ」
「いや、あんたもいるし……」
「俺は特別」
「なにその俺ルール。……生きてる気分はどうですか?」
「ん?あ~……いいんじゃね?」
「適当だなぁ……」
「まぁな」
「……あ、あのさ?」
「ん?」
「突然だけど、わ、わ」
「わ、わ?」
「私と、結婚を前提に付き合ってください」
「……は?」
「分かってる。スミレさんと付き合ってるって分かってる。それでもすきだって伝えたかった。振られるって分かっててもね」
「い、いやいや、俺ら中学生だよね?」
「はぁ?当然ジャン」
「え?結婚を前提とかって告白を中学でするの?」
「え?……あ!ちょちょちょ!今のなし!なし!」
「もう遅いけどな」
「う~~~~~~~~~~~う~~~~~~~~~~」
「お前はケータイか……」
「もう帰る!!!!」
そういってシィは屋上の扉に手をかけた。その背中に、ヤマトはいった。
「無茶するし暴力ふるうし、見た目も中の下だけど、かわいくて性格のいい幼馴染の告白に返事をしたいのだけれど、聞かないならいいや」
「……え?」
思わずシィは足を止めてヤマトを振り返る。
「……だって、ヤマトはスミレさんと付き合ってたんじゃないの?」
「まぁ、確かにスミレさんいい人だしきれいな人だしかわいいけど……」
と、そこで一回ヤマトは間をおいた。
「振られましたね。普通に」
「へ?」
「いやさ、屋上で前回はなしているのをスミレさん知ってさ?私なんかよりシィさんのほうがヤマト君にはお似合いですよ。って言われてさ」
「で、どうしたの?」
「スミレさんが後悔しないのであればそっちのほうがありがたいって答えた」
「……ってことは?」
「結婚を前提は早すぎると思うけど、付き合っていいのであれば」
「本当に!?」
「このタイミングでうそを言える奴は相当な心の持ち主だろ」
「あ、ありがと!」
すると不意に後ろから拍手が聞こえた。いつの間にか開いた屋上の扉から、先ほど帰ったはずのアキトとシンジ、そしてスミレが笑顔で拍手を送っていた。
「「「おめでと~!お幸せに~!」」」
その日から、中学校のうわさは夜蝶々から拍手蝶と変わり、そこを出ると必ず高校に受かるといううわさと同時に、生徒も増えていった。
「あんなのうわさだけどね」
「それな」
と、5人で同じ高校に入り、つぶやくのだった。
「にしても、シィはまじすごかったよな」
「本当にね。あの中を進むなんて」
「本当に驚きましたよ。無茶をするんですから」
「あ、あははは……あれ?ヤマトは?」
「ヤマトは屋上行ったぞ?」
「あぁ、私も行ってみようかな?」
「んじゃ、さきシンジと帰るぞ?」
「あ、分かった。じゃぁね!」
「シィ?」
「扉の音だけでよく分かったね」
「ここに来るやつなんてお前ぐらいだ」
「いや、あんたもいるし……」
「俺は特別」
「なにその俺ルール。……生きてる気分はどうですか?」
「ん?あ~……いいんじゃね?」
「適当だなぁ……」
「まぁな」
「……あ、あのさ?」
「ん?」
「突然だけど、わ、わ」
「わ、わ?」
「私と、結婚を前提に付き合ってください」
「……は?」
「分かってる。スミレさんと付き合ってるって分かってる。それでもすきだって伝えたかった。振られるって分かっててもね」
「い、いやいや、俺ら中学生だよね?」
「はぁ?当然ジャン」
「え?結婚を前提とかって告白を中学でするの?」
「え?……あ!ちょちょちょ!今のなし!なし!」
「もう遅いけどな」
「う~~~~~~~~~~~う~~~~~~~~~~」
「お前はケータイか……」
「もう帰る!!!!」
そういってシィは屋上の扉に手をかけた。その背中に、ヤマトはいった。
「無茶するし暴力ふるうし、見た目も中の下だけど、かわいくて性格のいい幼馴染の告白に返事をしたいのだけれど、聞かないならいいや」
「……え?」
思わずシィは足を止めてヤマトを振り返る。
「……だって、ヤマトはスミレさんと付き合ってたんじゃないの?」
「まぁ、確かにスミレさんいい人だしきれいな人だしかわいいけど……」
と、そこで一回ヤマトは間をおいた。
「振られましたね。普通に」
「へ?」
「いやさ、屋上で前回はなしているのをスミレさん知ってさ?私なんかよりシィさんのほうがヤマト君にはお似合いですよ。って言われてさ」
「で、どうしたの?」
「スミレさんが後悔しないのであればそっちのほうがありがたいって答えた」
「……ってことは?」
「結婚を前提は早すぎると思うけど、付き合っていいのであれば」
「本当に!?」
「このタイミングでうそを言える奴は相当な心の持ち主だろ」
「あ、ありがと!」
すると不意に後ろから拍手が聞こえた。いつの間にか開いた屋上の扉から、先ほど帰ったはずのアキトとシンジ、そしてスミレが笑顔で拍手を送っていた。
「「「おめでと~!お幸せに~!」」」
その日から、中学校のうわさは夜蝶々から拍手蝶と変わり、そこを出ると必ず高校に受かるといううわさと同時に、生徒も増えていった。
「あんなのうわさだけどね」
「それな」
と、5人で同じ高校に入り、つぶやくのだった。
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