最弱が世界を救う。
剣と槍。
「グリモワール・ゴエティア展開、召喚バエル」
ゴエティアから現れた男は、片膝を付き頭を下げる。
「お久しぶりです、ソロモン様」
「お前の身体能力を私に寄越せ」
「ソロモン72柱、第1位バエル。我が主の願いとあれば」
バエルの体が光の粒となり、ソロモンの中へと吸収される。
全ての光の粒が消えるとレインは感じ取る。
「まさか、さっきの悪魔を取り込んだのか?」
「ふんっ、正解だ。全力で楽しむために必要だからな」
戦いへの異常な迄の執着心に、レインは後ずさる。
だが、ここで退いたら何も始まらない、そう心に叫び勇気を振り絞る。
「セレネさん、この戦いはどうなると思いますか?」
「勝利の女神がどちらに微笑むか、ですか。残念ですが私には祈ることしかできません」
離れて戦闘を見届けようとする二人の元へミルティが現れる。
「おや、君は後ろで隠れていた子かな?」
「ミ、ミルティです。あの……ソロモンさんは、負けちゃう、ですか?」
リリーはそっとミルティの頭を撫で、優しく答える。
「レインさんは殺しませんよ。なんせエクスさんには甘いですからね」
ミルティの表情は少しだが明るくなる。
三人は戦いの方へと意識を向ける。
「全力で行かせてもらう」
「こっちこそ全力で行くよ」
二人は互いに地面を蹴り一気に接近する。
拳と拳が衝突する時、激しい轟音が鳴り響く。
互いに譲ることなく全力でぶつかり合う。
やや劣勢なのは───
「やっぱり、力をただ吸い込んだだけだね。力の使い方が全くダメだよ」
「天使となると容易く勝たせてはくれないとな。純粋な力比べでは負け、か。」
先に押し切られ、吹き飛ばされたのはソロモンの方だった。
それもそのはず、レインはただの天使ではなく天使の長。
力の差は明らかだった。
「予測通り、バエルの力でも無理だったか」
レインにはその言葉が理解出来なかった。
無理だとわかっていながらも、ソロモンは挑み負けた。
「なぜ負けるとわかっているのに戦っている?馬鹿なの?」
「馬鹿か……確かに私は馬鹿なのかもな。劣勢のこんな場面でももっと戦いたくてウズウズしてる」
ソロモンはその場から少し離れ、魔法の詠唱を始める。
「唸れ、聖なる水よ!!ネプチューン!!」
「あれはエクスくんの槍……?まさか、エクスくんの力が使えるとでもいうの」
「力比べでは負け。だが、戦闘力はどうかな?」
「仕方ない、星砕き来よ!!」
レインも応戦するため、星砕きを顕現させる。
剣と槍が触れ合うと大地がめくれ上がる。
突風によりミルティは飛ばされそうになるが、セレネに抱き抱えられ難を逃れる。
「はぁああああああ!!」
体を回転させ、二発目をぶつける。
「うぉおおおおおお!!」
槍を力一杯振り回し再度武器が交わる。
レインは力任せに思い切り後ろへ避難する。
ソロモンの目の前には、地面から出てきた水の針が出てくる。
「へぇ、エクスくんよりその力使いこなしてるね」
「才能ってやつだよ。こんなもんじゃないけどな」
レインは気がつくと、ソロモンを自分の領域への侵入を許していた。
「この距離ならっ!!」
水で出来た爆弾を零距離でぶつける。
ゴエティアから現れた男は、片膝を付き頭を下げる。
「お久しぶりです、ソロモン様」
「お前の身体能力を私に寄越せ」
「ソロモン72柱、第1位バエル。我が主の願いとあれば」
バエルの体が光の粒となり、ソロモンの中へと吸収される。
全ての光の粒が消えるとレインは感じ取る。
「まさか、さっきの悪魔を取り込んだのか?」
「ふんっ、正解だ。全力で楽しむために必要だからな」
戦いへの異常な迄の執着心に、レインは後ずさる。
だが、ここで退いたら何も始まらない、そう心に叫び勇気を振り絞る。
「セレネさん、この戦いはどうなると思いますか?」
「勝利の女神がどちらに微笑むか、ですか。残念ですが私には祈ることしかできません」
離れて戦闘を見届けようとする二人の元へミルティが現れる。
「おや、君は後ろで隠れていた子かな?」
「ミ、ミルティです。あの……ソロモンさんは、負けちゃう、ですか?」
リリーはそっとミルティの頭を撫で、優しく答える。
「レインさんは殺しませんよ。なんせエクスさんには甘いですからね」
ミルティの表情は少しだが明るくなる。
三人は戦いの方へと意識を向ける。
「全力で行かせてもらう」
「こっちこそ全力で行くよ」
二人は互いに地面を蹴り一気に接近する。
拳と拳が衝突する時、激しい轟音が鳴り響く。
互いに譲ることなく全力でぶつかり合う。
やや劣勢なのは───
「やっぱり、力をただ吸い込んだだけだね。力の使い方が全くダメだよ」
「天使となると容易く勝たせてはくれないとな。純粋な力比べでは負け、か。」
先に押し切られ、吹き飛ばされたのはソロモンの方だった。
それもそのはず、レインはただの天使ではなく天使の長。
力の差は明らかだった。
「予測通り、バエルの力でも無理だったか」
レインにはその言葉が理解出来なかった。
無理だとわかっていながらも、ソロモンは挑み負けた。
「なぜ負けるとわかっているのに戦っている?馬鹿なの?」
「馬鹿か……確かに私は馬鹿なのかもな。劣勢のこんな場面でももっと戦いたくてウズウズしてる」
ソロモンはその場から少し離れ、魔法の詠唱を始める。
「唸れ、聖なる水よ!!ネプチューン!!」
「あれはエクスくんの槍……?まさか、エクスくんの力が使えるとでもいうの」
「力比べでは負け。だが、戦闘力はどうかな?」
「仕方ない、星砕き来よ!!」
レインも応戦するため、星砕きを顕現させる。
剣と槍が触れ合うと大地がめくれ上がる。
突風によりミルティは飛ばされそうになるが、セレネに抱き抱えられ難を逃れる。
「はぁああああああ!!」
体を回転させ、二発目をぶつける。
「うぉおおおおおお!!」
槍を力一杯振り回し再度武器が交わる。
レインは力任せに思い切り後ろへ避難する。
ソロモンの目の前には、地面から出てきた水の針が出てくる。
「へぇ、エクスくんよりその力使いこなしてるね」
「才能ってやつだよ。こんなもんじゃないけどな」
レインは気がつくと、ソロモンを自分の領域への侵入を許していた。
「この距離ならっ!!」
水で出来た爆弾を零距離でぶつける。
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