屋根裏見たら異世界降臨
20話 大蛇の故郷
山を再び登っていく途中。
例の大穴に着いてしまった。
「なぁこの穴って上行かなくても反対側に行けるんじゃね?」
「うん。私も行けると思う。」
既に反対側の光が見えている大穴。
「とりあえず通っていこう」
現在は真ん中を通ったばかりだがこの大穴の真ん中は完全に石だった。つまりモンスターが穴を空けたという仮説は確率が低くなる。モンスターに掘れるとは思えない。
「それでもなにかこの大穴に、気配が残ってる。ちょっと前に通ったような感じの気配。」
「ハルどうしたの?」
「いや、何もないよ!大丈夫・・・」
とは言うもののやはりおかしい。大穴の中も、大穴に来るときも山なのに砂があった。
「さて出口だ」
違和感を。このでかさに既視感を覚えるトンネルをくぐり抜けるとそこには1面砂が、いや砂漠が広がってた。
「うぉっ!すっげぇーなぁー」
ハルキがあっけらかんとする。
「すっすごい」
「うっうん。」
メネルとナツも、この広大さに目を見開く。
「俺、砂漠初めてだから改めてすごく感じる。」
「私もそうだよ!なっちゃんは?」
「ナツも、そうだよ。」
ハルキ→都会
メネル→森
ナツ→森
この三人は全く砂漠に、無関係であった。
「砂漠に行く前に、ここで野営しようか。」
「なんで?」
「砂漠初めて出し、初めてだからこそ何があるかわからないし」
ハルキが珍しくリーダーらしい発言をする。
・・・・・・・・・・・・
「んっここは?」
何度も見たことがある、見慣れた場所。神の空間だ。
「ハルキ、来たか」
「どうした、深刻そうな顔して」
「深刻だからこんな顔してるんだ。」
「てっきり胸かと」
「喧嘩売ってるの?売ってるよね?」
何気ない会話をする。
「それよりも、なんか聞こうと思ってたけど忘れちゃたしまぁいいか」
「聞きたいこと?それよりも大事な事だ。とりあえず中へ」
そう言うと堕天使の、仮の家の中へ入る。
「とりあえず座れ。」
静かに。優しくつぶやく。それを聞いて椅子に腰を掛ける。
「まずは、今日通った時の大穴覚えているか?」
「ああ。大きかった。」
「違和感は?」
「あった。」
「私も君が見てる事なら見れる。」
その事実に思わず「えっ?」っと声を上げる。
「ももももちろんプライベートは、見てないから安心しろ。」
ちょっと不安だが信じることにしよう。
「とりあえず大穴がどうしたんだ?」
「大きさに見覚えは?」
「ある。」
「大穴の大きさを見てなんて思った?」
「・・・。怖いと、そう思った。」
事実を述べる。見てただ単に怖いと思った。何に怯えてるのかわからない自分に苛立って、自分に、苛立ってる自分が嫌だった。
「お前は知ってるはずだ。この大穴の、原因を」
「原因…か。」
「ああ。きっと知ってる。気おつけろ、そいつは」
「なんのことだよ。教えてくれよ。」
「自分で自分の考えを拒むことをやめたらどうだ?」
「…」
「分かってるんだろ?その敵が、トラウマで怖いからにげたいと思ってるんだろう?」
「ちが…う。」
「違くないはずだ。」
嫌だった。考えたくない。
それなのに頭に浮かんでくるシルエット。
俺の目の前に急に現れた時の失望感。
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。
「そんなに拒むなら私が答えてあげよう。」
「やめろっ!言う…」
それにかぶさるように堕天使の神は叫ぶ。
「その名も大蛇。」
「ぁ…。あぁ…。」
「はぁ。」
「なんで。なんで言ったんだよぉ!なんでだよ!なんでなんでなんで。」
今にも崩れてしまいそうな声で言った本人に。堕天使の神に向かって。
「自分でも分かってたはずだろ?その事実を突き付けてあげただけだが?」
「いーや。俺は…。」
「はぁ。私は神だ。人によっては悪と言おうが言わないが関係ない。」
間を開け力強く。神は言った。
「これが私という神のやり方だ!」
「っ!」
「フッ」
「フッってカッコつけるんじゃねぇよ!俺は」
「なぜ戦おうとしない?」
