ゼロからは始めないチーター生活

チャカギ高木

7話 寝室確保!

ユウタはその状態で数分待ち、やがて再び部屋のドアが開いた。
今度はしっかりと3人入ってきて
すぐにメルが父と母を連れて来た事が分かった。
メル、王女様、王様の順に入室してきて、順にこちらに頭を下げていった。

「ユウタ!お父様とお母様を連れてきたのです!」

「ユウタ様ですね、こんにちわ」
「こんにちわ」
 
王様と王女様が続けざまに挨拶をした。

「初めまして。ご存知の通りユウタと申します。
先程公園でメルさんに倒れていた所を助けて貰いまして、
その上お城にまで入れてもらって、本当に感謝しております。」

「こちらこそ久々の来客でとても嬉しいよ」

「ありがとうございます」

そう言えば人気のない時間に公園でメルが散歩していたのも合点がいくな。

「ユウタさん、今日は公園で倒れていたそうですし
安静にしてた方が良いですよ。なので今日はここに泊まっていって下さい。
来賓用の寝室がありますのでそちらでどうぞごゆっくり。」

「はい。御言葉に甘えて今日は泊まらせて頂きます!」

しっかしなんて親切な王様だろう。独裁国家の王様はもっとこう言う王様を見習って欲しいものだ。

「所でなぜ公園に倒れていたのでしょうか?
怪我か何かをされましたか?
特に外傷は見られませんが…」

「僕もはっきりとは覚えていないのですが、旅の途中でこの国に辿り着いた末、
力尽きて倒れてしまったのではと思います。」

勿論嘘であるが、結構ありえない話では無いのではないか。
そう言えばさっきから王女様は横で立ったまま何も喋らないな。
無口な人なのかな?

「そうでしたか。
それにしても変わった服をきてらっしゃしますが、
何か特殊な効果を持つ戦闘服だったりとかしますか?」

そう言われれば俺は今転移する前に服装のままだ。
流石にこっちの世界では不自然だよな〜

「いえ、これは父がオーダーメイドで作ってくれたお気に入りの服なんです。
何にも効果はありませんけど…」

「そうでしたか。でもとてもお似合いですよ!」

「ありがとうございます」

「では、そろそろ私達も用があるので、ヒツジ!
寝室の準備頼んだよ!」

「お任せください。」

「ではユウタさんごゆっくり」

「あっ、はい!」
(ボーッとしてた。なんでかって?やっぱりヒツジって名前おかしいな〜って)

「ではユウタさん、私も部屋の準備があるので
メルお嬢と城の探検でもしていて下さい」

「はい、そうします」

こうしてメルと城の探検をする事となった。





「ゼロからは始めないチーター生活」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く