2次元脳のポタクがラノベ的超展開に巻き込まれ異世界に行き必死に頑張る物語

黒月

1.8話 異世界に行くには手続きとか責任とかあります。2 バグで上げれなかったので

アレですよ、アレ、みんなと居るとそんなに怖くないけど1人だとめっちゃ恐怖心湧く的なアレですよ。

1人で勝手に言い訳をする。

「ん、もう3階か…」
俺の部屋は5階であと2階昇ればすぐそこだ。
さっきまでとは変わり黙々と階段を昇る。
二段飛ばしで上がって来たから早くに5階に着いた。

部屋に戻ると速攻で風呂に入る準備をする。
時計を見るともう8時程だった。
風呂場に行き軽くシャワーを浴びる。
風呂を出た頃には30分経っていた。

俺は部屋の奥に少し大きい長方形の箱を見つけた。俺はそれに近づく。

「テレ…ビ???」
そこにあったのは27インチのテレビだった。
「…とりあえず…出して見るか…」
少々めんどくさく感じたが一応あるし出来たら設置したいと思った。

箱を横にし開けてみる。
「ふむ…」
箱に綺麗に詰められたコードや重そうなテレビを一瞥する。

「うん!無理!めんどくせぇ!!!!」
テレビは誰が他の人にやってもらおう。
俺はそう言い箱を元の場所に戻す。

「今日は早く寝て、明日からも頑張りますか…」
布団に入り横になる。
目を瞑り眠気に流す。



次の日には業者が来てテレビを設置してくれた。
一週間ごとにある検査とそれ以外はリハビリ(仮)を続ける日々を繰り返す。
テレビを見て日時を確認してみたがあの事件の日からあまり日は経っておらず。4日程しか経っていなかった。

リハビリ(かr…もはや鍛錬だろこれ…)の為に木刀を用意してもらったり外出許可を取らせてもらったりした。

そして突然西岡氏がまた訪ねてきた。



「いや、すいませんね、予想より早くここを出る事になりましてね…」
西岡氏が申し訳なさそうに謝る。
「いやいや、別に構いませんよ。いつくらいに出ますか?」

西岡氏は懐から手帳を取り出す。
「そうですね…明日の朝頃には出発出来るようにしてもらいたいですね。」
「分かりました。夜くらいには荷物まとめておきますね。」
西岡氏は手帳に何か書き込みながら話す
「後、名前を決めてもらいたいんですが…」
「あぁ…そういや言ってましたね…」

すっかり忘れていた名前の件を考える
(どんな名前がいいか分かんねぇな…)
ネーミングセンスとはかけ離れている俺にとってはかなりの問題だった。
必死に名前を考えている時にある光景を思い出した。

夜、満月の光に輝かされた木を。
それは俺が子供の時に買ってもらい植えた、
さくらんぼの木だ。

ふと、感慨に浸ると「あぁ…名前はこれだな」
と言う気持ちになった。

「西岡さん、名前決まりましたよ。」
西岡氏は書き続けている手を止めてニコニコと聞いた。
「ほう、では名前を聞かせてください。」
俺は素直に名を言う
木月きづきです。苗字は無いただの木月です。」

西岡氏は少し頷き手帳に書き込む
「分かりました。木月きづき様ですね。
ではそのように登録しておきます。それじゃあ自分はこの辺で失礼します。」
「ありがとうございました、西岡さん。」
俺が礼を言うと西岡氏はニコッとした顔で頷き病室から出ていった。

時計を確認するともう17時を回っていた
「もうこんな時間か…先に身支度しておくか」
自分の持ち物や必要なものを整理し貰ったキャリーバックの中に入れる
テレビや大型の物は病院に置く事にした
身支度が終わる頃にはもう19時頃になっていた。
俺は日課になったリハビリ(仮)をしに外に出る



森から聞こえる虫の音を聞きながら木刀を振る
型もないただの素人の素振りだが何かの役にはたつだろう。
基礎的な力もつけるために魔力を使わずに走り込みや木刀を振るう。
リハビリ(仮)を終えて病院に戻る。
戻った頃には22時を過ぎていた。
俺は晩御飯を食べて寝る用意をする
ベットに入り天井を見る
「おやすみ、天井さん」
そう言って俺は眠りについた



「ん…」
今日は早めに起きた。
まだ5時だ。
最後だからと柄にも無く日の出を見る事にした
外に出て山を登る。
まだ道は薄暗くて足元がぼんやりとしている
そしてやっと頂上に着いた。

その景色は綺麗でとても…眩しかった。
黄金色が輝いて木々の葉が光を反射し周りを照らす。
一際強い風が舞う。葉を揺らし光も揺らし俺に心地よい風が舞う。
気持ちの良い朝だ。
「ま、たまにはいいな」
俺は誰に掛けること無く言った。

