女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

107話 普通のチョコがあるとでも?




なんだかんだ一悶着ひともんちゃくあり、結局最後けっきょくさいごはジャンケンで決まった。

雫「大和くん。」

1番目は、脅威きょういの運で一人勝ちした雫。

大和「お、おう。」

雫「ふふ、そんな緊張きんちょうしてくていいんですよ。大和くんはただ、私のチョコを食べるだけですもの。」

それは分かってる。分かってるさ。俺が怖いのはチョコそれの中だよ!

雫の二つ名を覚えているだろうか。

腹黒天使はらぐろてんし〟だぞ?何されるかわかったもんじゃねぇ。

いつの間にかなわはほどかれ、手足が自由になっていた俺は、雫からチョコを受け取った。

大和「開けていいのか?」

雫「えぇ。ここで食べて欲しいな。」

大和「ん、わかった。」

可愛く包装ほうそうされた箱を開けると、3つぶのチョコが姿を現した。

俺はそのうちのひとつを手にする。

・・・いたって普通のチョコ・・・にしか見えないのだが、嫌な予感がする。

俺はおもむろに1粒、口のなかに入れた。



大和「・・・至って普通だな。」

ビターチョコなのか、少し苦かったが、それ以外は至って普通のチョコだった。

中にジャムが入っており、それもまた・・・ん?

チョコは普通なのだが、ジャムが不思議ふしぎな味がした。

大和「・・・なぁ雫。」

雫「はい?」

大和「このジャム、なんのジャムだ?」

俺がそう言うと、雫の目線がななめ45度になり、口笛をき出した。鳴ってないけど。

てかその反応、ベタだな・・・。

大和「言わないつもりなら、残りのチョコはジェリーにぽーいだ。」

ジェリー「あ、あの、いぬはちょ、こだめです。」

大和「あぁ、そっか。じゃあ捨てるか。」

雫「わあぁ!言うから!言いますから!」

大和「最初からそうすりゃいいんだ。で?このジャムなに?」

雫「えっと・・・、・・・・・・・・・です。」

大和「なんだって?もう1回。」

雫「私の・・・・・・です。」

大和「ちゃんと言え。」

雫「私の唾液だえき入りイチゴジャムです。」

大和「そぉい!」ブンッ

投げた。すぐ投げた。

チョコは雫の口にボッシュートになります。

雫「もごっ!」

大和「なんてもん入れとんじゃわれ!どこのヤンデレだ!」

聖菜「ヤンデレは唾液じゃなくて血を入れるよ?」

大和「黙らっしゃい!・・・はぁ、まぁいいや。食っちまったし・・・。」

時すでにお寿司ってね。

俺は項垂うなだれながら椅子に座った。

すると、奈緒がオロオロしだした。

大和「・・・次は奈緒じゃないのか?」

奈緒「そう、なのですが・・・。」

大和「・・・何かやったんだな?」ギロ

奈緒「えっと・・・その・・・。」メソラシ

大和「今なら怒らないから言ってみろ。」

奈緒「髪の毛と唾液入りです。」

大和「今すぐ捨てろ即捨てろ。それか自分で食いやがれ。」

奈緒「うぅ・・・。」グスン パクパク

奈緒は自分で箱を開け、食べだした。

なんでみんな、そんなことしたがるんだな・・・普通に作るっていう選択肢せんたくしはないのか。いやまぁ、作ってくれるだけでもうれしいけどさぁ・・・。



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コメント

  • ミラル ムカデ

    ボクがモテなくて良かった……
    何気に悲しいなドチクショー!!

    2
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