人間として転生した元創造神〜テンプレ通り、人生という名のストーリーを急ピッチで進めていく〜
9話~神に使える者
ダンジョンに着くはずだった俺は今、渓谷に着いていた。
崖で車輪が外れ、そのまま奈落に真っ逆さま。
HPの高い俺だけが生き残ったのだ。そういえば、リリスの死体が見当たらなかったな……
どうやって登ろうか…と思いながら上を見上げると、光さえなく、落ちてきた穴が視認できなかった。
……こんな時のために俺には便利なユニークスキルがある。さっさと恩恵をもらおう。
そう思い、口を開いたとき、真っ暗だったこの空間に、太陽が間近にあるのかと錯覚するような程のものすごい光が空間を覆い尽くした。
光源から現れたのは…oh…ビショウジョ
「スキルを奪還する」
「は?」
「訂正する。あるべき場所へ返す」
「は?」
「忠告しよう。死にたくなければ抵抗するな」
「は?」
うーーん、俺の脳内が混乱している。何を?へ?返す?スキルを?意味わかんね…
「ユニークスキル、神々からの無限の恩恵は、本来、絶対神の持つスキルである。」
あぁ、そういうことか…と、こうは思った。
なるほど…創造神が創造したこの世界。神界まで影響が及ぶのは当然だ。そして、全ての神の頂点に君臨する『絶対神』の持つべきスキル…それは、神々からの無限の恩恵にほかならない。
「だが、今は俺のスキルだ。」
「否定する。そのスキルは絶対神『オール』様のスキル。スキル、神々からの恩恵を使用したことにより、ユニークスキルがオール様から奪われた。早く返しやがれこの盗人がぁ!」
台本を読み上げたかのような喋り方から一変し、感情に任せ、盗人扱いされた。
「なぜ、絶対神が神々からの無限の恩恵を持つことが決められている。」
「そんなもの、オール様が仰ったからだ」
「なぜ絶対神の言う通りにする」
「ふん…オール様の言う通りにしなければならないから」
「なぜ?」
「………?」
「なぜお前は絶対神の言う通りに行動する。」
「……質問…なぜ?」
「そういうふうにお前が創られたからだ。」
「……!」
「それなら、創った創造神に従うべきなんじゃないか?」
「………確かに…」
「なら、俺につけ。」
「意味がわからない。」
「俺がこの世界を創った、『メイ・イマジ』だ」
「証明せよ」
「俺が、お前が創造神に創られたことや、その創造神の名前を知っているのはなぜだと思う?」
「…!創造神だから。」
「んー、ちょっと違うなかなぁ」
「………!元創造神…だから?」
「せいかぁい」
「名前の開示を要求する」
「あ、俺の名前はこうだ。」
「…私はそちら側につこう」
「これから宜しくな。シェリー。」
「!?なぜ、名前を?」
「俺たち神界で1度会ったことあるんだぜ?会話をしたことはないけど。」
「…記憶にない」
「そりゃそうだろw俺が一方的に見かけただけだから。」
「そう…ですか……」
シェリーも仲間になったことだし、さっさと転移スキルをもらおう。
「ステータス見る」
発再 神
人族
おそらく男
Lv25
HP 900
MP 690
攻撃力 821
防御力 547
俊敏 1490
魔力 905
幸運度 700
スキル
アイテムボックスLv1 成長補正Lv1 鑑定Lv1 隠蔽Lv1
ユニークスキル
神々からの無限の恩恵(期限切れ-表示時間残り1分半) ステータス書き換え(期限切れ-表示時間残り1分半)
称号
魂永き者 神々に愛され者 努力家 秀才 国王 ドラゴンキラー 説得力 力説
「……………」おい、期限切れてなんだよ、あぁ?無限じゃねえのかよ!
読んでくれた方、ありがとうございます。
期限切れは、決してチートすぎるからじゃないですよ?
次回もぜひ読んでくださいね。
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