「戦闘は避けたほうがいいからだ…」
消え入りそうな声で応えるが
「怖いからだ。今の君なら勝てなくはない相手なのに」
「いや。無理だ。」
「なぜ決めつける?やってみなくちゃわからないはずなのに?」
「いや無理だ。やる前から分かっている。」
「君は君自身の力を信じきれてない。私の力を宿してるのに」
堕天使の神はあえて時の神の名を出さない。
「【ダーク・スラッシュ】君はこれを使った時どう思った?」
「それは、強いと思ったよ。」
「君がこの力を使いこなせば」
喋りながら空間から剣が出てくる。
【ダーク・スラッシュ】
そう言いながら剣を振るとハルキが使った時の約1.5ぐらいの距離飛んでいく。
「もうスラッシュの、効果関係ないじゃん」
「ああ、これは全く別の【ダーク・スラッシュ】という魔法だからな!ちなみに威力君が使った時の2倍強いぞ」
「チートだな。」
「ああ、それに堕天使の神宿してスラッシュが使えないとこの物理魔法は、使えないからな。」
「じゃあ使えるのは俺とヴァーギルだけってことか?」
「いや。君だけだ。ヴァーギルは、風属性は苦手でスラッシュすら使えない。他にもいる可能性もないし、君が一部だけだが使えるのはまずなかったはずなんだ。」
いっぺんにまとめて言って
くる。それを元に結果に導く。
「つまり、俺しか使えないって事だよな?」
「ああ、そういう事だ。」
「敵は大蛇。大蛇相手に効くかな?」
「いや?攻撃は効くようになるまでは効かないぞ」
「???。どういう意味?」
「そのまんまの意味さ。」
「そのまんまって、それを教えて欲しいんだが」
「教えなくてもハルキなら大丈夫。きっと戦ってれば気づくだろう」
「そう言われてもなぁ~」
「じゃあヒント!大蛇の故郷は砂漠!以上!」
といいながら手を叩く。手を叩くと同時にパンッと空気が弾ける音がする。
「砂漠。分からないよ」
「答えは戻って確かめた方がいいよ」
堕天使の神がそう言うと、まぶたが勝手に閉じ、いつも通り浮遊感が来る。
「さぁ、屈辱を晴らさせてもらうぞ。大蛇っ!」
例の大穴に着いてしまった。
「なぁこの穴って上行かなくても反対側に行けるんじゃね?」
「うん。私も行けると思う。」
既に反対側の光が見えている大穴。
「とりあえず通っていこう」
現在は真ん中を通ったばかりだがこの大穴の真ん中は完全に石だった。つまりモンスターが穴を空けたという仮説は確率が低くなる。モンスターに掘れるとは思えない。
「それでもなにかこの大穴に、気配が残ってる。ちょっと前に通ったような感じの気配。」
「ハルどうしたの?」
「いや、何もないよ!大丈夫・・・」
とは言うもののやはりおかしい。大穴の中も、大穴に来るときも山なのに砂があった。
「さて出口だ」
違和感を。このでかさに既視感を覚えるトンネルをくぐり抜けるとそこには1面砂が、いや砂漠が広がってた。
「うぉっ!すっげぇーなぁー」
ハルキがあっけらかんとする。
「すっすごい」
「うっうん。」
メネルとナツも、この広大さに目を見開く。
「俺、砂漠初めてだから改めてすごく感じる。」
「私もそうだよ!なっちゃんは?」
「ナツも、そうだよ。」
ハルキ→都会
メネル→森
ナツ→森
この三人は全く砂漠に、無関係であった。
「砂漠に行く前に、ここで野営しようか。」
「なんで?」
「砂漠初めて出し、初めてだからこそ何があるかわからないし」
ハルキが珍しくリーダーらしい発言をする。
・・・・・・・・・・・・
「んっここは?」
何度も見たことがある、見慣れた場所。神の空間だ。
「ハルキ、来たか」
「どうした、深刻そうな顔して」
「深刻だからこんな顔してるんだ。」
「てっきり胸かと」
「喧嘩売ってるの?売ってるよね?」
何気ない会話をする。
「それよりも、なんか聞こうと思ってたけど忘れちゃたしまぁいいか」
「聞きたいこと?それよりも大事な事だ。とりあえず中へ」
そう言うと堕天使の、仮の家の中へ入る。
「とりあえず座れ。」
静かに。優しくつぶやく。それを聞いて椅子に腰を掛ける。
