女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

153話 こんなことになるなんて




大和先輩を意識し始めたのはいつからだっただろうか。

オリエンテーションの日?いや、実はちがう。

きっと、あの人は気づいてないけど、私は大和先輩に会うのは、今年が初めてじゃない。・・・まぁ、それはおいおい話すとして。

大和先輩は本当に優しい。

今日だってそうだ。本当は今日は今日はなしになるのが予知できていたのに、大和先輩は私とこうやって、お買い物をしてくれた。

もう、依存なのかもしれない。けど、それくらい大好きなんだ。・・・だからこそ、絶対に守りたい。

私は、大和先輩を待ちながら、そんなことを考えていた。

・・・その時だった。

おくの方から、誰かの悲鳴ひめいが上がった。

思わず立ち上がり、通路の真ん中に出て、その方をよく見てみると・・・。



・・・ナイフを持った男が、こちらに走って近づいていた。




愛奈「っ!?」

私は、その場から離れようとした。このままだと、刺されてしまう。

・・・けど、何故か私の足は、何かに縛られているように、動かなかった。

だんだんと、その男が近づいてくる。

よく見ると、ナイフが血塗ちぬられた赤色にそまっていた。

奥で、誰かが床にしていた。

このままじゃ、あの人のように・・・!

動け、動いて・・・!

そう念じ、動かそうとした。

・・・なのに、足はビクともしなかった。

男「どけどけぇっ!!どかねぇと刺すぞ!!」

もう、ダメ。全く動けない。

大和先輩、ごめんなさい。私、ここで死ぬかもしれない。

私は意を決して、目をつむった。

・・・その時、ある言葉と聞き覚えのある声が聞こえてきた。

大和「愛奈っ!!」ドンッ

大和先輩だった。大和先輩は、私のことを横に押してくれた。

愛奈「っ!」

その拍子に、私は尻もちをついてしまう。・・・なんでかは知らないけど、大和先輩にたおされた気分になった。

よかった、これで大丈夫。・・・そう、思ってしまった。

その男が、大和先輩が私を押す時には、目の前にいたことを知らずに。

大和先輩を見ると、そこには・・・。



大和「っ・・・。」

男「へ・・・へへ・・・避けねぇのが悪いんだ。俺は刺すって言っただろ・・・?」

ナイフで刺された、大和先輩の姿があった。




愛奈「大和、先輩・・・!?」

大和「っ・・・。」

男「ちっ、このガキが。」 

男は、大和先輩に刺さったナイフを抜こうとした。

・・・が。

大和「・・・ちょっと待てよ。」ガシッ

男「あ?」

そのうでを、大和先輩がつかんだ。

男「な・・・なんで動けんだよ!?確かにナイフで刺したのに・・・ば、バケモノ・・・!?」

大和「残念だったな。こちとら1度、アーミーナイフで背中から刺されてんだ。今さら、果物くだものナイフで脇腹わきばらを刺されたくらいじゃ、倒れねぇっての。」

男「な・・・。」

大和「それともう1つ。・・・俺の大事な後輩に、何をしようとしてくれとんじゃわれぇ!!」バキッ

男「がっ!?」ゴチン

大和先輩は男をなぐった。その衝撃しょうげきで、男は後ろのかたい柱に頭をぶつけ、気絶きぜつした。

愛奈「大和先輩・・・!」

大和「大丈夫か?愛奈。・・・ったく、どうしてこうもついてないんだかなぁ・・・。」

大和先輩は、ポリポリと頭をかいた。

・・・やっぱり、大和先輩はかっこいい。

そう思って、すぐの事だった。

 

大和「・・・ごめん、愛奈。ちょっと無理っぽい。まさか、ナイフが抜けるとは思わなかったぜ・・・。」フラッ

愛奈「・・・え?」

大和「っ・・・ごめん、な。」ドサッ

愛奈「大和先輩・・・?大和先輩・・・!!」タタッ

私は大和先輩にけ寄った。

大和先輩の脇腹からは、ドクドクと鮮血せんけつが流れ出し、小さな水たまりを作っていた。刺さっていたはずのナイフは、男がにぎっていた。

殴られる前に、咄嗟とっさつかんだのだろうか。・・・いや、そんなこと、どうでもいい。今は、大和先輩を・・・!

・・・その時、私のカバンの中の水晶玉が、反応した。



コメント来たので
☆コメント返信のコーナー☆

・颯★改さん
「きっとそのミルクティーには
ドラゴンズブレスチリが・・・」

→入ってないんだなぁ、これが。展開的には面白いかもしれませんが、今回の内容は、前から決めてたので・・・。いつかまた、ドラゴンズブレスチリを再登場させようかな?

・アニメ好き不登校さん
「大和「喉乾いてないか?」
愛奈「少し」
大和「なら俺のストロー吸ってみな!!」
ぼろん
珍珍」

→やめなされ。僕はこの作品をR18にするつもりはありません。とりあえず、しまっちゃおーねー。



コメント

  • 颯★改

    水晶玉「我と契約し、その能力と引き換えにその男を助けてやろう」

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