異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~
復讐のマモン
一方、同刻。
悠斗の攻撃により深刻なダメージを負ったマモンであるが、宝物庫の中に保管していた高価な秘薬を使用することによってなんとか一命を取り留めていた。
(……コノエ・ユート。ボクは絶対に貴様を許さない)
杖を付きながらもマモンが向かった先は、《四獣の塔》の地下施設である。
マモンはこの場所に最強の部下である《四獣》を集結させて、新しい戦力を確保しようとしていた。
「ふぉふぉふぉ。ワシらが集まるのは何時以来かのぉ? 白虎」
「ああん? ボケているのか? ジジイ。俺たちが集まったのは50年前のレジェンドブラッド戦以来だろうが」
今現在。
上司から緊急招集を受けた《四獣》はマモンの元に集まっていた。
先に到着した10階層の守護者《玄武》と20階層の守護者《白虎》は、互いにけん制し合っていた。
「騒がしいぞ。偉大なるマモン様の御前で……恥を知らないか」
「ちょっと青竜~。玄武の言う通り久しぶりに集まったんだから堅いことはナシにしましょうよ~」
後からやってきたリーダー格の《青竜》が注意を促すと、メンバーの紅一点である《朱雀》がそれをたしなめる。
魔族の中でも七つの大罪に匹敵する力を有している《四獣》が集結したことにより塔の地下施設は、超高濃度の魔力が充満することになった。
「あー。今日キミたちに集まってもらったのは他でもない。久しぶりに《召喚の魔石》を消費しようと思ったのでボクが《隷属契約》を使うまでの間の護衛を頼みたいのだよ」
四獣が集まったタイミングを見計らってマモンは告げる。
生まれながらにして敗北を知らないマモンにとって悠斗から受けた屈辱は、筆舌に尽くしがたいものがあった。
異世界から召喚された人間は強力な固有能力を有しているケースが多い。
マモンは確実に悠斗を倒すための戦力として奴隷となる異世界人を欲していたのである。
「おいおい。マモン。冗談きついぜ。まさか人間1人呼び出すために俺たちを呼び出したわけじゃねーだろーな?」
この言葉に最初に異議を唱えたのは、四獣の中でも最も気が短い《白虎》であった。
「白虎。キミの反応は予想済みだよ。まずはこれを見て欲しい」
マモンはそう前置きすると、懐の中から《召喚の魔石》を取り出した。
「おおー。なんとなんと……」
「ふんっ。そういうことかよ。最初から言えや!」
「マジでビックリ! こんな綺麗な石があるんだねー」
「流石はマモン様。これほどの魔石を用意しているとは……」
召喚の魔石を目の当たりにした四獣はそれぞれ感嘆の声を漏らすことになる。
何故ならば――。
マモンが取り出した《召喚の魔石》は、薄暗い地下室を明るく照らすほどの輝きを放っていたからである。
異世界から人間を召喚する効果のある《召喚の魔石》であるが、呼び出す人間の能力と魔石の純度には相関関係が存在することで知られていた。
中にはこの例に当てはまらないケースもあるのだが――。
一般的に純度の高い《召喚の魔石》を使って呼び出した人間は、強力な固有能力を有していることが多いのである。
「たしかに……それだけの石を使えば面白い人間を召喚できそうだな。しかし、マモンよ。それにしたって俺たち《四獣》を集めるのは過剰戦力じゃねーか? どんなに強い固有能力を持っていようと相手は人間だろ?」
「過剰戦力であることは認めるよ。けれどもまあ、用心することに越したことはないだろう。なにぶんボクもこれほどの魔石を使うのは初めての経験だからね」
相手が人間だからと言ってタカを括ると、意外なところで足元をすくわれることなるかもしれない。
そのことは悠斗との一戦で身に染みて経験したことである。
マモンの見立てによれば悠斗の戦闘能力は、《四獣》と同等か、それを上回る程度である。
部下たちを一斉にけしかければ敗北することはないが、こちらも大きな被害を受けることになる。
そういう事情もあってマモンは、多少のリスクを被っても新しい部下を欲していたのである。
「さて。鬼が出るか蛇が出るか……」
マモンは新たなる戦力を期待しながらも《召喚の魔石》に自身の魔力を込める。
その直後。
パリンッという音と共に魔石が砕けて次元の扉が開かれる。
「なんだこいつは……? 本当に人間……なのか?」
中から現れた『それ』を見るなりマモンは絶句する。
そこにいたのはこの世のありとあらゆる『絶望』を体現したかのような――禍々しいナニカであった。
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コメント
ばけねこ
妹だな
けいしの
妹だー多分
紅月
妹出てくるねーたぶん
ノベルバユーザー69968
フラグ回収完了のお知らせ
清水 裕斗
妹妹妹妹妹妹妹妹ぉぉお!!
妹ですかな!?妹だね!!
やっぱり妹やね!!絶対絶対絶対妹ぉぉ!!