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ロータス

デスゲームになった

 俺の名前は加賀谷涼かがやりょう今年から高校2年生になる。
今日は、VRMMOの新作のゲーム≪DMO≫
Dungeon Management Onlineの正式稼働日だ。
 たった1000本しか発売されないこのゲームに25万人というバカほどいる応募者の中から俺は当選した。知らせが来たときは喜びの余り思わず叫んでしまった。

  このゲームはダンジョンのドロップ品で世界が回っているという設定のゲームで、プレイヤー1人1人がダンジョンを持ちダンジョンものでは珍しい、召喚できる魔物は最初の設定で選んだ系統の魔物だけでドロップ品の部類はランダムで決められるというかなり珍しい設定になっている。

 発表されたときは、かなりの数の批判が出たとニュースで出ていたがβ版をプレイした人達の感想でそれがひっくり返り、感触や味覚もしっかりとありかなりリアルで面白いと今では絶賛されていた。

 あと1時間で正式稼働時間になる。そろそろキャラメイキングに移ろうと思う。

 この時、俺はこのゲームがログアウト不可能のデスゲームになるとは微塵も思っていなかった。

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 目を開けると辺り一面真っ白な空間にいた。

[キャラメイクを始めます。名前を登録してください]

 早速キャラメイクが始まった。名前はそのままでいいか。<リョウ>っと。

 [種族を決めてください]

 DMOは種族が4種類あり、全てが平均的で器用貧乏な人族、魔法が得意なエルフ、パワーのドワーフ、どの動物になるかランダムな獣人の4種族になっている。
 俺は、オールマイティにいきたいし人族にする。

[召喚する魔物の系統を決めてください]

 魔物の系統は8系統あり、

・亜人系(ゴブリン、コボルトなど)
・水場系(スライム、海の魔物など)
・竜族系(ワイバーン、ドラゴンなど)
・不死系(スケルトン、リッチなど)
・造魔系(ゴーレム、ホムンクルスなど)
・獣系(ウルフ、キメラなど)
・有翼系(ホーク、グリフォンなど)
・植物・昆虫系(アント、トレントなど)

 となっている。この中でも1体1体が強いがコストが高い竜族系やもふもふ好きが選ぶ獣系、空中戦で敵をかく乱する有翼系はベータテスターの情報から掲示板ではかなり人気の魔物になっていた。

 しかし俺は、ぶさいくで臭いがきついという人気のなかった亜人系にしようと思っている。特に理由はないが、 他人が選ぶであろう系統を選んでも被っててつまらないしな。ていうことで、亜人系っと、

 [スキルを選択してください]

 スキルは大まかに、剣術や弓術などの武術スキル、魔法スキル、鍛治や錬金術などの生産スキル、身体強化や鑑定などの補助スキルの4つのスキルに分かれている。

 プレイヤーはこの中から好きなのスキルを4つ選ぶか、ランダムにするか好きな方を選ぶ。

 「スキル多すぎだろ...」
10分ほど悩んだがいい組み合わせが思いつかない。
「もうめんどくさいしランダムにするか?」
俺は考えることを放棄しランダムにした。

 [結果はあちらの世界に移動してからご確認ください]

 「いま見れないのか。」
まあ楽しみは最後に取っておくタイプだから気にせず次へ行こう。

 [お好きなアイテムを1つお選びください]

 これはこの≪DMO≫特有の使用だ。ゲームを始める時服以外所持品ゼロの状態でスタートになるためほとんどの人が自分のスキルにあった武器を選択するのだが、俺はスキルをランダムにしたため何を選んだらいいか分からない。

 「うーん、考えるのめんどいしここもランダムで。」
ちょっと運ゲーになってるかもしれないがまあキャラメイクなど実際どうでもいいしな。気にしないでおこう。
 アイテムもゲームが始まってから分かるようだ。

 [それでは、あなたの第2の世界幸あることを祈っています]

 第2の世界?どういう・・・目が開けられないほどの光とともに俺は意識を失った。

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「 ここは....?」
意識が戻ると大きな広場におそらく全プレイヤーがいるであろうと思うほどの人が集まっていた。プレイヤーたちはなぜか全員上を向いている。俺も空を見上げた。すると、空にヒビが入りそこからスーツを着た若い男が出てきた。

「全員揃ったようだね。25万人の中からみごと勝ち取った千人の諸君、気づいているプレイヤーもいるかもしれないがログアウト不可にさせていただいた。これからここは君たちの第2の生きる世界になったわけだ。」

 は?ログアウト不可能?そんなテンプレが現実にあるとは。

「ふざけんな!元に戻せー!」
「そうよ!元の世界に返して!」
「「「「ふざけるなー!!」」」」

 プレイヤーたちは怒鳴り散らす人やログアウトボタンがないことにショックで呆然としている人、なぜか笑っている人などいろんな反応をしている。

「もちろん元の世界に戻るチャンスを与えよう。諸君も知っていると思うが、このゲームはダンジョンバトルによってランキングがある。そこで10年間1位をキープしたものには、元の世界に戻る権利を与えよう。
しかし、ダンジョンバトル以外でダンジョンが攻略されコアが破壊されるとダンジョンマスターも死ぬようになっている。
無論、この世界で死ぬとあちらの世界でも死ぬことになる。気をつけたまえ。
それでは、この世界を思う存分楽しんでくれ。」
男は出てきた裂け目から消えていった。

 まじか、ガチのデスゲームじゃねえか....

 きたーーーーーー!これは勝った!あんな勉強ばかりの退屈な世界よりこっちの方がいいに決まってる!思う存分この世界を楽しむするか。っとその前にさっさとここを離れよう。

 さっきの広場を出た瞬間、理解が追いついていなかったプレイヤー達が騒ぎ出した。こうなると思ったからさっさと広場を出たわけだ。いくらかのプレイヤーも動き出していたので、冷静なプレイヤーもいるようだ。

 
 俺は今ダンジョンベースに来ている。ここはダンジョンを100ずつに分けそれを上位から順にSとA〜Jに階級分けしたダンジョン通りの基点となる場所で、ダンジョン通りとは、プレイヤーのダンジョンにつながるゲートがズラーっと両脇に並んでいる通りのことだ。

 本来ここはランキング順に並んでいるのだが、初めはキャラメイクが終わった順番に並んでいると掲示板に書かれていた気がする。

 俺は、自分のダンジョンがどこにあるの確認するためにダンジョン管理ギルドに向かった。




 

 

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