【実話小説】出会い系シンドローム

ヒロ先生

第6章:されるがまま

「ンンッ…」
「ピチャピチャ…ヌチャヌチャ…」
「ハァーッ…アァーッ…」
「ジュルッ」

擬音の間に時々差し込まれる熱い息と切ない喘ぎ声。僕は何も触ったりしていないのだから、意図的に発してる声だろう。いま僕の片側の耳はベッドに押えつけられるように塞がれている。

モノラルでしか聞こえないその音が、僕の性的興奮を高めるには十分すぎるほどいやらしく、制服のズボンの中身がメリメリと音を立てて膨らんで行くのをされるがままに許すしかなかった。

「ねぇ、可愛い…いじめたくなっちゃう…」
「いじめるって…どういう意味ですか」
「いいから」

そう言うとお姉さんはベットから降りて僕の横に座った。

散々左の耳を弄られていたが、今度は右側に座ったので右の耳をいじめようという事らしい。
既に僕の耳は唾液まみれにされており、プール後の耳水抜きを失敗したような感覚になっていた。
お姉さんはそんな僕の右耳を舌で優しく攻撃しながら僕の下半身に手を伸ばし、ズボンのジッパーを徐々に徐々に下げていった。

このまま、お姉さんにされるがままなのか・・・・とそう思った。
未だに女性を知らない僕にとってその光景はあまりにも刺激が強過ぎだった。

「ジッ、ジジッ…ジッ…」

どうして一回ですぐに下げないのだろう?
この時は女性に焦らされたり虐められるような感覚というのが全く分からなかった。最後までジッパーが下げられてボタンを外された僕は、体育座りのような情けない姿で、されるがままに応じるしか無かった。足首の所まで脱がされ、パンツのみとなった姿。情けない。
そんな僕の耳元でお姉さんは一言つぶやいた。

「ねぇ、いい事してあげる…」
「えっ?」

そう言うと、お姉さんは耳から素早く唇を離して僕の股間に顔をうずめていった。

パンツの窓から突き破りそうな程固くなった僕の下半身は次の瞬間急に空気に触れ、間髪入れずに体温より少しだけ湿った温かさを感じた。直後にこれまで味わった事の無いような感触が、下半身を駆け巡っていった。

ぽってりとした柔らかい唇。

それが生温かく、ヌルヌルとしていて絡みつく。
舌の動き、全体を包むようにしっぽりと咥えこみ
早く動くわけではなくじっくりねっとりと僕を攻撃する。

「ジュポッ、ジュポッ…」

いやらしい音が決して広くない部屋中に響き渡った。
もちろんフェラを知らなかった訳ではない。
それまで何度もビデオや本で見てきた。本物以外は。

今、目の前で繰り広げられているこのリアルな光景。
しかも見えるだけでなく、肌で感じている。
優しく扱われているような感じでとても気持ちがよかった。


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