家族に愛されすぎて困ってます!

甘草 秋

16話 妹とお風呂はアウトでしょうか?


「くん!......ーくんってば......!たーくん!起きて!」
「うわぁ!!............なんだ、里姉か......」

 俺は自室のベッドで横になっていた。

「えーと......あれ?何で俺寝てるんだ?」

 ご飯を食べた後から記憶がない。
 しかも腹がパンチを食らったように痛い。

「大丈夫?たーくん」
「あ、あぁなんとか」

 うーん、思い出せそうで思い出せん。なんか、誰かが物凄い傷つけられてようなぁ..................まぁいいか。
 多分、母さん達に抱きしめられた拍子に首を絞められて気絶したとかそんなもんだろ。それで、里姉が看病してくれたってとこか。

「ありがとう里姉。助かった」
「そんなっ!たーくん、今すぐお前をお嫁にしたいだなんて!」
「そんな事は一言も言ってないんだけど!?」
「強引だけど......そいうい大胆なとこも......好きだよ」
「乙女な告白ありがとう!でも何故だろう、俺は若干呆れている!」

 まったく......里姉は......。

「たーくん、お風呂湧いてるから早く入ってね」
「う、うん。分かった」

 里姉は俺の部屋を出て行く。

「よしっ。風呂入るか」

 俺は自室を出て、お風呂場に向かった。







 お風呂場に向かう途中、真子に「一緒に入りたい!」と言われた。だけど、俺は「駄目駄目。ロリコンになっちゃうから」と言ったら、「じゃあ、お兄ちゃんの部屋にあったこの本をお母さんに渡ー」「よしっ真子!お兄ちゃんと一緒にお風呂入るか?」「うんっ!」という会話があったため、真子と一緒にお風呂に入る事になった。
 しかし......妹に脅される日が来るとは......お兄ちゃんは少し悲しいよ......。

「真子ー入って来て良いぞー」
「うん!」

 先に俺が入り、後から真子が入ってくる。 

「やったー!お兄ちゃんとお風呂ー!」
「おいおい。あんまり暴れるな滑って転ぶぞ。背中流してやるからこっち座って」
「ありがとう!お兄ちゃん!」

 スポンジにボディソープを垂らし、くしゃくしゃと右手で泡立て、真子の小さな背中をゆっくりと洗う。

「お兄ちゃん上手だねぇ」
「そうか?」
「優しくゆっくり洗ってくれるとことか、お兄ちゃんの温かい優しさが伝わってくる」
「大事な妹の肌を荒らすわけにはいかないからな」
「そういうところ......大好き♡」
「お......おぅ//」

 妹の大好きに、無性にも照れ臭くなってしまった。愛されているのは物凄く嬉しいが、それをストレートに表現されると、恋する乙女のように顔が火照ってしまいそうだ。

「はい。残りは自分で洗えよ」
「うん!ありがとうお兄ちゃん!」

 俺は先に身体を綺麗にしといたので、先に湯船に浸かる。

 その後、身体を洗い終えた真子が入ってきた。少し狭いが一緒に入れなくはない。

「ねぇねぇお兄ちゃん」
「何だ?」
「私が将来、瑠美お姉ちゃんみたい胸が大きくなっちゃたらどうする?」
「どうする?って......真子の事がもっと好きになる」
「本当!?」
「あぁ」

 いや待て。もし本当に瑠美姉さんみたいになったら、愛しの妹が学校の男子にいやらしい目で見られるんじゃないか?どうしよう、それは本気で心配だ。

「真子は瑠美姉さんみたいになりたいのか?」
「うーん。なりたい......かなぁ」
「駄目だ!」
「何で!?」
「色んな狼男たちが、お前を変な風に見るようになるんだぞ!?お兄ちゃんは嫌だ!心配だ!」
「え!?......もうお兄ちゃんたら。でも、もし変な人に襲われそうになっても、お兄ちゃんが助けてくれるでしょ?」
「当然だ!!俺の妹に手出した奴は容赦しない!!妹はやらんぞ!」
「お兄ちゃん......パパみたいなこと言わないでよ......。でも、安心して。私はー」

 真子は前のめりになり俺の耳の横に顔を出し、小さな小柄の真っ白な肌が雪のように綺麗で、俺の耳元で小さく囁くー

「ーお兄ちゃん一筋だから」
「ーっ//」
「ウフフ♪......あ、お兄ちゃん、赤くなってる〜。照れちゃった?」
「ち、違う!これは......あーあっついなあ〜のぼせちゃったなーそろそろ出ようねぇ真子」
「ブー」









「ふぅ〜、真子もやるなぁ。並みの男子だったら惚れてたわ」

 俺も結構危うかったけど。

「そういえば、もうすぐ期末だったな。勉強は............めんどいからしなくていいや」







長編とか言っといて、そんなに長くなくてすいません!最近忙しくて......トホホ。



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