ぷかぷか孤島になっちゃった?
第49話 お散歩で発見!
「それでは今日はご主人様に下級回復薬を作れるようになってもらいます」
 は? 下級回復薬なら作れてるじゃん! ほらここに完全回復薬が。
「それは完全回復薬でしょう? 下級回復薬ではありません」
「え? でも俺が作った回復薬は全部下級回復薬になるんじゃないの?」
 確か作ったランクによって回復薬のランクは決められてるはずだ。
「えぇ、回復薬はそうです。ですがこれは完全回復薬です。回復薬ではありません」
 えーと、つまりは完全回復薬は回復薬の中に入らないからちゃんとした回復薬を作れるようになれってことか?
「そういうことですね。まぁどう考えてもマナが作用して完全回復薬を作っていると考えていいので、まずは体中のマナを何かしらの方法で遮る必要があります」
 おい、マナ! お前仕事し過ぎだろ! きっとマナが擬人化したらワーカーホリックに陥っている中年のサラリーマンになるに違いない。
「まぁ、それぐらいなら何とかなるぞ」
「そうなんですか? 私はマナ変換で無理矢理マナを枯渇させようとしていたのですが」
「それやばいから! 俺倒れるから!」
 実際、マナが枯渇しても倒れることはないのだがマナを急激に消費するとぶっ倒れる。体と脳がついていけないらしい。
「マナが回復薬に作用しなきゃいいんだろ? だったら魔力のベールを纏えばいいのさ」
「な、なるほど。ですが魔力でマナを遮れるのでしょうか?」
「大丈夫でしょ。実際マナと魔力は俺の体の同じところ流れてるけど混じりあってないし」
「・・・ご主人様はこの世界で発見されていないことを無意識のうちに感じ取っていたのですね。その事実はきっとディアンヌでも知りませんよ」
「流石でござる!」
「これはマナの特に多い土地神の主にしか分からなかった。誇らしい」
 なんか褒められた。俺はただ、体の中でのマナや魔力の動きを観察していただけなんだけどな。
「ではその方法で回復薬を作ってみましょうか!」
「はーい!」
 俺は魔力を体中に纏い、シャルルにアドバイスを貰いながらヒカリゴケと下級薬草をすり潰した。
 そして約10分後・・・
「出来たぁ!」
「こ、これは、綺麗ですね。まるで宝石を液体かさせた見たいです」
「そうでござるな、やはり主殿は心が輝いているので回復薬もこれ程輝いているのでしょうな」
 
「・・・欲しい」
 俺の作った回復薬はなぜかくらい所で薄くピンクの光を発する。それほど輝いているのだ。
 これ飲んで大丈夫なやつなの? 
 ちなみにこの回復薬は欲しがってたヤミにあげた所、ヤミは大喜び、ほか2人は悲しそうにしていたので結局もう3本回復薬を作ることになった。最後の1本は俺が記念に持っておく。
「今日は夜までやることはありませんし、ここからは自由時間です。ゴロゴロするなり外でお散歩するなりしてください。
 ですが外に出る際は必ず半蔵を連れていってくださいね」
「なんで半蔵?」
「半蔵がこの中で1番護衛に向いているからですね。私やヤミはどちらかと言うと単身での戦闘を好みますが、半蔵は集団戦でも分身を使うことで対処出来るのです」
 うおぉぉぉぉぉ!! 分身! 分身の術! 俺もやってみたい!
