最弱が世界を救う。
目標。
ミルティの復讐を終え、ソロモン達は新しい旅に向かう事にする。
国を出て草原を歩いていると、ミルティはふと疑問に思う。
「目標とか、あるん、ですか?」
「最終目標だけある。だがそれはとても難しく険しい道」
「神殺し、ですよね?」
「あの変な仮面の男の話を聞いていたのか。まぁ、仲間内で隠し事はしたくないから話すか」
ソロモンの顔は一気に引き締まり、真剣な眼差しへと移り変わる。
「だが、途中記憶が抜けてやがる。大事な部分が抜けてるからうまく理解できないと思う」
「わ、わかり、ました」
そっと、ソロモンの話へと耳を傾ける。
「神殺しの本当の意味は世界を救う事だ。神が……何かをしている。直接的に世界を破壊へと誘う、何かを。それを止めるために私は神を殺すことを決意した」
「その、何かが、記憶にない、ということ、ですか」
神を殺すことは通常出来やしない。
人を殺すや、悪魔を殺すなんてレベルじゃない。
「そ、それで、殺す神様の、名前は?」
「最強の神、全能ゼウス」
ミルティはその名前を聞いて震える。
この世界の頂点に君臨すると言われる全能の神を殺す、現実離れしているその目標を聞き正気か疑う。
顔を覗き込むと、ソロモンの目は本気だった。
「勝算は、あるんですか?」
「ある。七つの魂を一つにする時、それは世界を変える時」
「なん、ですかそれ?」
「私にもよく分からないが、その記憶がある。抜け落ちず、ずっと守られてきた記憶。きっとそれが世界を救う事だろう」
七つの魂と聞き、ミルティは気がつく。
「七つ……!!まさか、七大悪魔?」
「正解だ」
「で、でも七大悪魔の内、三人は討伐された、って聞きました」
「そうらしいな。でも、必要なのは魂。つまりは私の体の主であるエクスとやらが持っている魔石がそうではないか、と推測している」
ミルティは魔石の事がわからず首を傾げる。
ソロモンは見せようとするが、魔石はエクスの中に消えているため見せれない。
「ま、時が満ちればいずれ分かるさ。行くぞ」
ゴエティアを開き悪魔を召喚しようとすると、呼び止められる。
ソロモンは振り返ると、眉を動かしため息一つ。
「また貴様らか、ここまでくると執拗いぞ?」
「いくら文句を言われても、退けないからね。さっきまでの騒ぎは君がやったんでしょ?」
レインは血相を変え、見て取れる殺気を纏っていた。
ソロモンは唾を飲み込み、強敵を見る。
やがて、察する。
一度戦った時とは別人だと。
「そうだ、さっきの騒ぎは私が起こした。文句あるのか?」
「何人もの人が死にそうになってたんだよ、君は何も思わないの?」
「知るかそんなもの。弱いやつは死ぬ、それだけだ」
「どうやら私達、仲良くはなれそうにないね。セレネ、リリー二人は離れてて。私も全力で行くからどうなるか分からない」
「ミルティ、出来るだけ全力で走れ」
ソロモンとレインの視線がぶつかると大地が揺れ始める。
近くの森に住んでいた動物達は命の危険を察し逃げ出す。
「さっきまで戦っていたパラクよりも貴様は強いな。認めよう、貴様は強敵だ」
「ありがとう、褒めたって何も出ないよ?」
笑っていない笑顔で微笑む。
やがて、レインの体は大きな翼に包み込まれる。
ソロモンが攻撃態勢に入ると、レインが姿を現す。
「ほう、その姿天使か何かか?」
「私は天使の長。大天使ルシファーだ!!」
六枚の翼を大きく開き、ソロモンを見下ろす。
国を出て草原を歩いていると、ミルティはふと疑問に思う。
「目標とか、あるん、ですか?」
「最終目標だけある。だがそれはとても難しく険しい道」
「神殺し、ですよね?」
「あの変な仮面の男の話を聞いていたのか。まぁ、仲間内で隠し事はしたくないから話すか」
ソロモンの顔は一気に引き締まり、真剣な眼差しへと移り変わる。
「だが、途中記憶が抜けてやがる。大事な部分が抜けてるからうまく理解できないと思う」
「わ、わかり、ました」
そっと、ソロモンの話へと耳を傾ける。
「神殺しの本当の意味は世界を救う事だ。神が……何かをしている。直接的に世界を破壊へと誘う、何かを。それを止めるために私は神を殺すことを決意した」
「その、何かが、記憶にない、ということ、ですか」
神を殺すことは通常出来やしない。
人を殺すや、悪魔を殺すなんてレベルじゃない。
「そ、それで、殺す神様の、名前は?」
「最強の神、全能ゼウス」
ミルティはその名前を聞いて震える。
この世界の頂点に君臨すると言われる全能の神を殺す、現実離れしているその目標を聞き正気か疑う。
顔を覗き込むと、ソロモンの目は本気だった。
「勝算は、あるんですか?」
「ある。七つの魂を一つにする時、それは世界を変える時」
「なん、ですかそれ?」
「私にもよく分からないが、その記憶がある。抜け落ちず、ずっと守られてきた記憶。きっとそれが世界を救う事だろう」
七つの魂と聞き、ミルティは気がつく。
「七つ……!!まさか、七大悪魔?」
「正解だ」
「で、でも七大悪魔の内、三人は討伐された、って聞きました」
「そうらしいな。でも、必要なのは魂。つまりは私の体の主であるエクスとやらが持っている魔石がそうではないか、と推測している」
ミルティは魔石の事がわからず首を傾げる。
ソロモンは見せようとするが、魔石はエクスの中に消えているため見せれない。
「ま、時が満ちればいずれ分かるさ。行くぞ」
ゴエティアを開き悪魔を召喚しようとすると、呼び止められる。
ソロモンは振り返ると、眉を動かしため息一つ。
「また貴様らか、ここまでくると執拗いぞ?」
「いくら文句を言われても、退けないからね。さっきまでの騒ぎは君がやったんでしょ?」
レインは血相を変え、見て取れる殺気を纏っていた。
ソロモンは唾を飲み込み、強敵を見る。
やがて、察する。
一度戦った時とは別人だと。
「そうだ、さっきの騒ぎは私が起こした。文句あるのか?」
「何人もの人が死にそうになってたんだよ、君は何も思わないの?」
「知るかそんなもの。弱いやつは死ぬ、それだけだ」
「どうやら私達、仲良くはなれそうにないね。セレネ、リリー二人は離れてて。私も全力で行くからどうなるか分からない」
「ミルティ、出来るだけ全力で走れ」
ソロモンとレインの視線がぶつかると大地が揺れ始める。
近くの森に住んでいた動物達は命の危険を察し逃げ出す。
「さっきまで戦っていたパラクよりも貴様は強いな。認めよう、貴様は強敵だ」
「ありがとう、褒めたって何も出ないよ?」
笑っていない笑顔で微笑む。
やがて、レインの体は大きな翼に包み込まれる。
ソロモンが攻撃態勢に入ると、レインが姿を現す。
「ほう、その姿天使か何かか?」
「私は天使の長。大天使ルシファーだ!!」
六枚の翼を大きく開き、ソロモンを見下ろす。
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