俺の高校生活に平和な日常を
第4章 #28「和彦、死す!?」
 ---「…どうなってんのよこれ…」
 流石の有紗でもこの状況には驚きを隠せなかったようだ。それもそうか。家に帰るはずだったのに何故か海中に居るのだからな。
 「っていうかこれまずくないか?」
  海中で車の中に閉じ込められているこの状況。映画なんかでもよくあるシーンだ。何が言いたいかと言うとこのままだと死んでしまうかもしれないということだ。
 「2人とも起きてすぐに悪いけど、早くここから出るわよ!」
 「ええっ!?ちょっと…」
 やばい状況だとは分かっているがせめて何故こんな状況になってしまっているのか説明が欲しいのだが、テンパっているせいか先生はシートベルトを外し、車から出る準備をしていた。
 「説明は後でちゃんとするから今は脱出が優先よ!」
 しかし俺の言いたいことが顔に出ていたのか先生が俺を説得してきた。まあこんなところで説明しても死んだら元も子もない。
 「じゃあ行くわよ!!」
 先生の合図と共に俺達3人は車のガラスを割りにかかった。俺は思いっきりガラスに向かってドロップキックをした。だが最近の車だからだろうかかなりの強化ガラスでヒビ一つ入らなかった。
 「クッソー…オボボボ…」
 しかし俺のところはヒビ一つ入らなかった上、反対側から大量の水が押し寄せてきた。パッと反対側を見ると有紗と先生の方のガラスはきっちりと割れてそこから水が入り込んでいた。
 有紗はともかく先生まで割っているのには驚きだった。というかそんな事言っている場合ではない。車の中は一瞬で海水に満ちていた。酸素補給場所も失い海水も飲み込んでしまった。
 俺はその時、絶望を感じた。口内も海水で満たされ逃げ場もない。肺活量も全くない俺は1分と持たないだろう。最悪だ。俺はこのまま死んでしまうんだ。
 そう思った時ふと走馬灯が見えた。記憶力の悪い俺だが楽しかった記憶も悲しかった記憶も鮮明に蘇った。特にここ最近の記憶がよく写っていた。非モテキモオタ現在進行形の俺は高校に入ってからもの凄い体験をいくつも味わった。
 その始まりは有紗と出会ってからだっけ?登校初日、いきなり銃を突きつけられた時はマジでやばかったな。
 だけど不幸中の幸いでその事がキッカケで有紗と知り合うことが出来た。あれさえなければきっと彼女と関わることは決してなかったと思う。
 その次に知り合ったのがみのりだったな。まあみのりは同じ中学で知ってはいたがその時の俺は他の男子と同じでただ見ているだけだった。
 容姿端麗頭脳明晰八方美人。まさに完璧と言える彼女だったが本当の彼女の姿はハーフの吸血鬼で俺の血を狙っていた。
 それも現在進行形で続いているが同じオタク趣味ということもあり親しい友人としても付き合いがある。
 次に記憶に写ったのは実妹の梓とその友達のイーリスちゃんだった。2人は一見ただの美少女中学生かと思いきや彼女達はお互い敵対している魔法少女と魔女の子供だった。まさか実の妹が魔法少女だったとは思いもしなかった。敵対しているとは言ったが2人は大親友としてこれも現在進行形で続いている。
 色々思い返していると後悔しか残っていない。もっと一緒に居たかった。もっと一緒に遊びたかった。
 だが段々と意識がなくなってきていた。身体にも力が入らない。ここで終わりなんだな。人の死とはなんとも呆気ないのだな。母さんもこんな気持ちだったのだろうか?
 母さん、もしかしたら久しぶりに会えるかもしれないよ。そしたら色々と話とか出来たりするのかな?
 「………」
 意識がほぼなくなりかけている中、何故か口元に温もりを感じた。この感じ、何度か味わったことがある。
 ---その温もりを感じたのを最後に俺は完全に意識を失った。次目を開いた時は一体どんな光景が映っているのだろうか?