「むむっ? さては主殿、分身の術に興味がおありか?」
「はい! おありです!」
「ならば拙者がいつか伝授するでござる! しかし、今の主殿では些か忍術への理解が足りない模様。もう少しお待ちくだされ」
 んー、やっぱり分身の術は難しいよなぁ。俺は今までほとんど戦闘も行わなかったし流石に無理か。
「そっか、じゃあ早速露店でも冷やかしてくるかな」
「ではお供するでござる」
「冷やかすだけではなんですからお金も持って行ってください」
 シャルルはそう言ってでっかい麻袋を俺に渡す。
「えっ? 多過ぎない?」
「多過ぎません! 中には1プラン分の貨幣が入っています。これで楽しんできてくださいね」
「はーい」
 絶対多すぎると思うんだけどシャルルは譲らなさそうだし余ったら返せばいいんだからいっか。
「シャルルは過保護すぎ」
「あら、ヤミだってそうじゃありませんか?」
 なんかヤミとシャルルが喧嘩してるけど無視だ無視。あんなの関わってもろくなことが無い。
「それじゃあ行ってきまーす」 
「「いってらっしゃーい」」
『ルーも行くー!』
 てことでルーちゃんと半蔵と3人でお散歩することになった。
「まずは冒険者ギルドの通りに行こっか。あそこにたくさん露店があったよね?」
「そう言えばそうでござったな。といっても主殿はこの国の食べ物は口に合わないのでは?」
「やっぱり宿とかのご飯と屋台で出てくる食べ物は全くの別物だからね。そっちも食べてみたい」
「なるほど、主殿はちゃれんじゃーと言うやつでござるな」
「そうでもないと思うんだけどなぁ」
『ルーは島のご飯が一番好きだよ?』 
 翼を使ってふよふよ浮いているルーちゃんが答える。
 ルーちゃんはほんとにかわええなぁ。
「まぁとにかくそこら辺の適当な露店をぶらつくだけだから。何を買うかまで決めてないよ」
「お金はたんまりあるでござるからな。そう焦る必要もないでござるよ」
 そうだな、1プランでどのくらいのものが買えるか知らないけど相当大金みたいだからな。
 俺たちは冒険者ギルドの通りをプラプラとほっつき歩いては目に付いた露店を冷やかして回った。
 そこには魔道具も売ってたりしたがイマイチピンと来るようなものはなかった。だって精々が扇風機だったんだもん。買う必要ないよね。
 そして数十分後、遂に俺のお財布の紐を緩める自体が起こった。
「あっ! あれは!」
 俺はとある屋台の方へ向かって走り出す。
「あ、主殿! そんなに走っては危ないでござるよ!」
『おいかけっこー!』
 俺はとある食べ物を売っている屋台の前で足を止めた。
「す、、、すいません!! それひとつ下さいっ!」
 うむ、俺にしてはスムーズに注文できたと思う。ここに来てから人見知りが少しづつ改善している気がする。
「おう、いらっしゃい! どの味にする? どの味も20ブロンだぞ」
 屋台を仕切っているおっちゃんが指さしながら尋ねてくる。
 指をさしている先には塩、シュガー、バターと書いてある札があった。
「んー、、、そ、そしたら! し、塩でお願いします」
「塩か! わかった、今から作るから少し待ってな!」
 そう言うとおっちゃんはとある機械にとある穀物をジャラジャラと入れる。
 しばらくするとポンッ!ポンッ!という音と共に白い物体が飛び出してくる。
 音が止まるとおじちゃんはそのでてきた物体に白い粉をサラサラと振りかけ、紙袋に詰める。
「ほら、おまちどう! 塩味のポップコーンだよ!」
「ありがとうございます! これでお願いします」
 俺はこの世界の貨幣の価値なんか分からないので袋から適当に貨幣を掴んだら銀色の貨幣が出てきたのでそれを手渡した。
「お、おう、やけに大きいので払うんだな。えーと、500シルバ銀貨のお釣りだから・・・ほら、100シルバ銀貨4枚と50シルバ銀貨が1枚、10シルバ銀貨が4枚の5シルバ銀貨が1枚、そしてシルバ銀貨4枚、50ブロン銅貨が1枚、10ブロン銅貨が3枚だ!」
 た、確かに200円の買い物に50万円出したとなるとヤバイよな。おじちゃんにはすっごい悪いことしたな。
「ご、ごめんなさい! 貨幣の価値とかあんまり分からないくて、、、」
「いやいや、気にすんなって! 俺もガキの頃はそんなの全く分からなかったし知る気もなかったからな! これから学んで賢くなりな!」
「あ、ありがとうございます!」
 俺はおじちゃんにお礼を言ってから屋台を離れた。
「んー! 美味しい! 安いし美味しいし凄いね!」 
「そうでござるな!」
『ルーも好きー! 主ちょーだーい』
 オネダリするルーちゃんの前に俺はポップコーンを摘んで前に持っていく。ルーちゃんはそれを器用に触手のようなものを飛ばして取り、取り込んでいく。
『おいしー!』
 いやー、でもこんな所でポップコーンと出会えるなんて! 俺の島だとポップコーンの作り方なんか分からないから食べられないもんな。
 あっ、ディアンヌに聞いたら余裕じゃないか?まぁいいや。こうやって買って食べ歩きするのもまた一興ってことで。
「あっ!あれは!!」
 俺はまたもやとある店に向かって駆け出す。
「主殿! 駆けてはならぬとあれほどー!!!」
『まてまてーー!』
 そこにいたのは首輪で繋がれた魔物達だった。
 は? 下級回復薬なら作れてるじゃん! ほらここに完全回復薬が。
「それは完全回復薬でしょう? 下級回復薬ではありません」
「え? でも俺が作った回復薬は全部下級回復薬になるんじゃないの?」
 確か作ったランクによって回復薬のランクは決められてるはずだ。
「えぇ、回復薬はそうです。ですがこれは完全回復薬です。回復薬ではありません」
 えーと、つまりは完全回復薬は回復薬の中に入らないからちゃんとした回復薬を作れるようになれってことか?
