やはり、創造神の加護はチートでした
24話 決闘
  特にやることがないレオンはフィリアに話しかける。
「フィリアはこれからどうするの?」
「私は明日のために魔法の練習をしたいと思います。」
「ならついて行ってもいいかな?フィリアの魔法を見てみたいし。」
「もちろん構いませんよ。では早速行きましょうよレオン。」
「そうだね。闘技場までは若干遠いしね。」
  そう言って席を立ち教室を出ようとする。
「お待ちいただけませんか?フィリア様。」
  自己紹介の時に睨んできた男子が呼び止めた。
「フィリア様お待ちいただけませんか。私はラッセル侯爵家長男バビル=ラッセルと申します。」
「はい、なんでしょうバビルさん?」
「僭越ながら、そこの平民に変わり私が魔法の訓練に付き合わさせて頂けませんか。」
  バビルは理由は知らないがどうやらレオンと交代して欲しいらしい。
「いえ、その必要はありませんよ。」
「なぜですか?!平民ごときが扱うものなどたかが知れております。それよりも私たち貴族の有している知識で切磋琢磨した方がより良い訓練になります!首席というのもの何か裏があるのでしょう。」
  この発言には問題があると思うが、そんなことより堂々と自分の事を非難してきたことに対して少々怒りを覚えた。
「いえ私はレオンとやると決めましたので、引いてはくれませんか?」
「しかし!」
  なかなか引き下がらないバベルにフィリアは困り果てているようだったので仲裁する。
「まぁ一旦落ち着いて。」
  先ほどよりも物凄い目で睨まれたが、そんなのは無視して1つ提案する。。
「それでバベルさん?決闘をやりませんか?」
「なんだと?」
「バベルさんは僕の実力に対して不満があるのですよね。それならば簡単です。戦ってみれば相手の実力がはっきり分かるでしょう。ただし決闘には双方あるものをかけなければなりません。どうですか?」
「良いだろう。その決闘受けて立とうじゃないか。」
「では賭けの内容を決めましょう。もしバベルさんが勝ったら僕は自分からフィリアには近づきません。」
「良いだろう。ないとは思うが、もしお前が勝ったら私の家の財産の半分をやろう。」
「いいのですか?勝手に決めても。」
「構わんさ。どうせ私は勝つからな。」
「そうですか。では3時間後に闘技場にいらしてください。準備や審判は僕でやっておきます。」
「あぁ3時間後が楽しみだ。」
  そう言い残してとりあえず去っていった。
「ふぅ、とりあえずこれでいいかな。大丈夫フィリア?」
「ごめんなさい。私のせいで。」
「いやそんなことないよ。あれは僕が吹っかけた決闘だからね。決してフィリアのせいじゃないよ。」
「でも……。」
「でもじゃなくて。それでもそう思うなら応援してくれると嬉しいかな。」
「分かりました。頑張ってください!」
「うん頑張るよ。さて僕はミリシア先生のところに行くからまた3時間後ね。」
  そう言うとレオンはミリシア先生のところへ向かった。
 
「ミリシア先生いますか?」
  レオンは職員室らしき場所に来ていた。
「あら、レオンくんどうしたの?」
  そしてレオンは事の顛末を話した。
「分かったわ。決闘の許可を出します。審判は私がやるわ。」
「ありがとうございます。」
  そうしてその後は特にやることも無く、図書館で暇を潰しつつ3時間後を待った。
  そして3時間が経った。
  闘技場の舞台裏に今回の審判のミリシア先生とバベル、そしてレオンがいた。
「決闘をやる時はこの同意書にサインしてね。ここには怪我をしても自己責任になることや、賭けの内容が書かれているわ。」
  確認した後に2人共サインをする。
「ではこれで決闘の準備は整いました。2人共舞台に登り準備をしてください。」
  そうして舞台に登ると思ったより観客がいた。中にはフィリアの他にもSクラスの生徒や先輩、そして生徒会長と学園長もいた。
「平民ごときが私に歯向かったことを後悔させてやる。」
  レオンはとりあえず無視をする。
「なにも言えないのか。所詮平民だな。」
  これまた無視を続ける。そして試合開始のコールを待つ。
「ではこれよりレオン対バビル=ラッセルの決闘を始めます。ルールは殺すこと、観客に向かい魔法を打つことは禁止です。それ以外に特にはありません。双方異論はありませんね?」
「大丈夫です。」
「問題ない。」
  確認が取れたところでミリシア先生が合図する。
「では……始め!」
  開始と同時にバビルが魔法を放つ。
「炎よ槍となり焼き尽くせ…ファイアランス!」
  それと同時に10個の炎の槍がバベルの周りに出現しレオンに向かう。
  レオンは顔色一つ変えずに、その場から動かない。
「怖気づいたか?動けてないぞ。」
  そしてレオンが爆煙に包まれる。
「ハハッ!これで決着は着いたな。」
  そしてゆっくりと煙が晴れるとそこには無傷でレオンが立っていた。
「何っ?あの数をまともに受けて無傷だと?!」
  またもレオンは無視して魔法を唱える。
「フレイムランス」
  するとレオンの周りに20個の炎の槍が現れる。しかしまだレオンは続ける。
「アイスランス」
  同じく20個の氷の槍が現れる。
「グランドランス」
  20個の土の槍が現れる。
「ライトニングランス」
  20個の雷の槍が現れる。
「ポイズンランス」
  20個の独の槍が現れる。
  つまりレオンの周りには中級魔法以上の魔法が100個ある。
「まだ、やりますか?」
  レオンは不敵に笑う。
「平民ごときがっ……。」
  そしてバビルはまた魔法を打ってきたが、レオンはすべて相殺した。
「なっ……!」
「ではこれで終わりですね。」
「何を……」
  そう言ってバビルの後ろに回り込み首を叩き気絶させた。ついでに魔法の解除もしておく。
「し、勝者レオン!」
  こうしてレオンは圧倒的な力を見せ勝利した。
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コメント
ヒカッチ
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鬼灯
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澤丸
独……毒だぉ!