 流石の有紗でもこの状況には驚きを隠せなかったようだ。それもそうか。家に帰るはずだったのに何故か海中に居るのだからな。
 「っていうかこれまずくないか?」
  海中で車の中に閉じ込められているこの状況。映画なんかでもよくあるシーンだ。何が言いたいかと言うとこのままだと死んでしまうかもしれないということだ。
 「2人とも起きてすぐに悪いけど、早くここから出るわよ!」
 「ええっ!?ちょっと…」
 やばい状況だとは分かっているがせめて何故こんな状況になってしまっているのか説明が欲しいのだが、テンパっているせいか先生はシートベルトを外し、車から出る準備をしていた。
 「説明は後でちゃんとするから今は脱出が優先よ!」
 しかし俺の言いたいことが顔に出ていたのか先生が俺を説得してきた。まあこんなところで説明しても死んだら元も子もない。
 「じゃあ行くわよ!!」
 先生の合図と共に俺達3人は車のガラスを割りにかかった。俺は思いっきりガラスに向かってドロップキックをした。だが最近の車だからだろうかかなりの強化ガラスでヒビ一つ入らなかった。
 「クッソー…オボボボ…」
 しかし俺のところはヒビ一つ入らなかった上、反対側から大量の水が押し寄せてきた。パッと反対側を見ると有紗と先生の方のガラスはきっちりと割れてそこから水が入り込んでいた。
 有紗はともかく先生まで割っているのには驚きだった。というかそんな事言っている場合ではない。車の中は一瞬で海水に満ちていた。酸素補給場所も失い海水も飲み込んでしまった。
 俺はその時、絶望を感じた。口内も海水で満たされ逃げ場もない。肺活量も全くない俺は1分と持たないだろう。最悪だ。俺はこのまま死んでしまうんだ。
 そう思った時ふと走馬灯が見えた。記憶力の悪い俺だが楽しかった記憶も悲しかった記憶も鮮明に蘇った。特にここ最近の記憶がよく写っていた。非モテキモオタ現在進行形の俺は高校に入ってからもの凄い体験をいくつも味わった。
 その始まりは有紗と出会ってからだっけ?登校初日、いきなり銃を突きつけられた時はマジでやばかったな。
 だけど不幸中の幸いでその事がキッカケで有紗と知り合うことが出来た。あれさえなければきっと彼女と関わることは決してなかったと思う。
 その次に知り合ったのがみのりだったな。まあみのりは同じ中学で知ってはいたがその時の俺は他の男子と同じでただ見ているだけだった。
 容姿端麗頭脳明晰八方美人。まさに完璧と言える彼女だったが本当の彼女の姿はハーフの吸血鬼で俺の血を狙っていた。
 それも現在進行形で続いているが同じオタク趣味ということもあり親しい友人としても付き合いがある。
 次に記憶に写ったのは実妹の梓とその友達のイーリスちゃんだった。2人は一見ただの美少女中学生かと思いきや彼女達はお互い敵対している魔法少女と魔女の子供だった。まさか実の妹が魔法少女だったとは思いもしなかった。敵対しているとは言ったが2人は大親友としてこれも現在進行形で続いている。
 色々思い返していると後悔しか残っていない。もっと一緒に居たかった。もっと一緒に遊びたかった。
 だが段々と意識がなくなってきていた。身体にも力が入らない。ここで終わりなんだな。人の死とはなんとも呆気ないのだな。母さんもこんな気持ちだったのだろうか?
 母さん、もしかしたら久しぶりに会えるかもしれないよ。そしたら色々と話とか出来たりするのかな?
 「………」
 意識がほぼなくなりかけている中、何故か口元に温もりを感じた。この感じ、何度か味わったことがある。
 ---その温もりを感じたのを最後に俺は完全に意識を失った。次目を開いた時は一体どんな光景が映っているのだろうか?
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