引きこもりLv.999の国づくり! ―最強ステータスで世界統一します―
年下にテンパっちまうなんて
「それはそうと」
首を傾げながら、ロニンはゴルムに問いかけた。
「ゴルムさん、何故あなたがここに?」
その疑問は最もだった。
ここはシュロン学園。騎士のトップが油を売るには不自然な場所だ。それとも《剣の指導者》として、学園の教師も兼任するつもりなのか。
しかし続いてゴルムが発した言葉は、そんなトルフィンの予想を鮮やかに裏切るものだった。
「これは失礼を申した。実は私の娘も今年で六歳になりまして。晴れてこの学園に入学することになったのですよ」
――娘?
トルフィンがぽかんと口を開けていると、
「ほれ、王子様がいらっしゃるぞ。おまえも挨拶なさい」
ゴルムに促されて、彼の背中からひとりの幼女が姿を現した。
美しい。
あまりに美しい女の子がそこにいた。
桃色の髪の毛を肩のあたりまで下げているさまは、どこからどう見ても愛おしい。ぷくっと丸っこいピンクの瞳も愛嬌的だ。肌も透き通るように白い。
臆病な性格なのか、幼女はひょっこり顔だけを出し、トルフィンと目が合うと慌てて姿を隠した。
――やべ。ありえない。超可愛い。
トルフィンのロリコンレーダーが盛んに反応する。シュロン国にこれほどの美幼女がいるとは、なんという幸運か。
そして。
同時に、彼は自身の頬が赤く火照るのを感じた。
いくら精神的に熟達していても、前世ではろくに異性と関わってこなかったトルフィン。言ってしまえば女性恐怖症である。しかも彼女ほどの美しい子を前にして、緊張しないわけがない。
「あ、あ、あうう……」
――なに年下にキョドってんだ俺! しっかりしろ!
「シュ、シュロン国の、おお王子、トルフィンです。き……君の、名前は?」
「は、はぅ……」
まだゴルムにしがみついている幼女に、ゴルムは優しくも厳しい口調で言った。
「ほら、王子様がご挨拶してくださったぞ。おまえもお返しをなさい」
「は……はい」
おそるおそるといったように、幼女はゆっくりと前に進み出る。途中、何度かトルフィンと目が合ったが、その度に顔をそらしている。
「リュア、と、いいます。よ、よろしく、お願い、します」
「こ……こちらこそ……」
二人してキョドっている子どもたちを、ロニンとゴルムは微笑ましそうに見つめていた。
首を傾げながら、ロニンはゴルムに問いかけた。
「ゴルムさん、何故あなたがここに?」
その疑問は最もだった。
ここはシュロン学園。騎士のトップが油を売るには不自然な場所だ。それとも《剣の指導者》として、学園の教師も兼任するつもりなのか。
しかし続いてゴルムが発した言葉は、そんなトルフィンの予想を鮮やかに裏切るものだった。
「これは失礼を申した。実は私の娘も今年で六歳になりまして。晴れてこの学園に入学することになったのですよ」
――娘?
トルフィンがぽかんと口を開けていると、
「ほれ、王子様がいらっしゃるぞ。おまえも挨拶なさい」
ゴルムに促されて、彼の背中からひとりの幼女が姿を現した。
美しい。
あまりに美しい女の子がそこにいた。
桃色の髪の毛を肩のあたりまで下げているさまは、どこからどう見ても愛おしい。ぷくっと丸っこいピンクの瞳も愛嬌的だ。肌も透き通るように白い。
臆病な性格なのか、幼女はひょっこり顔だけを出し、トルフィンと目が合うと慌てて姿を隠した。
――やべ。ありえない。超可愛い。
トルフィンのロリコンレーダーが盛んに反応する。シュロン国にこれほどの美幼女がいるとは、なんという幸運か。
そして。
同時に、彼は自身の頬が赤く火照るのを感じた。
いくら精神的に熟達していても、前世ではろくに異性と関わってこなかったトルフィン。言ってしまえば女性恐怖症である。しかも彼女ほどの美しい子を前にして、緊張しないわけがない。
「あ、あ、あうう……」
――なに年下にキョドってんだ俺! しっかりしろ!
「シュ、シュロン国の、おお王子、トルフィンです。き……君の、名前は?」
「は、はぅ……」
まだゴルムにしがみついている幼女に、ゴルムは優しくも厳しい口調で言った。
「ほら、王子様がご挨拶してくださったぞ。おまえもお返しをなさい」
「は……はい」
おそるおそるといったように、幼女はゆっくりと前に進み出る。途中、何度かトルフィンと目が合ったが、その度に顔をそらしている。
「リュア、と、いいます。よ、よろしく、お願い、します」
「こ……こちらこそ……」
二人してキョドっている子どもたちを、ロニンとゴルムは微笑ましそうに見つめていた。
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