女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

86話 Let's 調教タイム!




「はぁぁ!?!?」×4

理子達のさけびが、部屋にこだまする。

先輩に関しては、少しなやんでいる様子。

理子「・・・ちょっと大和。」

大和「・・・ん?」

聖菜「ちょっととなりの部屋こいや。」

大和「ちょ、聖菜さんキャラ崩壊ほうかいしとる!」

雫「久々に切れちまったよ・・・。」

奈緒「これは調教ちょうきょうの必要があるのです。」

大和「いや、え?」

「てなわけでこいや」×4

大和「・・・はい。」ガクブル

4人のすさまじい圧力に、俺は従うほかなかった。




俺は隣の空き部屋までズルズルと引きずられ、案の定あんのじょう椅子いすしばられた。

理子「大和・・・自分で何言ったか分かってんの?」

大和「分かってる。でも、これしかないだろ。俺はハレム同好会を解散かいさんさせたくない。」

聖菜「それは私たちの事情じじょうも踏まえて言ったわけ?」

大和「それに関しては本当にごめん・・・。」

謝罪しゃざい以外、返す言葉もなかった。

雫「大和くん・・・あなたは優しい。いろんな人を考えて行動している。でも・・・優しすぎるんですよ。全てにおいて、ね。」

大和「・・・。」

奈緒「出会ったばかりの私をハレム同好会に入れてくれた時は、とても嬉しかったのです。でも・・・逆の立場になっただけで、こんなにも苦しいのですね・・・。」

大和「・・・ごめん。」

本当に、何も返せなかった。

理子「謝ってばっかじゃ、何も片付かないよ?」

聖菜「あの人を入れる義理なんかないでしょ?」

雫「〝誰も悲しませたくない〟・・・そんなことを思っているなら、大間違いです。現に、私たちは悲しんでいます。」

奈緒「結局のところ、先輩は逃げてるだけなのでしょう?」

あぁそうさ、俺は逃げてる。ただひたすらに、現実から。

俺が正しいなんて、これっぽっちも思っちゃいない。いや、正しくなんてないだろう。ただの〝悪〟だ。

・・・それでも、俺は。

大和「もう、何も失いたくない。同好会も、理子達も。みんな大好きだから・・・どれか1つ欠けるのも、嫌なんだっ・・・!!」ポロポロ

・・・あぁ、なんて情けない。

だけど、これが俺の本心だ。

理子「・・・大和。だったら1つ、全て解決できる策があるでしょ?」

大和「・・・え?」

聖菜「あの人を入れずに、なおかつ、存続する方法が。」

大和「・・・そんなの、あるわけ」

雫「あるんですよ。信じてもらえませんか?」

奈緒「・・・私たちが、信じられないですか?」

・・・はは、何を迷ってんだか。答えはもとより1つじゃねぇか。

大和「・・・その方法は?」

理子「よく聞いてくれました!!それはね・・・!」




ガラッ

咲月「お、戻ってきた。それで、決まったのかい?」

大和「はい、俺たちはあなたをこの同好会の一員にすることは出来ません。」

咲月「・・・そう。だったら言いつけるまでさ。この同好会は、不純異性交遊ふじゅんいせいこうゆうしていますってね。」

理子「えぇどうぞ、ご勝手に。」

咲月「・・・へ?」

聖菜「私たちは、あなたと戦います。」

雫「真正面から、正々堂々せいせいどうどうと、ね。」

奈緒「あなたがどんな行動をしようと勝手ですが・・・」



大和「俺たち、ハレム同好会をあまり舐めないでください。」

咲月「っ!!」ギリッ






先輩は勢いよく出ていった。

大和「・・・これでいいんだよな。」

理子「うん。」

聖菜「私たちは戦う。」

雫「負ける気はさらさらありません。」

奈緒「ファイトですよ、大和先輩!」

大和「・・・あぁ、見せつけてやる!俺たちの力をな!!」

こうして、ハレム同好会vs学校の戦いが幕を開けた。












・・・と、思うだろ?

開けなかったんだよな、これが。

後(と言っても次の日)にわかったことだけど、あの人、1人じゃ何もできないらしい。

まぁ、そんなこんなで。






平和な日常は、守られたのだった。



シリアスなんてなかった。いいね?


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