【書籍化作品】無名の最強魔法師
遠距離通信魔法は使えないよ?
<a href="//655400.mitemin.net/i235851/" target="_blank"><img src="//655400.mitemin.net/userpageimage/viewimagebig/icode/i235851/" alt="挿絵(By みてみん)" border="0"></a>
ユウマ村概要
「ユウマ君!」
俺がエメラダ様と話しをしていると、ヤンクルさんが近づいてきた。
「ユウマ君、探したよ。今のところはウラヌス十字軍に動きは見られないね。そろそろ交代お願いしてもいいかな?」
「あ、そうですね。すいません、何か何時間も見張りをやらせてしまって」
俺はヤンクルさんに謝罪する。
「それでは俺は北に向かいますので、エメラダ様もご一緒に行きませんか?少しお話したい事もありますので」
「そうだな、私も貴様に話したい事があるから一緒に向かおう」
話し方が突然変わったので振り返るとエメラダ様はフルフェイスのナイトバイザーを装着していた。
さっき村の中では脱ぐような事を言っていたのは何だったのだろうか?
まぁすぐにコンプレックスを解消出来たら訳ないからな。
「わかりました。ヤンクルさん、こちらはエメラダ・フォン・イルスーカ様です。この村の視察に来られたそうです」
「ユウマ君、それはよかった。それじゃすぐに対策を取らないといけないね」
俺はヤンクルさんの言葉に頷く。
ここの領土を治めるイルスーカ侯爵のご息女で騎士をしている人なら的確な指示と戦略をもらえるはずだ。
そうすれば、ウラヌス十字軍に手を出すことも可能になるはず。
いままでは防戦一方だったこともあり、俺もそこそこストレスが溜まっていたりする。
俺は今後の事も考えてヤンクルさんを交えて3人で話をしようと思ったがヤンクルさんの表情を見てそれは難しいと判断した。
《探索》の魔法で、横になりながら簡単にウラヌス十字軍の動向を判断する事が出来る俺と違って、ヤンクルさんは魔法が使えない。
ヤンクルさんは、五感をフルに使ってウラヌス十字軍の動きを観察してないといけないヤンクルさんの疲労の蓄積速度は俺の比でない。
ヤンクルさんの顔色を見ただけでかなり疲れているのは一目でわかる。
これは、朝に向けて休んでもらっておいたほうがいいだろう。
「ヤンクルさん、やはり自宅に一度戻って休んできてください。ひどい顔していますよ?」
「そうか?私としてはそこまでとは思わないけど?」
俺はヤンクルさんの言葉に頭を振る。
本当すごいから、真っ白な顔しているから。
「大丈夫です、それにすぐ行動に移すと決めた訳ではありませんから。休むのも冒険者の仕事だとヤンクルさんも言っていたじゃないですか?」
「分かったよ。あまり無理はしないようにね」
ヤンクルさんはそれだけ言うと自分の家の方角へ歩いていった。
「ユウマ。あの男は元、冒険者であったのだろう?見張りくらいでどうしてあれだけ疲れているのだ?」
不思議そうにエメラダ様が聞いてくる。
俺は、エメラダ様を見ながら
「エメラダ様、魔法でウラヌ十字軍の動向を調べる事が出来る俺とヤンクルさんでは疲労度蓄積速度が違いますから」
「そうか……ユウマは、色々と一般魔法の常識からかけ離れているのだな」
エメラダ様はどうやら納得してくれた?とうなので俺は話しを進めることにする。
「エメラダ様、見ていただいた方が早いと思いますので付いて来てもらえますか?」
俺の言葉にエメラダ様は頷いてくる。
「分かった。何やら深刻な様子だ。すぐに向かおう」
俺はエメラダ様を連れて町の北側の塀に辿りつく。
そしてエメラダ様を抱きかかえると、《身体強化》の魔法を発動させる
魔法発動後に50メートル近く飛ぶ。
そして内側の堀を越えた壁の上に降り立つ。
「―――ッツ!?こ、これは!?」
目の前に広がる数千人の陣地を見てエメラダ様は驚きを隠せない声を出していた。
「……ま、まさか……こ、こんな………こんな馬鹿な!?まさか!停戦条約を無視して我らが領土に不法侵攻してきたというのか?これを国王陛下が聞けば間違いなく戦争になるぞ!」
エメラダ様は全身から怒りの感情を滲ませている。
体が震えているからなのか甲冑からも小さい金属音が鳴っていて、怒っている事が容易で理解出来てしまう。
そして出来れば、俺には八つ当たりして欲しくないなと思った。
「ユウマ!」
「はいいいいい!」
エメラダ様の怒りを滲ませた声を聞いて直立不動の体勢を取る。
これあれだろ?軍隊で上官がイラッてしたときに歯を食いしばれって殴ってくるようなもんだろ?
あまり痛くしてほしくないな。
リリナとか内臓を殴ってくるからな……。
目を閉じて待っているが、痛みは襲ってこない。
瞼を開くと、そこには必死に怒りを抑えながら考えごとをしているエメラダ様の姿があった。
そして俺の肩に手を置くとエメラダ様は語りかけてきた。
「ユウマ。お父様へ現状を報告しなければならない。遠くと話ができる魔法は使えるか?」
遠くと話が出来る魔法ね……。
それって友達がいる奴が使う物だろ?
