ナイツオブソードオンライン

双葉エレン

第70話召喚石と現実

まるで効いていない属性攻撃
イフリートの高温とも言える体の体温が水属性攻撃すら蒸発させる。


水属性の威力を上げるのは、武器とスキルスロットによる強化だ
アリスが装備する武器は、《レガードスレイヤー》属性は風属性強化。
火属性の敵には不利な属性、ゴリ押しっとしても期待できるダメージは与えられないーーー


私のスキルスロット属性数値は、
火属性が10%、水属性が35%、風属性が67%、土属性が22%、光属性が45%で闇属性が36%...。
水属性スキルと属性数値を合わせても66%と武器属性効果で風属性が5%足される...威力的には80%以上も届かないわ。


すると、焼け焦げる様なうねる暑さを放ち始め、右腕から丸い赤い玉が現れてアリスに向かって投げ飛ばす。


轟音を鳴らし、地面に衝突と同時に火炎が吹き荒れた。
アリスはガードしていたが、耐えきれずにガードブレイクされてしまう
一時スタン状態に陥り、尽かさずイフリートは先ほどと同じ攻撃パターンを繰り出す。
ビルガードルは舌打ちをして、ウィンドウを開きある武器をストレージをから取り出して、ある武器が背中にオブジェクト化。


一つのライフル銃型した武器を背中から取り出して、右手に持ち伸ばした状態で一発うち放つ。


一筋の青い光が、イフリートが放った火焔玉に向かって放たれ衝突、一瞬にして凍りつき地面に向かって落ちる
一時スタンから解除されたアリスは、ビルガードルに問いかける


『その銃身...まさか銃?』
ライフル銃見たいなやつを肩に乗せながら『そうとも言えるが、違う』っと答えて話し始める。


『これは、魔法の世界にあるっては断言し難いけど...これは光線銃。さっきアリスが言った銃ではあるが、あの世界のとは違うタイプの《銃》さ』


確かに、この銃先には穴がないーー
弾丸を放つことなんて出来やしない
魔力を注ぎ込んで放つ、この光線銃はMP消費がデカくて、ほかの武器種よりもタフな武器。
受ける波動も、消費が高めな為、上級者向けで物理ダメージは低く属性ダメージが高い。ただ、ダメな点だけではなくて、いい点はある。
それが、敵の殲滅力の高さと広範囲攻撃スキルが多数多くある事だ、中には貫通力が高い魔法弾を撃てたり、魔法並みに広範囲に渡り一気に仕留めたり..扱い方次第で相当な火力を出せる


『さて、イフリートさんは戦意上々だ。だけど、この...光線銃にかかれば属性ダメージが高くつくよ』


ライフル銃をイフリートに向かって再び向けて、引き金を引く。
銃口から青い光のレーザー線が放たれ、イフリートの足元に的中、凍らせる。


『時間稼ぎぐらいにはなるだろう、ただ...どう倒すつもりだ?』
『召喚獣となれば、今までの攻略法には例がないわね。ただ、耐性は突属性...斬属性スキル重視ぽいかな』
『となれば、レクトさんが必須ですよね...』
『いや、斬属性スキルは...短剣にも細剣にも存在するはず。アヤって突属性重視してたの?』
『はい...細剣だから突属性がイメージ強いですからね...気づいたらそうなってました』
『今からスキル追加出来そう?』
『やって見ます...』


アヤはウィンドウを開き始める
同時に、アリスは短剣をもう一本さやから抜き取る。
左右に短剣を持ち、左側だけが反対向きに手に持つ。
ちょっと変わった、フォームで見るからには忍者ぽさに近い


イフリートの足元から白い蒸気が上がり始める、あと数十秒程でイフリートの足元の氷は砕け散る
アヤは、ウィンドウを閉じて再び細剣を鞘から抜き放ち構える。


バキン、バキンっと氷が砕け散り
イフリートは雄叫びを上げる
その最中で、アヤとアリスは地面を蹴飛ばし走り始める


イフリートは手に赤い玉を作り出して
走るアヤとアリスに向かって投げ飛ばすーーー


地面に衝突、轟音を放ち火炎が二人を襲う。アヤは、右に、アリスは、左に二手に分かれながら走る。
攻め寄る二人に、イフリートは地面を思いっきり叩くーー


地面から岩が穿くように聳え立ち、二人の足元を奪う。それと同時に、ひび割れた場所からマグマが吹き荒れる。


地上じゃ駄目ならーーー


アリスは羽を広げ、上空飛行しながら
右手の短剣でイフリートの顔を切りつけた。


そして、くるっと回り再びイフリートに向かって飛ぶ。
イフリートは、飛ぶアリスに向かって口からプレス攻撃を放つ。


その間に、アヤはイフリートの足元まで近寄り細剣を青く光らせ、穿つように一直線に飛び上がる。
眼前にイフリートの顔が映し出され、アヤは握りしめる細剣を水色のフェクトに染め上げながらスキルを放つ。


