俺の高校生活に平和な日常を
第4章番外編 #17「誓った日」
 ---「これでいいかしら?」
 なんとか窮地を逃れた私はなぜかミシェーラの墓を作っていた。墓と言っても別に死体を埋めた訳ではなく、盛った土にミシェーラが持っていた魔法喰を突き刺しただけのなんの意味もない墓である。
 因みに死体はママと同じ場所に保管してある。あそこは特別な結界を張っていて死体でも何でも腐らないようになっているからだ。
 しかしなぜ憎んでいた相手にそんな事までしているのか正直よく分からない。ただアイツが死んだ時、色々な記憶が蘇り寂しさを感じてしまった。
 アイツからすればあの時の時間は友達という役を演じているだけで退屈な時間だっただろう。だが私にとってはとても大切な時間だった。
 「………」
 そんな事を考えていたら私の目から一筋の水滴が流れ落ちた。それに気がついて私は慌てて拭った。別に泣いてた訳じゃない。…訳じゃない…。
 ---少し気を落ち着かせてから私は頭の中を整理した。
 ミシェーラは死んではいるが死んでいる訳ではない。正確には魂が抜かれてしまっているのだ。アフラの審判は悪しき魂をアフラ自身の中に取り込む魔法だったのだ。
 しかし取り込んだ魂がどうなるかは私には分からない。なぜならもうあの魔法は使えないからだ。術式が私の記憶から消えていくのを感じる。もう唱えることすら出来ない。
 何か発動条件のようなものがあるのかもしれないが現状使えなくなってしまったからミシェーラの魂がどうなったか知る者はいない。
 「だけどこれからなのよね?」
 そう。まだこの件は終わってはいない。むしろこれからが始まりなのだ。ミシェーラの事は近いうちに魔女達に知られてしまう。そうなれば魔女達も黙ってはいないだろう。
 「でも大丈夫よママ。絶対にこの場所は守ってみせるから!」
 この場所には色んな思い出が詰まっている。楽しかった事も悲しかった事も全て。私にとってこの場所は私の記憶そのものだ。
 「それにあの子との約束もあるしね」
 梓と交わした約束、今は少し難しいかもしれないけどこの件に片がついたら必ず約束を果たすつもりだわ。それまであの子が覚えているか分からないけど。
 だから守ってみせる! どんな奴が来ようとも!
 そう誓った日の空は台風の目の中のように青空でどこか不気味に感じた。
 なんとか窮地を逃れた私はなぜかミシェーラの墓を作っていた。墓と言っても別に死体を埋めた訳ではなく、盛った土にミシェーラが持っていた魔法喰を突き刺しただけのなんの意味もない墓である。
 因みに死体はママと同じ場所に保管してある。あそこは特別な結界を張っていて死体でも何でも腐らないようになっているからだ。
 しかしなぜ憎んでいた相手にそんな事までしているのか正直よく分からない。ただアイツが死んだ時、色々な記憶が蘇り寂しさを感じてしまった。
 アイツからすればあの時の時間は友達という役を演じているだけで退屈な時間だっただろう。だが私にとってはとても大切な時間だった。
 「………」
 そんな事を考えていたら私の目から一筋の水滴が流れ落ちた。それに気がついて私は慌てて拭った。別に泣いてた訳じゃない。…訳じゃない…。
 ---少し気を落ち着かせてから私は頭の中を整理した。
 ミシェーラは死んではいるが死んでいる訳ではない。正確には魂が抜かれてしまっているのだ。アフラの審判は悪しき魂をアフラ自身の中に取り込む魔法だったのだ。
 しかし取り込んだ魂がどうなるかは私には分からない。なぜならもうあの魔法は使えないからだ。術式が私の記憶から消えていくのを感じる。もう唱えることすら出来ない。
 何か発動条件のようなものがあるのかもしれないが現状使えなくなってしまったからミシェーラの魂がどうなったか知る者はいない。
 「だけどこれからなのよね?」
 そう。まだこの件は終わってはいない。むしろこれからが始まりなのだ。ミシェーラの事は近いうちに魔女達に知られてしまう。そうなれば魔女達も黙ってはいないだろう。
 「でも大丈夫よママ。絶対にこの場所は守ってみせるから!」
 この場所には色んな思い出が詰まっている。楽しかった事も悲しかった事も全て。私にとってこの場所は私の記憶そのものだ。
 「それにあの子との約束もあるしね」
 梓と交わした約束、今は少し難しいかもしれないけどこの件に片がついたら必ず約束を果たすつもりだわ。それまであの子が覚えているか分からないけど。
 だから守ってみせる! どんな奴が来ようとも!
 そう誓った日の空は台風の目の中のように青空でどこか不気味に感じた。
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