クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!
185話 報酬
「取り敢えずお前ら2パーティーには感謝する。」
ここは冒険者ギルドのギルド長室。
レン達のパーティーと一緒にクエストをやってから二週間がたった。
「まあ、今回件に関わったお前らにも事の顛末を伝えるのと、報酬についての話をしようと思ってな。特に美月のパーティーには後始末をさせたからな。」
この二週間の間、パラサイトポイズンプラント根絶やしにするためにDランク以上の冒険者を数十パーティーもクエストに駆り出していた。
そこそこの腕を持った冒険者のテクニックにより土地に被害を出さずにパラサイトポイズンプラントを倒していたが、やはり稀にミスをすることもあるらしく、土地の汚染除去を手伝っていたのだ。
その関係で、ゴブリンの群れも3集団ほど倒したりしていた。
流石にレン達のパーティーは留守番だったけど。
「今回の件についてなのだが………、パラサイトポイズンプラントは主に毒の強い土地等に住む魔物で、これまではこの大樹海周辺は勿論、大樹海内部ですら発見例のない魔物だった。だが、パラサイトポイズンプラントに寄生されたゴブリンを含む群れの痕跡から群れの動きを調べた限り、ゴブリン達は大樹海で生存競争に敗れて追い出されたことに間違いないらしい。」
「それってどう言うことなんだよですか!?本来の居ない筈の魔物が大樹海から出てくるというのはです!?」
「こ、こらレン!敬語ぐちゃぐちゃなってるよ!」
「敬語なんて普段使わないし………。」
どうやらレン君も権力には緊張するらしい。
「…………はぁ、……………今回パラサイトポイズンプラントが出現したのは大樹海で何らかの変化があったということだ。その原因は現時点では分かっていない………が、大樹海の反対側の戦争の影響………という可能性が高そうだ。」
なるほどねぇ。
本来出現しない魔物の出現。
今回の騒動は完璧にギルドの想定外だったわけか。
そしてここでも出てくるのか獣人族とセレン聖教国の戦争の話。
平和な世界で生きてきた僕としても魔物との命の駆け引きならともかく、人と人の命の奪い合いには参加したくないのが本音なんだよな。
今後の俺の旅に戦争が関わらないことを期待したい。
「……だが、我々にとって重要なのは原因そのものよりは変化が起こったことによる我々への影響だ。今後は大樹海の監視を強めて変化につぶさに対応出来るように努めよう。……今回は君達がパラサイトポイズンプラント付きのゴブリンと戦ってくれたお陰で助かった。他のパーティーでは死者が出ても可笑しくなかったからな。」
まあ、他国の戦争事情においそれと干渉は出来ないし、そうである以上影響を受けないように対策することが大切だもんなぁ。
「これで今回の件の説明は以上だが、続きは今回の報酬のはなしだ。まずは見廻りの報酬だが、2パーティーそれぞれ500シルバーだ。」
「「ご、500シルバー!!」」
レン君とヘテラさん二人とも絶叫している。
まあ、それもそのはずが、普通のGランクのクエストなんて子供の小遣いレベルの報酬だ。
それを考えるとこの報酬は破格だろう。
「あぁ、それだけ今回の件をギルドでは重大なものと理解しているということだ。そして美月パーティーには追加報酬2ゴールドだ。」
「「2ゴールド!!」」
なんで君達が驚いてるんだ。
「今回土地の汚染をゼロに納めたのは、お前らのお陰だ。感謝している。そしてレン達はFランクにランクアップ、美月達はゴブリンの群れ討伐等も評価に入れてEランクにランクアップとし、なおかつ即座にDランクに上がるための試験を受ける権利を与えよう。」
!
流石にそれは予想外だ。
こんなに早く冒険者ランクが上がるとは………おもぬ幸運に感謝。
「まぁ美月様の功績を考えれば妥当な評価ですね。」
………………あまり持ち上げないでくれぇ。
「後で受付でランク更新の手続きを受けてくれ。以上だ。」
「「「「「「失礼します。」」」」」」
扉を出て廊下にでる。
「やった!これでようやくまともなな宿に泊まれるわ!」
「ぁあ!装備も整えて更なるクエストに備えよう!」
盛り上がっている二人に背を向け去ろうとするとレン君が呼び止めてくる。
「お!おい!ちょっと待ってくれ!」
「ちょっレン!?」
と思ったらレン君に呼び止められた。
「ちょっと、あんたまたイチャモン付けてくる気!?」
「ちっ、違う!そうじゃないんだ……その…………。」
「何よ!」
ヒスイがまたもやレン君に突っかかってる。
「その…………悪かった。」
「はぁ!?」
!?