俺とかずっと友達いなかったし、魔法が使えるのを吹聴してなかったから、練習も出来なかったし手伝ってくれる人もいなかったから使えないぞ? 
ユウマ村概要
「ユウマ君!」
俺がエメラダ様と話しをしていると、ヤンクルさんが近づいてきた。
「ユウマ君、探したよ。今のところはウラヌス十字軍に動きは見られないね。そろそろ交代お願いしてもいいかな?」
「あ、そうですね。すいません、何か何時間も見張りをやらせてしまって」
俺はヤンクルさんに謝罪する。
「それでは俺は北に向かいますので、エメラダ様もご一緒に行きませんか?少しお話したい事もありますので」
「そうだな、私も貴様に話したい事があるから一緒に向かおう」
話し方が突然変わったので振り返るとエメラダ様はフルフェイスのナイトバイザーを装着していた。
さっき村の中では脱ぐような事を言っていたのは何だったのだろうか?
まぁすぐにコンプレックスを解消出来たら訳ないからな。
「わかりました。ヤンクルさん、こちらはエメラダ・フォン・イルスーカ様です。この村の視察に来られたそうです」
「ユウマ君、それはよかった。それじゃすぐに対策を取らないといけないね」
俺はヤンクルさんの言葉に頷く。
ここの領土を治めるイルスーカ侯爵のご息女で騎士をしている人なら的確な指示と戦略をもらえるはずだ。
そうすれば、ウラヌス十字軍に手を出すことも可能になるはず。
いままでは防戦一方だったこともあり、俺もそこそこストレスが溜まっていたりする。
俺は今後の事も考えてヤンクルさんを交えて3人で話をしようと思ったがヤンクルさんの表情を見てそれは難しいと判断した。
《探索》の魔法で、横になりながら簡単にウラヌス十字軍の動向を判断する事が出来る俺と違って、ヤンクルさんは魔法が使えない。
ヤンクルさんは、五感をフルに使ってウラヌス十字軍の動きを観察してないといけないヤンクルさんの疲労の蓄積速度は俺の比でない。
ヤンクルさんの顔色を見ただけでかなり疲れているのは一目でわかる。
これは、朝に向けて休んでもらっておいたほうがいいだろう。
「ヤンクルさん、やはり自宅に一度戻って休んできてください。ひどい顔していますよ?」
「そうか?私としてはそこまでとは思わないけど?」
俺はヤンクルさんの言葉に頭を振る。
本当すごいから、真っ白な顔しているから。
「大丈夫です、それにすぐ行動に移すと決めた訳ではありませんから。休むのも冒険者の仕事だとヤンクルさんも言っていたじゃないですか?」
「分かったよ。あまり無理はしないようにね」
ヤンクルさんはそれだけ言うと自分の家の方角へ歩いていった。
「ユウマ。あの男は元、冒険者であったのだろう?見張りくらいでどうしてあれだけ疲れているのだ?」
不思議そうにエメラダ様が聞いてくる。
俺は、エメラダ様を見ながら
「エメラダ様、魔法でウラヌ十字軍の動向を調べる事が出来る俺とヤンクルさんでは疲労度蓄積速度が違いますから」
「そうか……ユウマは、色々と一般魔法の常識からかけ離れているのだな」
エメラダ様はどうやら納得してくれた?とうなので俺は話しを進めることにする。
「エメラダ様、見ていただいた方が早いと思いますので付いて来てもらえますか?」
俺の言葉にエメラダ様は頷いてくる。
「分かった。何やら深刻な様子だ。すぐに向かおう」
俺はエメラダ様を連れて町の北側の塀に辿りつく。
そしてエメラダ様を抱きかかえると、《身体強化》の魔法を発動させる
魔法発動後に50メートル近く飛ぶ。
そして内側の堀を越えた壁の上に降り立つ。
「―――ッツ!?こ、これは!?」
目の前に広がる数千人の陣地を見てエメラダ様は驚きを隠せない声を出していた。
「……ま、まさか……こ、こんな………こんな馬鹿な!?まさか!停戦条約を無視して我らが領土に不法侵攻してきたというのか?これを国王陛下が聞けば間違いなく戦争になるぞ!」
エメラダ様は全身から怒りの感情を滲ませている。
体が震えているからなのか甲冑からも小さい金属音が鳴っていて、怒っている事が容易で理解出来てしまう。
そして出来れば、俺には八つ当たりして欲しくないなと思った。
「ユウマ!」
「はいいいいい!」
エメラダ様の怒りを滲ませた声を聞いて直立不動の体勢を取る。
これあれだろ?軍隊で上官がイラッてしたときに歯を食いしばれって殴ってくるようなもんだろ?
あまり痛くしてほしくないな。
リリナとか内臓を殴ってくるからな……。
目を閉じて待っているが、痛みは襲ってこない。
瞼を開くと、そこには必死に怒りを抑えながら考えごとをしているエメラダ様の姿があった。
そして俺の肩に手を置くとエメラダ様は語りかけてきた。
「ユウマ。お父様へ現状を報告しなければならない。遠くと話ができる魔法は使えるか?」
遠くと話が出来る魔法ね……。
それって友達がいる奴が使う物だろ?
俺とかずっと友達いなかったし、魔法が使えるのを吹聴してなかったから、練習も出来なかったし手伝ってくれる人もいなかったから使えないぞ? 
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