俺は満足すると山を降りた。
病院に戻り時計を確認する。
西岡氏が来るのは9時程なのでそれに間に合うように行動する。
時計は6時15分程だった。
俺は浴槽にお湯を沸かす準備をした
風呂が沸きあがるまでに俺は最後のリハビリ(仮)をする事にした。

今までやっていた事を繰り返す。
型の無い木刀を振るう。
切る。右から左、左から右へ
突く。左胸から右、右胸から真上に
払う。右下から左上、左上から左下に
架装の敵を作りそれを繋げて立ち回る。
それが俺のリハビリ(仮)だ。
基礎体力作りの走り込み、
痛みに慣れるために身体を壊す。
自己回復を上げるために身体を治す。



リハビリ(仮)を終えると病院に帰る。
風呂は湧き上がっており服を脱いで風呂に入る
シャワーで汗を流し髪を洗い、身体を擦る。
風呂で疲れを取り休む
長風呂はあまりしない質なので早めに出る。

タオルで身体を拭き服を着る。
時計を確認する。
7時30分を指していた。
「後、1時間30分あるな…アニメ…見るか…」
しばらく貯めていたアニメを見る事にした。
少しづつ見ていたが眠気やらリハビリ(仮)などで時間を削られて見れてない作品が数本あったのだ。

テレビをつけて録画していたアニメを見る
30分の作品が3つ
時の流れは早く
気がつくとアニメは終わり9時頃になっていた。

テレビを消して荷物を纏めていると誰かが部屋をノックした。
「はい、どうぞ」
俺がそう言うと向こうから部屋が開けられた。
そこに居たのは西岡氏だった。
「あ、おはようございます。木月きづき
もう準備は出来てらっしゃる様子ですね、」
西岡氏はにこやかな笑顔で言う。
「はい、どうしましょうかね」
「今から出発出来ますがどうします?」
俺は少し悩んで答えた
「なら今からでお願いします。」

俺は荷物を持って病室から出ようとする。
西岡氏は部屋の扉を開けてくれる。
俺は部屋の外に一旦荷物を置き部屋を眺める。
短い間だったがこの場所に世話になったのだ。
感謝の意を示そうと思い言う。
「ありがとう、さよならだ」
そう部屋に言い、荷物を持って病院から出る。
荷物を車に乗せて自分も乗り込む。

車から病院が見える。
病院にも感謝の意を示そうと今度は心の中で
ありがとう
と思う。




車が出発してから数時間である場所に着く。
「西岡さん、ここってどこなんすか?」
西岡氏に聞く。
「あぁ…ここはですね…」
西岡氏は少し溜めて
「異世界へのゲート…ですよ」

「異世界へのゲート…???」
俺は西岡氏のオウム返しのように言う。

西岡氏は説明口調に言う。
「まぁ、ここは異世界に行く入口の1つですよ。厳密に言えばこの近くの駅から行けますがね。」

そう西岡氏が言うとスタスタと歩いて行った。
俺は荷物を持ち西岡氏について行った
西岡氏について行くと3分もしないうちに駅が見えてきた。

駅には人が30人程いた。
「彼らもまた貴方と同じように異世界へ行く人達ですよ。でもまだこれで全員じゃありませんからね。」
西岡氏が少し悲しそうな顔をして言う。

すると少し遠くから甲高い汽笛の音が聞こえた
「おや、もう来ましたね。それでは木月きづき様、良い異世界ライフを。
また会う機会があればよろしくお願いしますね」
西岡氏が頭を下げて言ってくる。

俺も
「いえ、ありがとうございました。西岡さん
こちらこそよろしくお願いします。」
と言い頭を下げた。

俺は荷物を持って汽車に乗り込んだ。
西岡氏は手を振って見送ってくれた。
俺も手を振り返す。

『ポーン』と言う高い音が車内に響く
『この列車は異世界行きの列車でございます。
次が最終駅の異世界、帝都東京中央区でございます。降り口は右でございます。」

車内放送が終わり汽車はトンネルを通過する所だった。
そしてトンネルを通過した瞬間、
俺の意識は途切れた。



「……ん?」
意識を取り戻した俺から見えた光景は汽車の中にいる光景では無く青暗い場所に椅子に座っている俺だけだった。

『よう…起きたかい?』

奥の方から声が反響して聞こえる。
「誰だ?」
俺はそいつに何者か聞く

『あぁ…そういや初めましてだな、
俺はレイグ、魔神レイグさ』
レイグと名乗る者は続けて話す

『さァ…少し話をしようぜ?
神を超えた災害アンノウン・ディザスターさんとやら』

コメント

コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品