異世界転移した俺がやることは?

Arata

第12話 冒険者登録

こんにちはー!今回はようやく冒険者ギルドに登録しに行きます。では12話目です。どうぞ!


馬車が城の中へ入っていくと数人の騎士の人達が来た。

「おかえりなさいませ、エシリア様。」

「えぇ、ただいま。お父様に用事があるのだけれど。」

「了解しました、お伝えします。ところでその隣にいらっしゃる方は?」

「この方は私たちを盗賊から助けてくださった方よ。失礼の無いようにお願いするわ。ほかの者達にもそう伝えておいて。」

「なんと!?命の恩人の方でしたか。姫様を助けていただきありがとうございます。」

「いえ、俺はただ通りかかっただけですから。」

そしてさっきと同じように感謝されながら王様のところに行く。

(学園都市の王様ってなんて言うんだろ。学園王?...無いな。普通に王様でいいや。)

創魔は結構どうでもいいことを考えていた。そして数分ほど歩くとひとつの部屋についた。

「ここが王様の執務室です。くれぐれも失礼のないように。」

「分かりました。」

【あなたこそマスターに対して無礼ですね。マスターは神々の王なのに何故人間の王などに気をつかわなければならないのですか。普通は人間の王の方が地面に頭を擦り付けて感謝しなければならないのに...ブツブツ】

(なんか桜華が言ってるがキニシナイ)

”コンコン ガチャ”

「失礼します。姫様とお客様をお連れしました。」

「入ってくれ。」

中からは若い声がした。そして執務室に入ると20代ぐらいの男性がいた。

「よく来てくれた。さぁ、そこのソファーに掛けてくれ」

「ありがとうございます。失礼します」

(うわ、このソファーめっちゃふかふかだ。いくらするんだろう。)

王様の前でもいつも通りの創魔だった。

「よく来てくれた。俺はこの国の王であるガルド・エルネストだ。よろしく頼む。」

「今回は俺の娘を助けてくれたそうじゃないか。本当に感謝してるよ、ありがとう。」

「いえ、本当にただ通りかかっただけなので。」

「それでもだ。娘の命の恩人よ本当にありがとう。ところで君の名前は?」

「すみません、まだ名乗っていませんでしたね。ソウマ・カミヤです。」

「ではこれからはソウマと呼ぼう。いいか?」

「はい、別に構いません。」

「俺のことはガルドと呼んでくれ。」

「わかりました。ガルドさん」

「さん付けか。まぁいいだろう。それより報酬の方だがなにか欲しいのはあるか?」

「報酬なんてそんな。さっきもいったようにほんとたまたまなんでいいですよ。」

「そう言わず受け取れ。貰えるもんは貰っといた方がいいぞ。」

「...分かりました。では俺は旅の途中なので旅に必要なものと多少のお金を貰えますでしょうか。」

「そんなもんでいいのか?」

「はい、今の俺にはとっても必要なものなので。」

するとさっきまで黙って見ていたエシリアが

「お父様、ソウマ様は冒険者になられるそうなのでギルドへの紹介状も書いてもらえますか?」

「そうか、分かった。それも書いておこう。」

「何から何まですみません。」

「気にするな。本当はもっと報酬を渡したかったのだがな。」

「いえいえ、これでも十分すぎるくらいですよ。」

「お前は欲がないなぁ。」

その後も雑談をしたりしていたら時間があっという間に過ぎ、既に日が暮れ始めていた。

「おっと、もうこんな時間か。今日はうちに泊まっていけ。今からじゃどこの宿も空いてないだろうからな。」

「ありがとうございます。」

「部屋はメイドが案内する。あと、夕食はここの食堂で俺たちと一緒に食うぞ。」

「夕食までいただくのは気の毒なのですが...泊めてもらうだけでも十分すぎるのに。」

「気にするな。一人増えるぐらいなら大した変わりは無いさ。」

「では、今からメイドを呼ぶからそいつについて行ってくれ。」

「ありがとうございます。」

ガルドが騎士にメイドを呼ぶように伝えるとすぐに騎士が伝えに行った。そして数分後にメイドの人が来た。

「私がカミヤ様のお世話をすることになりました。よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。」

「では、案内しますね。」

(メイドに部屋へ案内してもらった...のはいいんだが...)

