地味な俺がなんでモテるの!?

斉藤 自由

第7話 今日は休日でデート!?

ちゅん ちゅん

と小鳥のさえずりが聞こえるが
この男斉藤 成城の朝は遅い

このまま眠らせていたら起きてくるのはお昼頃だろう
だが……

ピンポーン ピンポーン

と家のチャイムが鳴るが成城は起きる気配もせずそのまま眠りについている
だがその眠りは強制的に起こされる事となった

「おーきーろー!」

「……………………」

「おきなさいー!」

と成城の肩を掴み前後に振り始める

「ん?」

と流石に起きる成城は重い目蓋を上げ
目を凝らしめて見ると

「起きた?」

と少し苦笑しながら成城を起こしてくれた
少女は

「あー未来か」

と何も無かったように再度寝ようとした成城に
無言で未来は成城から掛け布団を取っ払い
成城を眠らせまいとしていた
流石に起きる成城は未来に振り向き
文句を言おうとしたら

「何だよ その格好」

「え?」

とまじまじと見ている成城に少し照れながら
自分の服を見ている

「どうかな?」

「どうとは?」

と成城はこの時未来はお洒落と言うものをいつどこで覚えたのかは知らないが
お洒落をしていて珍しく思っている成城に

「その…似合う?」
 
と緊張しているのか誤魔化そうとしているのか少し笑顔になりながらベッドに腰掛けている成城に見せるように後ろに下がったが

「うん 合わない」

「!?」

成城は格好の事では無く未来のお洒落が慣れて無く違和感があり思っていたがついつい口に出てしまっていた
口に出したのは気づかずに
改めて未来の顔を見ると

「………………」
 
何故か膨れっ面をし頬を赤めて

「ば…ばかー!」

と殴られてしまった




「で?何で俺の家に来てるの?」

「はい?」

と何故か信じられない様な表情をし
説明をしてくれた

「覚えて無いの?」

「ほら 昨日!」

と聞いていた成城だが全く覚えていない
説明された事をまとめると
昨日一緒に下校をしている時に
明日休日となっており学校が無いためどっか行かない?と誘われて成城自身が うん と頷いていたようだ
そして話しが進められ…

「で 迎えに来たんでしょ?」

「うーん」

「まさか本当に覚えて無いの?」

「まぁ」

と簡単に返す成城に怒りが沸いたのか
急に不機嫌になり始め
ずかずかとドアノブに手を掛け
成城に振り向き

「とにかく!早めに迎えに来たんだから
遅刻は無しね!」

と荒く閉められたドアを見て
成城はまぁ良いかと気持ちを切り替え
支度を始めるのであった

「お待たせー」

と出て来た成城に未来の反応は微妙な表情であった
だが気持ちを切り替えるためかため息を付き


「今に始まった事じゃないけど…」

と成城の服装や髪型をジト目で見てくる

「もっとまともな格好には成れない訳?」

と髪はボサボサ服装はなんだか適当に選んだ勘が滲み出ている
未来の言い分に成城は反抗する

「俺だって結構これでお洒落な気分なんだぞ」

と言う成城に未来は
特に何も言わずまじまじと成城を見ている未来に成城は少し照れながら
 
「そんなに…まじまじと見るなよ…照れるだろうが…」

と遊び半分で体をくねくねとさせながら言った未来は

「気持ち悪い」

と鋭い突っ込みが入った



「ふぅーこれぐらいかな?」

とせめて髪ぐらいはと未来は成城の髪をいじり始め
終わった後には成城を色んな方向から見る
そして「まぁ大丈夫か」とボソッと呟き

「さぁ 行こう!」

と急に明るくなると成城を置いてさっさと歩き出す未来に付いていく成城


「うーんどれが似合うと思う?」

「はぁ 面倒」

「何か言った?」

バスで駅に向かいそこそこ有名なショッピングモールに着いた成城達はさっそく中に入りまず服屋に入り未来の服選びに成城は付き合わされていた

「まぁ私はこれくらいか…」

と服を選び終わったのかこれから次に行く雰囲気になったが未来は何故かメンズの所で服を選んでいた
それを見て成城は勘違いをし一応未来を止めに入った

「いくらお前が心は男でも流石に男装は…」

「あなたの服よ!服!」

といつも通りに漫才をやっていたのだが
未来は気を取り直し成城に似合いそうな服を
選んでいく
そして 成城は試着室に入り着替え未来に見せていたがどれも未来は首を傾げて微妙な
表情をしていた

「ま まぁ 今回はあんたの服は大丈夫だね…」

とフォローを入れたつもりなのか
そんな事を言ってくるが未来が目を合わせない所を見て少し心に傷がついた成城であった

「じゃあ服も見た事だし次は何処に行く?」

と最高に楽しいというとびきりの笑顔になって成城に問いかけた
普通の人はときめくかも知れないが
買い物の荷物の大半を持たされている成城は
苦笑してながらたった一言

「どこでも」





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