氷が綺麗に弾け飛ぶ、青い閃光を放つ
スキル硬直に入った瞬間、イフリートの図太い腕が頭上高く上がっていた
驚き顔を浮かべるアヤだったが、青いレーザー光線がイフリートの図太い腕に3発的中、白煙を上げる。
後方を向くと、ビルガードルがライフル銃を構えて射撃体勢をしていた。



『援護射撃を忘れるなよ?』


更に追撃2発放ち、よろけるイフリート。そのタイミングでバックアタックを狙っていたかのように、アリスが突っ込んでくる。


藍色に光らせた右手の短剣を、空中ながらで振り抜き回す。
アヤは、硬直が治るまでの間、アリスのスキルを眺める
四連撃スキルと三連撃スキルを右手で放っていた。
それを眺めていたアヤは、思う


四連撃、三連撃スキルを右手だけで放つと...スキル硬直が長くなるはずです
仮に左手の短剣を使っても、スキル自体の切り替えは...。


そう、不可能であるーー
《スキルコネクト》を用いても、硬直を免れるとは限らない。
アリスは、スキル硬直になった
すると、左手に持つ短剣を青く光らせる。っと思った瞬間、イフリートは光破片を散らしながら消えていった。


飛ぶアリスは、ゆっくりと地表に着地してさやに短剣を左右に収める。
そして、駆け寄るアヤは言う


『何をしたんですか?』
アリスは、頬を書きながら
『スキルゾーンだよ』っと答える


スキルゾーン、時を一時的に止めてる感覚になるスキル
自分の時間は通常に流れるが、対象者の場合は1秒間の時間をかなりゆっくりと進ませる。
言わば、時の重みを感じることができるスキルなのだ


見つけたのは、当然レクト
《スキルコネクト》の流派として
《スキルゾーン》を作った。
オリジナルブレイブスキル(略OBS)の1部として
レクトのみだったのだが、アリスも教えて貰った使用が可能になった訳だ


『へぇ、密かに二人はそんなスキルをね...』
『確かに...』


当然、二人のアリスを眺める視線は...嫉妬する眼差しだ。
アリスは顔を引きずりながら話す


『いや...ね?私は一応彼女の訳だしね...。彼氏のスキルぐらい齧りたいでしょ...』
『それ、リア充が良く言いそうな発言よ』
『...死ねばいいんですよ。自分だけ、幸せな子はみんな...爆発すればいいんですっ!』
『アヤちゃん、それ言ったらこの世のリア充を敵に回すわよ』
『いいんですよ、私は...非力ながら奪い取るって決まってましたから』
『なぬっ!?』
『モテるな...あのバカ。私は、そこまでは行かないけどね...。』


他愛の会話が過ぎ去り、アリスの頭上に小さい赤い玉が浮かび上がる
アリスは手のひらを開くと、ゆっくりと落ちてきて赤い玉がルビーに変化する。


『宝石ですね...』
『確かにね、見た目はね』っと意味ありげにアリスはウィンドウを開き、手のひらにある小さいルビーをしまう。
そして、ストレージを眺めながらその小さいルビーの詳細を確認する。


やっぱり...《召喚石》ね。


召喚石とは、召喚獣を封じ込めた石の事を表す。これを、使うとスキルスロットに新たな項目召喚獣が追加される。
ただ、召喚する時に...封じられる機能
がある。それが《PTメンバー》
PTを組んだメンバーは自動的に解除されて、召喚した人と召喚獣のPT編成される。
だから、召喚するにはそのリスクを背負ってしなければ使えないのだ。


私に扱うのはとても無理かな...っとウィンドウを越しで思う。
アヤは、なんて書いてあるか気になる視線が背中通して当たる、アリスはウィンドウを閉じて振り向き言う。


『召喚石よ』
『召喚石...』
『欲しそうな顔してもダメよ』
『ふぇ?!べ、別にそんなことはーー』
『アヤ、顔と体に出ているのに否定するって言う矛盾は変だぞ?』
『ビルガードルさん!?』
『な、なんだよ?』
『明日、カレー食いたくないですか!』
『いや、その会話とこの会話違うぞ』
『宝石...召喚石...召喚石...宝石?』
『アヤがおかしくなったわ』
『アヤって時々キャラわかんなくなるよな...』
『うん...そーだね』


イフリートをGETしたアリス達だったが、その頃ーー現実の世界ではーー。


ファクトリーオンラインの運営会議室
六人が座り、木の板の机が置かれてる
その間迎えには、ホワイトボードか置かれてる。
そして、一人の青年がドアを開けて入室、ホワイトボードの前に止まり六人が座る人達を振り向き話し始める


『では、最新技術用いて、人体擬似アバター計画の会議を始めましょう』

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