ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第42話次なる場所

AR...この拡張世界にて、唯一のスナイパーだ。彼女の次に出る強者はまず居ないだろうと言われている


銃と剣の世界を描いた、アフターライブオンライン...通称AROだ。


そこの世界では、序列階級っと言われるランキング戦が行われている
バトルフィールドは、立体物構造で対戦相手の素顔を目視不可だが...銃弾はアバターでも飛散に物語る


そう、次に現れるのは...少女ただ一人を除いてーー。



『うーん...なんか違うな』
『んな事言うな...ちゃんとつくたんだぜ?』
『あのさぁ...これは確かに実在はしたけど...こんな変な形じゃねぇだろ』


レクトは、新たな世界...リメイクオンライン略(RKO)に来ていた
当然、コンバートはしなかった...
何故ならば、あの世界で役目を果たしたもう一人の『レクト』はもう必要が無いだろうっと思ったからだ


そしてまさに、今...俺達はあの攻略できなかったグランドタワーを自分自らで作り上げている真っ最中だ
勿論、前作遊んだユーザーとしてテストベータとして、やっぱりあの世界の『現実』は取り入れてもらいたいっと思い描く位に...なっていた


記念すべき第1層完成して、入ってみれば...バグだらけでハイテクな歩き方をするモンスターが入れば...空を駆け巡るイノシシにたモンスター、斜面を舐めるように這いつくばったNPCと、ドットキャラ立ちな宿屋のおっさんと来た...もはやバグレベルではない致命的な...システムミスだった。


『何なんだこりゃ!?』
『それは俺のセリフだ火焔!何をどう打ち間違えたんだ!?』
『確か...エンター、エンター...の@saiakuっとぶち込んだ気が...』
『最悪で、こんな...システムがめちゃくちゃになるのか...?』


翼をやらかす、一体のモンスターは、アツアツに煮えた鍋に突っ込む快進撃を俺達に見せた


あ、自滅するパタンありなんだ...


熱湯がバシャンっと弾け飛び、近くにあった自動販売機にヒットした


あ、この世界にも自動販売機が...てか何であるんだ?


すると、自動販売機はニョキっとたくましい腕や足をはやして、鍋に向かってドロップキックを放った


あ、動けるのかこの自販機...


鍋は、大きく反り返り、街に向かって熱湯が津波のように押し流された
悲鳴がこだまする街並みを眺めながら
レクトは言う


『バグで話を済ませられないレベルだな...』
レクトはそう言いながら顔を引き攣る
火焔は、ただ黙りとしてその光景を眺めていた


実に、実に...最悪な1層を作ってしまったーーっと。


その後、レクトはログアウトした
いつもと変わらない天井を見上げながら体を起こして外を眺める


結局、一人暮らしだな...都会で。
東京都は、MR開発を優先的にする為に力を入れている
あの日の事件で、より多くの犠牲者を生んだ騒動を思えば...この判断はどうだろうか?ってたまに思う
23区は、ほぼすべて壊滅...復旧の目処は経っていない
だから、バーチャルで復元の意味合いで立体技術を用いて、更に仮想空間を適用する事で以前の姿に近い映像を投影を実現させた


あのゲームクリアしてから、2ヶ月過ぎたけど...以前代わりがない日常を送っている。


擬似都市となった今、ゴーグル型とメガネ型の二種類のバーチャル機材を付けることでログインが可能となっている。外せば、現実に直視したような街じゃない瓦礫屑の山と佇んだ高層ビルなどがちらほら目に止まり、そこを重機何台か何往復している


片付いた道路を、俺は何気に歩くスタイルだった。
道じゃない、そんなひび割れたアスファルトを眺めながら歩きながら
ある最近開店した喫茶店に立ち寄る



『いらっしゃい...ん?』
『よう、久しぶり』
『あんた、今の今までなにしていたわけ?』
『え?何って...世界を救うハンターになっていました』
『ハンター?違うでしょ、バーチャルの救世主様でしょ』
『いやぁ...幼馴染に言われると変だな』
『では、なんて言われたいのよ?恋人がいなくて死にかけた眼差しでーー』
『あぁぁぁぁ!?言わないでくれぇぇぇ!!』
『ふふっ、あんたようやくまともに喋られるようになったわね』
『滅相もございません...』
『ほら、そこにいなで好きな場所に座った』


そうここは、幼馴染のアリアが経営する店だ。同じ17歳と思えない
学校と店の両立化を目指している、だが...今のところあの世界で知り合った友達数名程度しか来ない
それで、なんでが俺にメッセージを飛ばして成り行き的にこうなったわけだ


店内は、広々としていて落ち着いた雰囲気が漂う。むしろ読書とか集中できる空間に近い


『で?なんでそんな端っこに座るわけ?私に対する...拒絶反応?』
『ち、違うから!』
『なんでバーカウンターに座らないのかしらねぇ?』
『何でってなぁ、流石に幼馴染の顔を眼前で拝むとかなれば...ある意味死ぬんじゃないかと』
『へぇ〜?私をそう見ていたんだ』
『あー、何でじれったい会話を作るんだアリア様。話が見えない』
『今は、『アリア』じゃないわ。燈よ』
『あっ、すまん...』


空斗は、渋々立ち上がり燈が居るバーカウンターの座椅子に座る
燈から、メニュー板を手渡されて中を開きジュース一つを注文した


『で、なんの要件だ燈さん』
『ARの新しいソフトの話、聞いてるわよね?』
『あぁ、アフターライブオンラインだろ?んー、銃と剣の世界だろ...俺にしちゃデバフ世界だな』
『まぁ、そういうと思ったわ。でもね、もしその世界...デスゲームだとしたら...どうする?』


空斗は、表情を一変させた
その顔は険しく、深刻な表情になり


『んな馬鹿な...』っと口からこぼした



あの世界では、確かにデスゲームだ
生半な気持ちでは通じない
死んだ地点で、ゲームオーバーだ
生と死を交差するような駆け引きで、俺達はあの世界を生きたんだ


なのに...再び同じような出来事を繰り返そうとしているーー。



燈は、軽くため息をついて瞼を閉じながら言う


『本当かどうかは私もわからない...多分、対人ゲーだからって事の意味合いじゃないかな』


空斗は、少しだけ表情を緩めた
そして、冷えきったジュースを手に取り飲みながら言う


『だとしても、なぜ...?そう呼ばれるんだ。それに、燈...なんでそんな話を俺に持ちかけたんだ?』


燈は、にやりと軽く笑いながら
ある一枚の紙を空斗に差し出す
それを手に取り、眺める


賞金首が100万のユーザーが一人目に止まる。対人ゲーだけあり、階級が高ければ高いほど高額になる
だが、イベントにしたら色々おかしい部分がある。
序列システムだ、普通なら1位とかの順位システムだが...このゲームに至っては序列システムの強さランクの様だ


これを勝ち上がれば、序列に入れる
その分狙われやすさがます。
フリーが強すぎると思うが、自由度が高いと言う理由から今のところアクティブユーザー数が1位らしい


まぁ、ARだからって事は分かるが...


燈は、完璧に目がお金になってるのはお察し通りでーー。
取り敢えず、店から出たあとは...バグを治すだけに追われた。

「ナイツオブソードオンライン」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く