「まずは、今日通った時の大穴覚えているか?」
「ああ。大きかった。」
「違和感は?」
「あった。」
「私も君が見てる事なら見れる。」
その事実に思わず「えっ?」っと声を上げる。
「ももももちろんプライベートは、見てないから安心しろ。」
ちょっと不安だが信じることにしよう。
「とりあえず大穴がどうしたんだ?」
「大きさに見覚えは?」
「ある。」
「大穴の大きさを見てなんて思った?」
「・・・。怖いと、そう思った。」
事実を述べる。見てただ単に怖いと思った。何に怯えてるのかわからない自分に苛立って、自分に、苛立ってる自分が嫌だった。
「お前は知ってるはずだ。この大穴の、原因を」
「原因…か。」
「ああ。きっと知ってる。気おつけろ、そいつは」
「なんのことだよ。教えてくれよ。」
「自分で自分の考えを拒むことをやめたらどうだ?」
「…」
「分かってるんだろ?その敵が、トラウマで怖いからにげたいと思ってるんだろう?」
「ちが…う。」
「違くないはずだ。」
嫌だった。考えたくない。
それなのに頭に浮かんでくるシルエット。
俺の目の前に急に現れた時の失望感。
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ。
「そんなに拒むなら私が答えてあげよう。」
「やめろっ!言う…」
それにかぶさるように堕天使の神は叫ぶ。
「その名も大蛇。」
「ぁ…。あぁ…。」
「はぁ。」
「なんで。なんで言ったんだよぉ!なんでだよ!なんでなんでなんで。」
今にも崩れてしまいそうな声で言った本人に。堕天使の神に向かって。
「自分でも分かってたはずだろ?その事実を突き付けてあげただけだが?」
「いーや。俺は…。」
「はぁ。私は神だ。人によっては悪と言おうが言わないが関係ない。」
間を開け力強く。神は言った。
「これが私という神のやり方だ!」
「っ!」
「フッ」
「フッってカッコつけるんじゃねぇよ!俺は」
「なぜ戦おうとしない?」
「戦闘は避けたほうがいいからだ…」
消え入りそうな声で応えるが
「怖いからだ。今の君なら勝てなくはない相手なのに」
「いや。無理だ。」
「なぜ決めつける?やってみなくちゃわからないはずなのに?」
「いや無理だ。やる前から分かっている。」
「君は君自身の力を信じきれてない。私の力を宿してるのに」
堕天使の神はあえて時の神の名を出さない。
「【ダーク・スラッシュ】君はこれを使った時どう思った?」
「それは、強いと思ったよ。」
「君がこの力を使いこなせば」
喋りながら空間から剣が出てくる。
【ダーク・スラッシュ】
そう言いながら剣を振るとハルキが使った時の約1.5ぐらいの距離飛んでいく。
「もうスラッシュの、効果関係ないじゃん」
「ああ、これは全く別の【ダーク・スラッシュ】という魔法だからな!ちなみに威力君が使った時の2倍強いぞ」
「チートだな。」
「ああ、それに堕天使の神宿してスラッシュが使えないとこの物理魔法は、使えないからな。」
「じゃあ使えるのは俺とヴァーギルだけってことか?」
「いや。君だけだ。ヴァーギルは、風属性は苦手でスラッシュすら使えない。他にもいる可能性もないし、君が一部だけだが使えるのはまずなかったはずなんだ。」
いっぺんにまとめて言って
くる。それを元に結果に導く。
「つまり、俺しか使えないって事だよな?」
「ああ、そういう事だ。」
「敵は大蛇。大蛇相手に効くかな?」
「いや?攻撃は効くようになるまでは効かないぞ」
「???。どういう意味?」
「そのまんまの意味さ。」
「そのまんまって、それを教えて欲しいんだが」
「教えなくてもハルキなら大丈夫。きっと戦ってれば気づくだろう」
「そう言われてもなぁ~」
「じゃあヒント!大蛇の故郷は砂漠!以上!」
といいながら手を叩く。手を叩くと同時にパンッと空気が弾ける音がする。
「砂漠。分からないよ」
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