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楽しいオーク狩り?

「とりあえずお疲れさま。意外となんとかなるもんだな」

 ゴブリン達との戦闘が終わり、俺たち(主に俺と桜狐さくらこが)一息つく。

「ねぇお兄ちゃん。これさ? 私たち要らない子じゃない?」

 最後のヒカリ、クー、キッカの三人の連携と殲滅力。
 前衛として間近でそれを見ていた桜狐さくらこは、どうやら圧倒されてしまったらしい。

「いや、まぁ……うん。ヒカリたちはレベルがそのままだからな。ここら辺じゃ負ける方が無理ってもんだ」

 戦闘前に確認したところ、ヒカリ、クー、キッカ、ハクの四人のレベルやステータスなどは、リセットされる前……つまりは転職した時と変わっていない。
 さっきの戦闘では、最初のうちはとにかく俺と桜狐さくらこをメインにしてもらうように頼んでおいたくらいだ。
 今回ゴブリンと戦った一番の目的が連携の確認なので、最初の一連のやりとり(つまりはバフやデバフ、バインドなど)と、それによって俺と桜狐さくらこがどう動くかを試したのだが……。

桜狐さくらこの気持ちもわからんでもないが、今の戦闘……連携としては、なかなか良くできていたと思うぞ? あまり実感は無いかもしれないが、楽だったのは事実だろ?」

 事実、今の戦闘ではまったく損傷していない。
 最後の四人での殲滅だって、ヒカリ、クー、キッカ、桜狐さくらこで倒すスピードに差はあったが……同じ敵を攻撃してもいないし、しっかりと互いに助け合えていた。

「あんまり自分を卑下するなよ。少なくとも俺よりかは、さっきの戦闘で活躍してたじゃないか」

 俺がやったのは、ガトリングでゴブリンたちを乱したことだけだったのに比べ、桜狐さくらこはしっかりと戦っていた。
 多分ゴブリンを倒した数は、俺より桜狐さくらこの方が多いと思う。

「ラン様の言う通りです。桜狐さくらこさんが一番前で敵の注意を引き付けてくれていたからこそ、私たちが自由に動けたのです」

「「やりやすかったよ~」」

 ヒカリの言う通りだ。
 桜狐さくらこがしっかりとヘイトコントロールをしていたからこそ、ヒカリ、クー、キッカが回り込めたわけだし、
 クーとキッカがやりやすかったのも当然だ。

「うむ。さすがは主の妹だな。前衛としては、主よりも上手いのではないか?」

 俺は基本的に……どのゲームでもソロでやっていたから、パーティーでの動き方を知ってはいても、今の桜狐さくらこのようにはできないだろう。
 あれはリセット前の世界で、攻略組として戦ってきた桜狐いもうとの確かな証な訳だ。

「……さてと、ゴブリン相手に連携して戦えることを確認できたから、いよいよオークでレベル上げだな。森の奥へと向かおうっ」

 パーティーの初陣としてはかなり上々な戦果を出せたのだし、俺としてはかなりの自信になった。
 それじゃあ、楽しいオーク狩りに向かおうか!!

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