【書籍化作品】無名の最強魔法師
愛憎昼ドラの町カレイドスコープ(2)リネラスside
「ユウマさんに言ったらどんな顔するでしょうね?【エターナルフィーリング】を、リネラスさんが店員さんと共謀して買わせたって知ったら……そしてその特性が浮気発見と知られたら大変ですよね?」
「くっ!?」
リネラスは苦虫を噛みしめたような表情を、さらには額に青筋まで浮かんでいる。
「……な、何が望みなの?」
リネラスは冷や汗をかきながらイノンに語りかける。
イノンは、リネラスの視線を受けながらしばらく考えた後――。
「そうですね、明日の【エターナルフィーリング】への水やりは私達にやらせてもらえませんか?」
イノンがそう言うと、セイレスが姿を現し黒板をリネラスに渡す。
そこには、「私もユウマさんが浮気しないかチェックしたいです!」と書かれていた。
「ま、まさか――!? セイレスも!?」
リネラスに問いかけられたセイレスは顔を真っ赤に染めてから俯いて頷いている。
そして黒板に文字を書いてリネラスに見せる。
そこには、「私を大事にしてくれたから……」と書かれている。
リネラスは思わず自分の額に手を当てた。
まさか、男日照りと言われていたセイレスが……こんなに簡単にユウマを好きになるとは予想外であった。
これで言葉が話せていたら強力なライバルになっているところだ。
黒板だから、まだ感情をそこまで表現出来てないのだから。
エルフは一度、相手を好きになったら突き進んで男を手に入れろーという風習が昔からある。
リネラス自身、一応エルフではあったが……生粋のエルフであるセイレスとはまた違っている。
セイレスの覚悟に。思わず大声を上げそうになる所でリネラスは言葉を飲み込んだ。
そして考える。
【エターナルフィーリング】は、一株一人まで主人契約が出来るという不思議な生態系を持っている。
そして、一株金貨100枚、日本円で換算すると100万円という高額のため、浮気を発見する花でも購入する人が少ない。
だからこそ取り寄せる事になるわけだ。
ただし! 貴族の間ではよく売れる。
それはすごく売れる! めちゃくちゃ売れる。大ベストセラーだ。
そして育った花を持って、思い人の名前を告げることで【エターナルフィーリング】の花の色が変化して思い人が何人と浮気をしているのか、そしてどのくらいまで浮気が進んでいるのかというトンデモない設定になっている。
そして使うには、主人契約をしていないと使えない。
そして主人契約と言うのは深夜0時付近に水をあげるだけ。
お値段は高いけど、とても超高性能。
そして男性相手には、最終兵器ともよべる物。
それが【エターナルフィーリング】。
「別に減るものじゃないですよね?使ったら消える物でもありませんし」
リネラスは唇をギリッをかみ締める。
使ったら消えない。消えないけど主従契約が出来なくなると言う事は、それは消える事と同じこと。
それを知ってイノンは、リネラスを脅しにきている。
7株もあるんだから一人一株。
セイレスとイノンの分。
2株くださいね! でも黙っていてあげますからね? という交渉。
リネラスは相手を甘く見ていたことを後悔した。
普段おっとりとしている外見に騙された。
まさか、イノンの癖に私の弱みに付け込んで契約を持ち掛けてくるとは予想外。
「あなた……猫をかぶっていたのね?」
「猫?」
イノンはリネラスの言葉に首を傾げる。
リネラスは、イノンのその様子を理解した。
リネラスは演技をしているのだと。
でも今は分が悪い。
【エターナルフィーリング】の株2つで手打ち出来る物なら安いものだろう。
「わ、わかったわ。ユウマには教えないでね」
「はい、わかっています。私もユウマさんに嫌われたくありませんし、セイレスさんもそれでいいですよね?」
イノンの言葉にセイレスが何度も頷く。
その様子を見ながらリネラスは盛大な溜息をついた。
「くっ!?」
リネラスは苦虫を噛みしめたような表情を、さらには額に青筋まで浮かんでいる。
「……な、何が望みなの?」
リネラスは冷や汗をかきながらイノンに語りかける。
イノンは、リネラスの視線を受けながらしばらく考えた後――。
「そうですね、明日の【エターナルフィーリング】への水やりは私達にやらせてもらえませんか?」
イノンがそう言うと、セイレスが姿を現し黒板をリネラスに渡す。
そこには、「私もユウマさんが浮気しないかチェックしたいです!」と書かれていた。
「ま、まさか――!? セイレスも!?」
リネラスに問いかけられたセイレスは顔を真っ赤に染めてから俯いて頷いている。
そして黒板に文字を書いてリネラスに見せる。
そこには、「私を大事にしてくれたから……」と書かれている。
リネラスは思わず自分の額に手を当てた。
まさか、男日照りと言われていたセイレスが……こんなに簡単にユウマを好きになるとは予想外であった。
これで言葉が話せていたら強力なライバルになっているところだ。
黒板だから、まだ感情をそこまで表現出来てないのだから。
エルフは一度、相手を好きになったら突き進んで男を手に入れろーという風習が昔からある。
リネラス自身、一応エルフではあったが……生粋のエルフであるセイレスとはまた違っている。
セイレスの覚悟に。思わず大声を上げそうになる所でリネラスは言葉を飲み込んだ。
そして考える。
【エターナルフィーリング】は、一株一人まで主人契約が出来るという不思議な生態系を持っている。
そして、一株金貨100枚、日本円で換算すると100万円という高額のため、浮気を発見する花でも購入する人が少ない。
だからこそ取り寄せる事になるわけだ。
ただし! 貴族の間ではよく売れる。
それはすごく売れる! めちゃくちゃ売れる。大ベストセラーだ。
そして育った花を持って、思い人の名前を告げることで【エターナルフィーリング】の花の色が変化して思い人が何人と浮気をしているのか、そしてどのくらいまで浮気が進んでいるのかというトンデモない設定になっている。
そして使うには、主人契約をしていないと使えない。
そして主人契約と言うのは深夜0時付近に水をあげるだけ。
お値段は高いけど、とても超高性能。
そして男性相手には、最終兵器ともよべる物。
それが【エターナルフィーリング】。
「別に減るものじゃないですよね?使ったら消える物でもありませんし」
リネラスは唇をギリッをかみ締める。
使ったら消えない。消えないけど主従契約が出来なくなると言う事は、それは消える事と同じこと。
それを知ってイノンは、リネラスを脅しにきている。
7株もあるんだから一人一株。
セイレスとイノンの分。
2株くださいね! でも黙っていてあげますからね? という交渉。
リネラスは相手を甘く見ていたことを後悔した。
普段おっとりとしている外見に騙された。
まさか、イノンの癖に私の弱みに付け込んで契約を持ち掛けてくるとは予想外。
「あなた……猫をかぶっていたのね?」
「猫?」
イノンはリネラスの言葉に首を傾げる。
リネラスは、イノンのその様子を理解した。
リネラスは演技をしているのだと。
でも今は分が悪い。
【エターナルフィーリング】の株2つで手打ち出来る物なら安いものだろう。
「わ、わかったわ。ユウマには教えないでね」
「はい、わかっています。私もユウマさんに嫌われたくありませんし、セイレスさんもそれでいいですよね?」
イノンの言葉にセイレスが何度も頷く。
その様子を見ながらリネラスは盛大な溜息をついた。
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