「そういうことですね。まぁどう考えてもマナが作用して完全回復薬を作っていると考えていいので、まずは体中のマナを何かしらの方法で遮る必要があります」
 おい、マナ! お前仕事し過ぎだろ! きっとマナが擬人化したらワーカーホリックに陥っている中年のサラリーマンになるに違いない。
「まぁ、それぐらいなら何とかなるぞ」
「そうなんですか? 私はマナ変換で無理矢理マナを枯渇させようとしていたのですが」
「それやばいから! 俺倒れるから!」
 実際、マナが枯渇しても倒れることはないのだがマナを急激に消費するとぶっ倒れる。体と脳がついていけないらしい。
「マナが回復薬に作用しなきゃいいんだろ? だったら魔力のベールを纏えばいいのさ」
「な、なるほど。ですが魔力でマナを遮れるのでしょうか?」
「大丈夫でしょ。実際マナと魔力は俺の体の同じところ流れてるけど混じりあってないし」
「・・・ご主人様はこの世界で発見されていないことを無意識のうちに感じ取っていたのですね。その事実はきっとディアンヌでも知りませんよ」
「流石でござる!」
「これはマナの特に多い土地神の主にしか分からなかった。誇らしい」
 なんか褒められた。俺はただ、体の中でのマナや魔力の動きを観察していただけなんだけどな。
「ではその方法で回復薬を作ってみましょうか!」
「はーい!」
 俺は魔力を体中に纏い、シャルルにアドバイスを貰いながらヒカリゴケと下級薬草をすり潰した。
 そして約10分後・・・
「出来たぁ!」
「こ、これは、綺麗ですね。まるで宝石を液体かさせた見たいです」
「そうでござるな、やはり主殿は心が輝いているので回復薬もこれ程輝いているのでしょうな」
 
「・・・欲しい」
 俺の作った回復薬はなぜかくらい所で薄くピンクの光を発する。それほど輝いているのだ。
 これ飲んで大丈夫なやつなの? 
 ちなみにこの回復薬は欲しがってたヤミにあげた所、ヤミは大喜び、ほか2人は悲しそうにしていたので結局もう3本回復薬を作ることになった。最後の1本は俺が記念に持っておく。
「今日は夜までやることはありませんし、ここからは自由時間です。ゴロゴロするなり外でお散歩するなりしてください。
 ですが外に出る際は必ず半蔵を連れていってくださいね」
「なんで半蔵?」
「半蔵がこの中で1番護衛に向いているからですね。私やヤミはどちらかと言うと単身での戦闘を好みますが、半蔵は集団戦でも分身を使うことで対処出来るのです」
 うおぉぉぉぉぉ!! 分身! 分身の術! 俺もやってみたい!
