【書籍化作品】無名の最強魔法師
森の迷宮エルフガーデン攻略(2)
エリンフィートの部屋から出て、俺は周囲の地形や生物を調べるため魔法を発動させる。
体内の生体電流を電磁波として周囲に展開。
物質、物体、生物に触れた際に反響し戻ってくる波形から情報を読み取るイメージ。
すぐに膨大な情報が集まり頭の中で情報が組みあがり構成されていく。
それが俺の【探索】の魔法。
編まれていくデータから、エリンフィートが座してる場所が迷宮の入り口だということは分かった。
奥の方には灰色の光点――つまり未確認生物も多数存在している。
数は数えるのもバカらしくなるレベルだ。
「さて――」
階段の位置は、【探索】の魔法が常に教えてくれているし距離も方角も分かる。
俺は、奥の方へとまっすぐに進んでいく。
それにしても……よく1階層に部屋を作ろうなどと考えたものだ。
魔物が徘徊する場所なのに危険だと思うのだが……。
それとも――。
「なるほど……」
目の前に立ちふさがる壁を見て俺は納得する。
ここの迷宮の通路の広さは縦横10メートル程はあり、その通路を大小無数の木の蔦や岩が塞いでいた。
どうやら魔物が押し寄せてこないようエルフが魔法で通路を塞いだのだろう。
「さて……どうしたものか」
このまま破壊して進んでいいものか迷ってしまう。
せっかく塞いでいたものを破壊していいのかと。
俺が地下に潜っている間に、せっかく塞いで出れなくしていた迷宮の魔物がエリンフィートのエリアに行ったらまずいだろう……ん? まず……い……のか? いや……まずくはないな……。
むしろ、魔物よ! エリンフィートをヤッておしまい! まであるな……。
「よし、破壊して進むか! 【太陽】」
俺が発動した魔法は迷宮内に満ちている水素を元として10メートルほどの光球を生み出す。その熱量は表面温度だけで6000℃はある。
周囲の煉瓦のような物質を液体へと変化させていく。
俺は水素を核融合させ作り上げた【太陽】を、迷宮を塞いでいた通路に向けて薦めていくと蔦は一瞬で燃え上がり、岩も溶かしていき僅か1分足らずで迷宮奥に続く道が開けた。
「しかし……換気していないと危険だな――」
大気成分の比率を最適に組み替えながら【太陽】の魔法を使っていたが、迷宮内ということもあり【太陽】の影響で迷宮内の温度が大変な事になっている。
「200℃くらいあるか?」
こういう時に温度計とかあると便利なんだがな。
まぁ【探索】の魔法を使う上で【身体強化】の魔法発動が必要になるし迷宮内に居る時は、方角と階段と魔物の位置を確認するために【探索】と【身体強化】の魔法の常時発動は基本だからな。
この程度の熱なら問題なく耐えられる。
「普通の人間だと、きつかったかもしれないな……」
俺は一人呟きながらまっすぐに道を進む。
すると無数のムカデを巨大化させた魔物が通路の壁を這って近づいてくる。
「うあー……」
思わず「うあー」が出てしまうほどの嫌な光景。
【海の迷宮リヴァルア】の魔物は食って腹を満たせたが、ここの迷宮の魔物はどうみても食ったら腹を壊しそうだ。
まぁ、俺に毒は通じないから比喩表現だが食いたくはない。
俺は次々と襲ってくる巨大ムカデを風の魔法である【風刃】を発動させ斬り倒していく。
辺り一面には緑色の液体が散らばり――。
生きているときも死んでるときも人を不快にさせるとか、どうなんだろうな。
それでも干渉に浸ってる余裕はないからな。
何日も攻略に手間をかけていると落とし穴にはまったエルフ達が大変な事になりそうだし。
リンスタットさんやセイレスもそのまま椅子に縛り付けておくわけにもいかないからな。
俺は、壁から天井まで謎の物体の緑色の液体により染まった場所を歩いていく。
ときおり天井から振ってくる緑色の液体を必死によけながら進んでいき、時折襲撃してくる巨大ムカデを始末しては進んでいると
「コレで1階層突破というところか?」
ほぼ一本道であった。
そういえば、【海の迷宮リヴァルア】も1階層はマーマンが出てくるだけで一本道だった気が……。