「ねぇ、ここ広すぎない?」

「王には最大級のおもてなしをするように仰せつかってますので。」

「は、はぁ...そうですか...」

創魔はそう言われ納得するしかなかった。そして王様やエシリアと夕食を食べ特に何もなくその日が終わった。

〜次の日〜

「今日は冒険者ギルドに行ってきます。」

「あぁ、了解した。これが冒険者ギルドへの紹介状だ。受付でこれをギルドマスターに渡してくれと言うといい。」

「ありがとうございます。泊めていただいたことも感謝しています。」

「なに、気にするな。何なら今日も泊まっていってもいいぞ!」

「い、いや...さすがにそれは申し訳ないです。」

「若いのが気にするなよ!」

「ガルドさんも結構若いじゃないですか。」

「ん?俺は別に若くないぞ。今は45歳だ。」

「え!?20代かと思ってました。」

「ハッハッハ!お世辞でも嬉しいぞ!」

「いや、お世辞ではないのですが...」

「立ち話が長くなったな。また今度遊びにでも来てくれ。」

「はい、是非」

こうして創魔は城をでた。そのまま大通り沿いにある冒険者ギルドに向かっていった。歩いていると前に見た看板が見えてきた。

「お?着いたか。やっぱ異世界と言えば冒険者だよな!」

「テンプレとかあるかな?」

「とりあえず入ってみるか。」

”ガチャ”

扉を開けるとこちらに視線を向けるものが数人いた。

(何人かこっちを見てるな。マップで敵対してるか見るか。『地図マップ』)

すると見ていたヤツらが赤で表示された。

(一応あいつらの動きには注意しとく必要があるな。マーカーでも付けとくか。...これでよしっと。とりあえず受付に行ってみるか。)

受付は全部で4つあり1番入口から近い受付に行った。獣人族の女性だ。

(け、ケモ耳だと!?初めて見た!)

「いらっしゃいませ!クエストのご依頼ですか?」

「あ、違います。冒険者登録しようと思いまして。」

創魔がそういうと、

「ぎゃはははは!あのヒョロいのが冒険者だってよ!」

「あんなヒョロいのじゃすぐ死ぬな!」

(さっきマーカーつけた奴らか...めんどくさいな。)

「なんですか?なにか文句でもあるんですか?」

「あ?!お前みたいな弱そうなやつが冒険者になんてなっても冒険者ギルドに迷惑かかるだけなんだよ!」

「なんで俺が弱いなんて決めつけてるんですか」

「そんなヒョロい体じゃ何も出来ないからだよ!!」

「あなたみたいな脳まで筋肉みたいな人よりかはマシだと思いますがね。」

「な、なんだとこのヤロッ!!」

男はそういうと大剣を取り出し突っ込んできた。

(はぁ、相変わらず遅いなぁ。あ、やってみたかったあれをやるチャンスじゃん。)

「くたばれぇぇぇ!!」

男が大剣を振り下ろした。しかし...

「なっ!?」

創魔は人差し指と中指でつまんでいた。

「じゃ、さよならー」

”ドンッ”

創魔が軽く殴ると男は吹っ飛んでいき壁にめり込んだ。

「ありゃ、かなり手加減したのに。死んでないかな。」

「はぁ、要らぬ時間を取られたな。さっさと登録するか。」

そして受付の方へ歩いていくと受付の女性が

「あ、あなた何者なのです!?あの人ああ見えてBランクですよ!?冒険者でもない人があんなに強いなんて今まで聞いたこともないです!」

「Bランクってすごいの?」

「Bランクは冒険者の中では一流ですよ!?それをたった1発でなんて...」

「まぁどうでもいいや。あ、そういえばこれ...はい。」

「どうでもいいって...ん?これは...はぁぁぁぁ!?王様からの紹介状!?」

「それをギルドマスター?ってのにやってくれって言われたからやってきてくれね?」

「わっ、わかりました!今すぐ行ってきます!」

獣人族の女性はめちゃくちゃ慌てて走っていった。そしてすぐに戻ってきて、

「ギルドマスターがお呼びです。御手数ですが一緒に来てもらってもいいですか?」

「冒険者登録できればどうでもいいよ」

「では、付いてきてください。」

獣人族の女性について行くと執務室と書いてある部屋についた。

”コンコン ガチャ”