「むむっ? さては主殿、分身の術に興味がおありか?」
「はい! おありです!」
「ならば拙者がいつか伝授するでござる! しかし、今の主殿では些か忍術への理解が足りない模様。もう少しお待ちくだされ」
 んー、やっぱり分身の術は難しいよなぁ。俺は今までほとんど戦闘も行わなかったし流石に無理か。
「そっか、じゃあ早速露店でも冷やかしてくるかな」
「ではお供するでござる」
「冷やかすだけではなんですからお金も持って行ってください」
 シャルルはそう言ってでっかい麻袋を俺に渡す。
「えっ? 多過ぎない?」
「多過ぎません! 中には1プラン分の貨幣が入っています。これで楽しんできてくださいね」
「はーい」
 絶対多すぎると思うんだけどシャルルは譲らなさそうだし余ったら返せばいいんだからいっか。
「シャルルは過保護すぎ」
「あら、ヤミだってそうじゃありませんか?」
 なんかヤミとシャルルが喧嘩してるけど無視だ無視。あんなの関わってもろくなことが無い。
「それじゃあ行ってきまーす」 
「「いってらっしゃーい」」
『ルーも行くー!』
 てことでルーちゃんと半蔵と3人でお散歩することになった。
「まずは冒険者ギルドの通りに行こっか。あそこにたくさん露店があったよね?」
「そう言えばそうでござったな。といっても主殿はこの国の食べ物は口に合わないのでは?」
「やっぱり宿とかのご飯と屋台で出てくる食べ物は全くの別物だからね。そっちも食べてみたい」
「なるほど、主殿はちゃれんじゃーと言うやつでござるな」
「そうでもないと思うんだけどなぁ」
『ルーは島のご飯が一番好きだよ?』 
 翼を使ってふよふよ浮いているルーちゃんが答える。
 ルーちゃんはほんとにかわええなぁ。
「まぁとにかくそこら辺の適当な露店をぶらつくだけだから。何を買うかまで決めてないよ」
「お金はたんまりあるでござるからな。そう焦る必要もないでござるよ」
 そうだな、1プランでどのくらいのものが買えるか知らないけど相当大金みたいだからな。
 俺たちは冒険者ギルドの通りをプラプラとほっつき歩いては目に付いた露店を冷やかして回った。
 そこには魔道具も売ってたりしたがイマイチピンと来るようなものはなかった。だって精々が扇風機だったんだもん。買う必要ないよね。
 そして数十分後、遂に俺のお財布の紐を緩める自体が起こった。
「あっ! あれは!」
 俺はとある屋台の方へ向かって走り出す。
「あ、主殿! そんなに走っては危ないでござるよ!」
『おいかけっこー!』
 俺はとある食べ物を売っている屋台の前で足を止めた。
「す、、、すいません!! それひとつ下さいっ!」
 うむ、俺にしてはスムーズに注文できたと思う。ここに来てから人見知りが少しづつ改善している気がする。
「おう、いらっしゃい! どの味にする? どの味も20ブロンだぞ」
 屋台を仕切っているおっちゃんが指さしながら尋ねてくる。
 指をさしている先には塩、シュガー、バターと書いてある札があった。
「んー、、、そ、そしたら! し、塩でお願いします」
「塩か! わかった、今から作るから少し待ってな!」
 そう言うとおっちゃんはとある機械にとある穀物をジャラジャラと入れる。
 しばらくするとポンッ!ポンッ!という音と共に白い物体が飛び出してくる。
 音が止まるとおじちゃんはそのでてきた物体に白い粉をサラサラと振りかけ、紙袋に詰める。
「ほら、おまちどう! 塩味のポップコーンだよ!」
「ありがとうございます! これでお願いします」
 俺はこの世界の貨幣の価値なんか分からないので袋から適当に貨幣を掴んだら銀色の貨幣が出てきたのでそれを手渡した。
「お、おう、やけに大きいので払うんだな。えーと、500シルバ銀貨のお釣りだから・・・ほら、100シルバ銀貨4枚と50シルバ銀貨が1枚、10シルバ銀貨が4枚の5シルバ銀貨が1枚、そしてシルバ銀貨4枚、50ブロン銅貨が1枚、10ブロン銅貨が3枚だ!」
 た、確かに200円の買い物に50万円出したとなるとヤバイよな。おじちゃんにはすっごい悪いことしたな。
「ご、ごめんなさい! 貨幣の価値とかあんまり分からないくて、、、」
「いやいや、気にすんなって! 俺もガキの頃はそんなの全く分からなかったし知る気もなかったからな! これから学んで賢くなりな!」
「あ、ありがとうございます!」
 俺はおじちゃんにお礼を言ってから屋台を離れた。
「んー! 美味しい! 安いし美味しいし凄いね!」 
「そうでござるな!」
『ルーも好きー! 主ちょーだーい』
 オネダリするルーちゃんの前に俺はポップコーンを摘んで前に持っていく。ルーちゃんはそれを器用に触手のようなものを飛ばして取り、取り込んでいく。
『おいしー!』
 いやー、でもこんな所でポップコーンと出会えるなんて! 俺の島だとポップコーンの作り方なんか分からないから食べられないもんな。
 あっ、ディアンヌに聞いたら余裕じゃないか?まぁいいや。こうやって買って食べ歩きするのもまた一興ってことで。
「あっ!あれは!!」
 俺はまたもやとある店に向かって駆け出す。
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