とにかく次の階層に行ってみるとするか。
体内の生体電流を電磁波として周囲に展開。
物質、物体、生物に触れた際に反響し戻ってくる波形から情報を読み取るイメージ。
すぐに膨大な情報が集まり頭の中で情報が組みあがり構成されていく。
それが俺の【探索】の魔法。
編まれていくデータから、エリンフィートが座してる場所が迷宮の入り口だということは分かった。
奥の方には灰色の光点――つまり未確認生物も多数存在している。
数は数えるのもバカらしくなるレベルだ。
「さて――」
階段の位置は、【探索】の魔法が常に教えてくれているし距離も方角も分かる。
俺は、奥の方へとまっすぐに進んでいく。
それにしても……よく1階層に部屋を作ろうなどと考えたものだ。
魔物が徘徊する場所なのに危険だと思うのだが……。
それとも――。
「なるほど……」
目の前に立ちふさがる壁を見て俺は納得する。
ここの迷宮の通路の広さは縦横10メートル程はあり、その通路を大小無数の木の蔦や岩が塞いでいた。
どうやら魔物が押し寄せてこないようエルフが魔法で通路を塞いだのだろう。
「さて……どうしたものか」
このまま破壊して進んでいいものか迷ってしまう。
せっかく塞いでいたものを破壊していいのかと。
俺が地下に潜っている間に、せっかく塞いで出れなくしていた迷宮の魔物がエリンフィートのエリアに行ったらまずいだろう……ん? まず……い……のか? いや……まずくはないな……。
むしろ、魔物よ! エリンフィートをヤッておしまい! まであるな……。
「よし、破壊して進むか! 【太陽】」
俺が発動した魔法は迷宮内に満ちている水素を元として10メートルほどの光球を生み出す。その熱量は表面温度だけで6000℃はある。
周囲の煉瓦のような物質を液体へと変化させていく。
俺は水素を核融合させ作り上げた【太陽】を、迷宮を塞いでいた通路に向けて薦めていくと蔦は一瞬で燃え上がり、岩も溶かしていき僅か1分足らずで迷宮奥に続く道が開けた。
「しかし……換気していないと危険だな――」
大気成分の比率を最適に組み替えながら【太陽】の魔法を使っていたが、迷宮内ということもあり【太陽】の影響で迷宮内の温度が大変な事になっている。
「200℃くらいあるか?」
こういう時に温度計とかあると便利なんだがな。
まぁ【探索】の魔法を使う上で【身体強化】の魔法発動が必要になるし迷宮内に居る時は、方角と階段と魔物の位置を確認するために【探索】と【身体強化】の魔法の常時発動は基本だからな。
この程度の熱なら問題なく耐えられる。
「普通の人間だと、きつかったかもしれないな……」
俺は一人呟きながらまっすぐに道を進む。
すると無数のムカデを巨大化させた魔物が通路の壁を這って近づいてくる。
「うあー……」
思わず「うあー」が出てしまうほどの嫌な光景。
【海の迷宮リヴァルア】の魔物は食って腹を満たせたが、ここの迷宮の魔物はどうみても食ったら腹を壊しそうだ。
まぁ、俺に毒は通じないから比喩表現だが食いたくはない。
俺は次々と襲ってくる巨大ムカデを風の魔法である【風刃】を発動させ斬り倒していく。
辺り一面には緑色の液体が散らばり――。
生きているときも死んでるときも人を不快にさせるとか、どうなんだろうな。
それでも干渉に浸ってる余裕はないからな。
何日も攻略に手間をかけていると落とし穴にはまったエルフ達が大変な事になりそうだし。
リンスタットさんやセイレスもそのまま椅子に縛り付けておくわけにもいかないからな。
俺は、壁から天井まで謎の物体の緑色の液体により染まった場所を歩いていく。
ときおり天井から振ってくる緑色の液体を必死によけながら進んでいき、時折襲撃してくる巨大ムカデを始末しては進んでいると
「コレで1階層突破というところか?」
ほぼ一本道であった。
そういえば、【海の迷宮リヴァルア】も1階層はマーマンが出てくるだけで一本道だった気が……。
とにかく次の階層に行ってみるとするか。
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