ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第30話 白銀の世界

AIを連れ(何故かアリアが母親にジャッチされた)、町外れの素朴な村に立ち寄った


理由は、簡単だった...
どうやら大雪の性で、進行不可能となっていた


避難って意味合いに捉えれば、こんな素朴な村に来ることはまず無かっただろう。


白く振る舞う雪は、ヒラヒラと舞いながら地面に落ちて溶け消える
そんな光景を、久しく感じた


『雪が降るとか...やっぱり、向こう側(現実)と時期感は一緒か』
『ゲームで、雪を見ることになるなんてね...。こうして見ると、現実とあまり変わらないね』
『そうだろうな...、今の俺たちはこの『世界』が現実だもんな。実際に見るのと、仮想で見るのも変わりがない...』


二人は、振る舞う雪を見つめるかのように空を見上げた
何事もない、そんな静けさを肌で感じつつもAIは二人を見て言う


『今日は、12月14日です。クリスマス前の雪観測は、システム状現実世界と合わせて行っている。っと記載されてましたね』
『へー、そうなの?』


すると、レクト気難しい表情になる


AIってさ、名前なくない...?っと今頃感じたレクトは、近くにある岩に座り込む
それを見ていたアリアは言う


『何気に、考える銅像ぽくなってるわね...』
『どうしたのでしょうか?』


ーーレクトが考え始めて約5分後


『見て、動かないから頭に雪が積もってるわよ』
『わぁ...』
『あれだけ、神経に考えているレクトは今まで無いわ...』
『確かに...、レクトさんの場合...どちらかって言うと『無理でも、勝てなくても、小さい可能性に俺は全てかける』って言う人ですもんね...』


すると、レクトピクっと体を動かして禍々しい眼差しでアリアを睨んだ


『あ、『マジレスするんじゃねぇよ女子達!』っていいたげな眼差しが来た。大丈夫、あんたの姿を見る人はたいてい、痛いやつしか感じてないから』


レクトの心に、氷柱並みに鋭い針が突き刺さった


ちなみに、レクトの現在の装備品
革ジャン(袖なし)、ブラックTシャツ、右腕と指先まで撒かれた包帯と手袋、初心者のズボン(GIZA切り半ズボン)、灼熱のブレスレット、灼熱のスニーカー(市販)


見た目からして、中二病衣装服
世間からしたら、痛い眼差しを受ける(被ダメージ増加)
装備をおすすめできない、ガス栓はちゃんと閉めてください。爆発恐れあり(自身に被弾あり)っと言う装備説明文があるが、一番の問題点は...武器


灼熱の剣×闇火のレプリカ
見た目からすれば、なかなかの武器でカッコイイ形だ
だが、難点は...灼熱シリーズを装備効果は、自身に火傷ダメージを攻撃一回の割合に100%の火傷を受ける。闇火レプリカを、さらに持つと、3倍被ダメ効果が追加される。つまり、ペロる(操作ミス)ことは許されないのだ


悪い部分がある分、良い部分もある...スキル発動時に通常与えるスキルダメージを500%上乗せ
基礎体力上限&ダメージを突破
ブラックアーツスキルを発動時、ドレン効果2倍っと言うものだ


それを侮辱レスるのは...やめて頂きたい!


すると、AIは眺めながらある事を告げた


『レクトさん、その武具は...不幸を呼ぶとも言われてます。ですから外した方がーーー』っと言ってる間に、騒音が鳴り響くーー


何かを壊し破壊する音...、レクトはあたりを見渡す
人々は一斉に逃げ始め、何も知らない3人だけが...街に取り残された形になっていた


『なんか、慌てていたね...』
『にしても、俺の右手がなんか疼くな...』
『何故?』
『しらない、てかさ...なんか巻き込んでる音しないか?』
『レクトさん、どうやら...不運か来たみたいですよ...』
『な、なに...演技もないことを...』


左側をゆっくりと振り向くと、白い壁みたいな固まりが迫り寄ってきていた


『なん...!?』
『な、ななな...』
『雪崩!?』
『早く逃げましょう!』


3人は、素早く逃げはじめた
だが、逃げた先にも雪崩が迫り
完全に逃げ場を失くした


『不運効果絶大だなオィ?!』
『感心してる場合!?』
『逃げられませんね...』
『どうするのよ!』
レクトの首えりをつかみ揺するアリア、だがレクトの目はまだ死んではいなかった


『いや...まだ手はある』っと言い放ち、静かに雪崩へと歩き始める


『俺の最後、最大の超スキルをとくと見ろ!』


レクトは、華麗に飛び上がった


『おぉっ!?』っと二人からこぼれた声と共に、レクト華麗に膝をたたみ雪崩の前に静かに着地して
頭を思いっきり地面に下げて


『マジすんませんでしたぁぁぁぁぁ!!』っと絶叫した


アリアは、唖然としてレクト眺めて静かにつぶやく


『雪崩に...土下座って...?』
『雪崩を起こすくらい、貧弱な僕達を虐めたいのは分かります、ですが...こんなひどい世界に囚われて、ひどい結果で死ぬと、人生的に感傷起こしそうになります...だから、これを...!』


レクトは、雪崩の目の前に出したのは...高級宝石
売ると何億という大金が手に入る品を取り出していたのだ


それを見て、アリアはさぞかし口を開けずにいられなかった


だが、DoGezaは人じゃないと効果が発揮しない為、レクトは雪崩の餌食となって消えた


『ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』


アリアは、気が動転しつつもAIを連れて僅かな道筋を走る


『アリアさん...!』
『レクトは、土下座で死んだ。馬鹿らしい死に方に...関心した』
『らしくないですよ!?』
『今は喋らなくていい』


アリアは、抱えるAIの口を塞ぎ走る
すると、雪崩から不気味な笑い声が鳴り響くーー


アリアは、雪崩の方を振り向くと
すると、レクトがサーフィンしながら滑っていた


『フハハハハーー!』
『なにしてんの!?』
『見ればわかるだろ、スノーボードさ』
『違う!あんたがやってるのはタダの、スノーサーフィンでしょ!』
『スノーボードとは、真横に滑るやつだ、これは新種のスポーツsnowsurfingだ(ドヤ顔)』
『タダの英語にしただけでしょ!何もうまくもないわよ!!』
『まぁいい、いつまで逃げられるかー...ガフッ!?』


レクトの顎にタイミングよく木の枝が衝突した
彼は華麗なバク転をしながら雪崩の上を転がるように飲まれた


『あー、バカにはちょうどいい処置だわ...』っと言う事があり


俺は知らない場所にいる
白銀の世界は悪くない、だが...どうもしっくりこない
逃げ切った二人が行方知らず
気がつけば見知らぬ村にいる...
しっくりこないってのは、PTが居ないから不自然だっということだ






          

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