「ギルドマスター、カミヤ様をお連れしました。」

ドアを開けた先には城の執務室をちょっと狭くしたような感じのところだった。そして部屋の奥にある大きな机がありそこの椅子に腰をかけている女性がいた。

「あぁ、来てくれたか。じゃ適当に腰をかけてくれ。」

「分かりました。」

「では自己紹介をしよう。私はこの学園都市のギルドのギルドマスターであるアイシャ・エルフィだ。」

「俺はソウマ・カミヤです。よろしくお願いします。」

「あぁ、名前はさっきの手紙に書いてあったからしってる。こちらこそよろしく頼むよ。」

「ここに来てもらったのはさっきの件だ。」

「すみません、騒ぎを起こしてしまって。」

「いや、あれはこちらの落ち度だ。しっかり冒険者を調き...指導していればあんなことにはならなかった。」

「今調教って言いかけてましたよね...ていうかさっきの口ぶりだと見ていたみたいなんですけどなんで止めなかったんですか?」

「ただ単に面白そうだったからだが?」

「そ、そうですか...」

(このギルドマスター大丈夫か?)

「君が強いのは分かった。おそらく私でもかなわないだろう。」

するとアイシャの後に控えていた秘書?ぽい女性が

「ギルドマスターですらかなわないとは...とんだ化け物を王は寄越しましたね。」

(ぐはっ!?美人なだけにさっきのストレートな言葉は精神的ダメージがでかい...)

「まぁそんなことより登録だ。ランクはAからだな。」

「あ、俺ギルドのこと全く知らないんですけど。」

「ギルドランクのこともか?」

「はい、Bで1人前と聞いたのでAがすごいということは分かるのですが」

「じゃあ今から軽く説明するからよく聞いててくれ。」

ギルドマスターの説明をまとめるとこうだ。

・ギルドにはランクがあり一番下からE、D、C、B、A、S、SS、SSS、EXがある。

・ギルドランクは依頼の達成数などによって上がっていく。

・S以上になるには何かしら大きな手柄を挙げなければなれない。

・依頼はボードに貼ってあるやつを剥がして受付に持っていく。

・依頼を失敗したら罰金が課せられる。

・依頼を成功したら受付に持っていく。

・個人のいざこざはギルドは関与しない。

(だいたいこんな感じか。まとめたけど結構長いな。)

「と、まぁこんな感じだ。だいたい分かってくれたか?」

「はい、ありがとうございます。」

「そうだ、このカードに血を一滴垂らしてくれないか?」

「分かりました。」

ナイフで指先をちょっと切カードに血を垂らした。すると少し発光してすぐに収まった。

「これで登録完了だ。」

「ありがとうございます。」

「では、失礼しました。」

そういい創魔が執務室を出ようとすると1人の女性が執務室に入ってきた。

「お客様がいらっしゃるのにすみません。」

「いや、いい。ちょうど今終わったところだ。それよりどうした?」

「はい、王城より騎士の方がソウマ・カミヤ様を連れてきてもらうよう頼まれまして。」

「俺?」

「あなたがカミヤ様ですね?騎士の方がお待ちですので行ってもらえませんか?」

「分かりました。わざわざありがとうございます。」

創魔がギルドの入口に行くとそこにはルカがいた。

「なんでルカが?」

「知り合いのほうが警戒されないだろうということらしい。とりあえずもう1度城に来てもらっていいか?」

「それは別にいいがなぜだ?」

「王様は来てからのお楽しみとおっしゃってました。」

「なんか嫌な予感がするがまぁいいか。」

「じゃあ、馬車に乗ってくれ、いくぞ。」

そしてまたあの城に行くことになった。



はい、今回もありがとうございました!今回はちょっと長めでしたね!つぎはまたお城に行く創魔ですが王様からなんな話があるんでしょうね!では次回も是非みてくださいね!

コメント

  • べりあすた

    殴らなくても…
    デコピンでいいだろw

    0
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