最弱が世界を救う。
《暴食》11
「まずはこの度の《暴食》もとい、ベルゼバブの討伐お見事でした。」
エクス達4人はアーネスト・シャルテ王女の元へ足を運んでいた。
「お褒めに預かり光栄です、王女様。ですが戦ったのは我々4人だけではございません。」
「もちろんその事は重々承知しています。殉職されてしまった兵士達にはお悔やみ申し上げます。ですがあの人達がいなかったらもっと状況は、悪い方へ転がっていたでしょう。本当に感謝しています。」
今回の《暴食》襲撃はたくさんの兵士達を犠牲と引き換えに勝利を得た。
だが、死んだ者はすべて兵士達で国民は誰1人しななかった。
「貴方達4人は《暴食》討伐において大事な要になりました。そこでここ、エインガルドで貴方達を祝福したいのですが、どうしますか?」
リリーは《暴食》討伐に直接関わりはないが、他の3人は《暴食》を討伐した。
悪魔が人間界を襲撃してはや4年。この間、人間は七大悪魔に衰退していた。もちろん、挑んだ者は多数いるが皆帰ってこなかった。
つまり3人は七大悪魔を世界で初めて倒した。
このことは大きなニュースである。
「俺は構わないけど、レインたちはどうする?」
「私も参加していいよ。」
「私はどちらでも構いません。」
「私は《暴食》倒してないんだけど……」
リリーは《暴食》と直接手を合わせていないので祝福されていいのか悩んでいた。エクスは暗くなったリリーの肩に手を置き
「それでも君はケルベロスを倒してくれた。今回の事は誰1人欠けることは許されなかっただろう。つまり君がいてくれて本当に助かった。充分祝福されていいと思うよ?」
エクスはリリーの事を素直に褒め称えた。
するとリリーは顔を真っ赤にし下を向いた。
「あの……ありがとうございます……」
つぎの日、エクス達4人はパレードの主役になっていた。
一時は死すら覚悟した国民達からは笑がこぼれ、至るところから「おめでとう」や「ありがとう」の声が聞こえる。
「あはは……こういうの初めてで緊張する……」
つい最近まで貧相な村で過ごし、周りから最弱と言われたエクスは今や国の英雄になっていた。
「でも話を聞く限りほとんどムシュって子の力だったんじゃないの?」
レインは痛いところを突いた。
確かにエクスが強くなったのはムシュのおかげだろう。彼女が回復や力をくれなかったら勝てていなかった。
「多分だけどムシュのおかげだろうね。まだまだ俺は弱いままだ……これからもっと強くならないと。」
エクスは強くなると決心した。
するとセレネがふと思い出しエクスに話しかける。
「そういえば、ベルゼバブが石になりましたけど、あの石どうしますか?私にもよくわからない物ですが。」
ベルゼバブは死後石へと変化した。
綺麗な六角形に加工された石で中央にはドクロが描かれていた。恐らくは羽にあったマークだろう。
「どうすると聞かれてもよくわかんないんだよねぇ。親父が居ればわかるんだろうけど……」
ひとまずは石のことは保留にして国民からの祝福を受けてることにした。
───エクス達のパレードを細い路地に立って見ている仮面の男がいた。ファントムだ。
「まさか本当に倒すとは……まぁわかっていたことですが。」
ファントムが独り言を呟くと後ろからまた別の男が現れた。
「おや、お久しぶりですね。この度のシナリオとても良かったです。」
「良かったと言うが前に見せていただろ。この本記入されている通りだったろ?さぁて次はどうしようかなぁ……」
男はニヤリと笑い影に消えていった。
「ふむ……あの御方は本当に素晴らしい。この先も楽しみになってきましたよ。」
ファントムは盛大に笑い何処かへ歩き始めた。
エクス達4人はアーネスト・シャルテ王女の元へ足を運んでいた。
「お褒めに預かり光栄です、王女様。ですが戦ったのは我々4人だけではございません。」
「もちろんその事は重々承知しています。殉職されてしまった兵士達にはお悔やみ申し上げます。ですがあの人達がいなかったらもっと状況は、悪い方へ転がっていたでしょう。本当に感謝しています。」
今回の《暴食》襲撃はたくさんの兵士達を犠牲と引き換えに勝利を得た。
だが、死んだ者はすべて兵士達で国民は誰1人しななかった。
「貴方達4人は《暴食》討伐において大事な要になりました。そこでここ、エインガルドで貴方達を祝福したいのですが、どうしますか?」
リリーは《暴食》討伐に直接関わりはないが、他の3人は《暴食》を討伐した。
悪魔が人間界を襲撃してはや4年。この間、人間は七大悪魔に衰退していた。もちろん、挑んだ者は多数いるが皆帰ってこなかった。
つまり3人は七大悪魔を世界で初めて倒した。
このことは大きなニュースである。
「俺は構わないけど、レインたちはどうする?」
「私も参加していいよ。」
「私はどちらでも構いません。」
「私は《暴食》倒してないんだけど……」
リリーは《暴食》と直接手を合わせていないので祝福されていいのか悩んでいた。エクスは暗くなったリリーの肩に手を置き
「それでも君はケルベロスを倒してくれた。今回の事は誰1人欠けることは許されなかっただろう。つまり君がいてくれて本当に助かった。充分祝福されていいと思うよ?」
エクスはリリーの事を素直に褒め称えた。
するとリリーは顔を真っ赤にし下を向いた。
「あの……ありがとうございます……」
つぎの日、エクス達4人はパレードの主役になっていた。
一時は死すら覚悟した国民達からは笑がこぼれ、至るところから「おめでとう」や「ありがとう」の声が聞こえる。
「あはは……こういうの初めてで緊張する……」
つい最近まで貧相な村で過ごし、周りから最弱と言われたエクスは今や国の英雄になっていた。
「でも話を聞く限りほとんどムシュって子の力だったんじゃないの?」
レインは痛いところを突いた。
確かにエクスが強くなったのはムシュのおかげだろう。彼女が回復や力をくれなかったら勝てていなかった。
「多分だけどムシュのおかげだろうね。まだまだ俺は弱いままだ……これからもっと強くならないと。」
エクスは強くなると決心した。
するとセレネがふと思い出しエクスに話しかける。
「そういえば、ベルゼバブが石になりましたけど、あの石どうしますか?私にもよくわからない物ですが。」
ベルゼバブは死後石へと変化した。
綺麗な六角形に加工された石で中央にはドクロが描かれていた。恐らくは羽にあったマークだろう。
「どうすると聞かれてもよくわかんないんだよねぇ。親父が居ればわかるんだろうけど……」
ひとまずは石のことは保留にして国民からの祝福を受けてることにした。
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