僕もはぁ!?だわ。
「今回の件は美月……さん………達が居なかったら俺らが死んでたかもしれないのは理解している。」
「お、おう………。」
なんか初めて名前呼ばれた気がするわ。
「今回の報酬も美月さん達のおこぼれだ。結局俺達は足手まといだった。ヒスイにしてもバカな態度とって悪かった。」
「レン…………。」
レン君が頭を下げる。
それを見てヘテラさんが感心したように呟き、続けて頭を下げる。
「ちょっと……そんなこと言われると対応に困るというか…………。」
ヒスイも謝られることにはなれていないらしい。
「…………だけど………。」
?
レン君は話を続けながら頭をあげてニヤリとする。
「それを理解した上で美月さん……いや美月!あんたにいつか勝つ。俺がお前らをライバルって決めちまったからな。緑チビも顔洗って待ってろ!」
「な………なぁ!」
ヒスイが初めてレン君にいっぱい食わされたらしい。
反応に困っているヒスイの顔が怒りの表情やら動揺の表情やらに変わっており可愛い。
まあ、あれだけ熱烈なライバル宣言を受けたら答えない訳にはいかないなぁ。
「ふふ、いまのままじゃ何年たっても相手になるとは思えないけどな。レン君……いやレンかな?ライバルと呼べれるくらい強くなれるように頑張れよ。」
こんな感じかな?
少年漫画みたいで、なんか楽しいな。
まぁ、雰囲気的に向こうが主人公ポジションで、僕が敵キャラポジションなんだけどね………。
レンもヘテラさんも僕もリリアもエミリアさんも微笑みが零れる。
まさかあんなに嫌われていたのに、一緒に笑い合えるようになるとわな。
「じゃ、よろしくな美つっギィィィ!?」
「うっさぁ~い!チビガキの癖にカッコつけじゃないわよ!」
………良い雰囲気になったところで先程バカにされたヒスイが怒りのままにレンを殴り飛ばしたらしい。
流石に加減はしたらしいがステータス値が違いすぎる。
レンは壁に頭から突っ込む。
………………やっぱり僕の旅は青春冒険ファンタジーと言うよりはコメディー作品だな。
ここは冒険者ギルドのギルド長室。
レン達のパーティーと一緒にクエストをやってから二週間がたった。
「まあ、今回件に関わったお前らにも事の顛末を伝えるのと、報酬についての話をしようと思ってな。特に美月のパーティーには後始末をさせたからな。」
この二週間の間、パラサイトポイズンプラント根絶やしにするためにDランク以上の冒険者を数十パーティーもクエストに駆り出していた。
そこそこの腕を持った冒険者のテクニックにより土地に被害を出さずにパラサイトポイズンプラントを倒していたが、やはり稀にミスをすることもあるらしく、土地の汚染除去を手伝っていたのだ。
その関係で、ゴブリンの群れも3集団ほど倒したりしていた。
流石にレン達のパーティーは留守番だったけど。
「今回の件についてなのだが………、パラサイトポイズンプラントは主に毒の強い土地等に住む魔物で、これまではこの大樹海周辺は勿論、大樹海内部ですら発見例のない魔物だった。だが、パラサイトポイズンプラントに寄生されたゴブリンを含む群れの痕跡から群れの動きを調べた限り、ゴブリン達は大樹海で生存競争に敗れて追い出されたことに間違いないらしい。」
「それってどう言うことなんだよですか!?本来の居ない筈の魔物が大樹海から出てくるというのはです!?」
「こ、こらレン!敬語ぐちゃぐちゃなってるよ!」
「敬語なんて普段使わないし………。」
どうやらレン君も権力には緊張するらしい。
「…………はぁ、……………今回パラサイトポイズンプラントが出現したのは大樹海で何らかの変化があったということだ。その原因は現時点では分かっていない………が、大樹海の反対側の戦争の影響………という可能性が高そうだ。」
なるほどねぇ。
本来出現しない魔物の出現。
今回の騒動は完璧にギルドの想定外だったわけか。
そしてここでも出てくるのか獣人族とセレン聖教国の戦争の話。
平和な世界で生きてきた僕としても魔物との命の駆け引きならともかく、人と人の命の奪い合いには参加したくないのが本音なんだよな。
今後の俺の旅に戦争が関わらないことを期待したい。
「……だが、我々にとって重要なのは原因そのものよりは変化が起こったことによる我々への影響だ。今後は大樹海の監視を強めて変化につぶさに対応出来るように努めよう。……今回は君達がパラサイトポイズンプラント付きのゴブリンと戦ってくれたお陰で助かった。他のパーティーでは死者が出ても可笑しくなかったからな。」
まあ、他国の戦争事情においそれと干渉は出来ないし、そうである以上影響を受けないように対策することが大切だもんなぁ。
「これで今回の件の説明は以上だが、続きは今回の報酬のはなしだ。まずは見廻りの報酬だが、2パーティーそれぞれ500シルバーだ。」
「「ご、500シルバー!!」」
レン君とヘテラさん二人とも絶叫している。
まあ、それもそのはずが、普通のGランクのクエストなんて子供の小遣いレベルの報酬だ。
それを考えるとこの報酬は破格だろう。
「あぁ、それだけ今回の件をギルドでは重大なものと理解しているということだ。そして美月パーティーには追加報酬2ゴールドだ。」
「「2ゴールド!!」」
なんで君達が驚いてるんだ。
「今回土地の汚染をゼロに納めたのは、お前らのお陰だ。感謝している。そしてレン達はFランクにランクアップ、美月達はゴブリンの群れ討伐等も評価に入れてEランクにランクアップとし、なおかつ即座にDランクに上がるための試験を受ける権利を与えよう。」
!
流石にそれは予想外だ。
こんなに早く冒険者ランクが上がるとは………おもぬ幸運に感謝。
「まぁ美月様の功績を考えれば妥当な評価ですね。」
………………あまり持ち上げないでくれぇ。
「後で受付でランク更新の手続きを受けてくれ。以上だ。」
「「「「「「失礼します。」」」」」」
扉を出て廊下にでる。
「やった!これでようやくまともなな宿に泊まれるわ!」
「ぁあ!装備も整えて更なるクエストに備えよう!」
盛り上がっている二人に背を向け去ろうとするとレン君が呼び止めてくる。
「お!おい!ちょっと待ってくれ!」
「ちょっレン!?」
と思ったらレン君に呼び止められた。
「ちょっと、あんたまたイチャモン付けてくる気!?」
「ちっ、違う!そうじゃないんだ……その…………。」
「何よ!」
ヒスイがまたもやレン君に突っかかってる。
「その…………悪かった。」
「はぁ!?」
!?
僕もはぁ!?だわ。
「今回の件は美月……さん………達が居なかったら俺らが死んでたかもしれないのは理解している。」
「お、おう………。」
なんか初めて名前呼ばれた気がするわ。
「今回の報酬も美月さん達のおこぼれだ。結局俺達は足手まといだった。ヒスイにしてもバカな態度とって悪かった。」
「レン…………。」
レン君が頭を下げる。
それを見てヘテラさんが感心したように呟き、続けて頭を下げる。
「ちょっと……そんなこと言われると対応に困るというか…………。」
ヒスイも謝られることにはなれていないらしい。
「…………だけど………。」
?
レン君は話を続けながら頭をあげてニヤリとする。
「それを理解した上で美月さん……いや美月!あんたにいつか勝つ。俺がお前らをライバルって決めちまったからな。緑チビも顔洗って待ってろ!」
「な………なぁ!」
ヒスイが初めてレン君にいっぱい食わされたらしい。
反応に困っているヒスイの顔が怒りの表情やら動揺の表情やらに変わっており可愛い。
まあ、あれだけ熱烈なライバル宣言を受けたら答えない訳にはいかないなぁ。
「ふふ、いまのままじゃ何年たっても相手になるとは思えないけどな。レン君……いやレンかな?ライバルと呼べれるくらい強くなれるように頑張れよ。」
こんな感じかな?
少年漫画みたいで、なんか楽しいな。
まぁ、雰囲気的に向こうが主人公ポジションで、僕が敵キャラポジションなんだけどね………。
レンもヘテラさんも僕もリリアもエミリアさんも微笑みが零れる。
まさかあんなに嫌われていたのに、一緒に笑い合えるようになるとわな。
「じゃ、よろしくな美つっギィィィ!?」
「うっさぁ~い!チビガキの癖にカッコつけじゃないわよ!」
………良い雰囲気になったところで先程バカにされたヒスイが怒りのままにレンを殴り飛ばしたらしい。
流石に加減はしたらしいがステータス値が違いすぎる。
レンは壁に頭から突っ込む。
………………やっぱり僕の旅は青春冒険ファンタジーと言うよりはコメディー作品だな。
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コメント
白髪
特に問題ないです、今回も面白かったですけど強いていえば友情的なものが見たいです。
TNKt_k
でもあんまり辛辣だと落ち込むのでオブラートに二重で包んだくらいでお願いします。orz土下座
後、作者でもコメント10分待たんといけんの辛い………
(ノベルバ批判ではないです(媚び売っていくスタイル))
TNKt_k
最近のお話はやっぱり説明ばかりで、あんまり面白みないのかなぁ。
こういったタイプの回は減していった方が善き?それとも増やした方が善き?
アドバイスほしいです。
後ついでにお話の最後らへんで今回みたいに茶化したりするのに関する意見やその他アドバイスあれば教えてほしいです。