【書籍化作品】無名の最強魔法師
親類の絆(6)
「なるほどな……」
俺は妹の話に頷く。
ただ……何故かリネラスが求めている答えとは若干のズレがあるような感じを受けたが、それが何かが分からない。
どう形容していいのか言葉で表していいのか……。
「とりあえず、それでやるしかないか――。あとは……」
エリンフィートをどうやってつれていくか? と呟きかけたところで「お兄ちゃん、私を助けてくれた時のように、自分の気持ちを相手に伝えてね」と妹が話しかけてきた。
「アリアを助けたときのように?」
「うん!」
妹は元気よく答えてきたが、妹を助けたのって――。
ワイバーンに襲われていた時とか、あとは……小さい頃に高熱を出していたときに看病していた時くらいで、自身の気持ちを伝えたことなんてない。
それでも、妹がまっすぐに俺を見ていることから、俺が覚えてないだけで自分自身の気持ちを妹に伝えたことがあったのだろう。
「アリア……」
「お、お兄ちゃん!? こんなところで!? 人がいっぱいいるよ?」
妹の両肩に手を置くと、妹が顔を真っ赤にして上目遣いに見上げてくる。
風邪でも引いているのだろうか?
とりあえず妹の熱を計ってみるとするかな。
「駄目だよ! こんなところで!」
「アリア、動かずにジッとしていろよ?」
「う……うん……」
ますます妹が頬を赤くしていく。
やはり風邪か何かなのかもしれない。
妹は瞼を閉じて何やら俺に抱きついてくる。
そして周りでは、「ユウマさん!?」とか「ユウマお兄ちゃん!?」とか言ってる奴がいるが、ただ熱を計るだけなのにどうして、そんなに大げさなリアクションを取るのか意味が分からない。
妹とおでこを当てて熱を計る。
「ふむ……若干、熱があるような気がするな」
「え? お、お兄ちゃん?」
「どうした? 何か問題でもあったのか?」
「――べ、べつに……知ってたし!」
何故か知らないが妹は落胆したような声色で話しかけてくる。
本当に意味が分からない。
「ユリカ、妹が風邪気味だから見ておいてくれないか?」
「えー……。ユウマさん、本当になんというかアレですね」
何故か、リンスタットからセイレスにセレンまでも俺の事を非難するような目で見てくるが、俺は何か間違ったことをやったか?
今起きたことを振り返って考えても何も間違ったことをしてない気がするんだが……。
「安心しました。ユウマさんが妹さんと、そんな関係だったらと思うと……娘が不憫で……」
リンスタットまでもが何やら言ってきたが不憫なのがお前がリネラスを支えなかったのが問題な訳であって、俺がどうとか関係ない気がするんだが……。
「何を言っているのか分からないが、俺と妹の仲は良いからな。何故なら兄妹だからな!」
「お、お兄ちゃん!?」
俺の言葉にショックを受けている妹がいるが、どうしてショックを受けるのだろうか?
そもそも、妹は妹であって妹以上ではないんだが。
「と、とりあえずアリアは湯当たりしたかも知れないからな! きちんとユリカに薬湯でも作ってもらって飲んでおけよ?」
何故か妹だけじゃなく、周りからの視線も痛いことになっている。
俺、おかしな事言ってないよな?
言ってないはずだよな?
「リンスタットさん、こっちに!」
俺は逃げるようにリンスタットの腕を掴むとリネラスが寝ている部屋へ向かう。
そしてと扉を開けると、部屋の中に置かれていた椅子にすっているエリンフィートが俺を見てきた。
「ようやく、来られましたね?」
「ああ、かなり遠回りしたけどな」
「それでは、リネラスさんを助けるために、深層心理世界に私も一緒に伺うことにしましょう」
食堂件酒場での話しを聞いていたかのようにエリンフィートは話を切り出してきた。
俺は妹の話に頷く。
ただ……何故かリネラスが求めている答えとは若干のズレがあるような感じを受けたが、それが何かが分からない。
どう形容していいのか言葉で表していいのか……。
「とりあえず、それでやるしかないか――。あとは……」
エリンフィートをどうやってつれていくか? と呟きかけたところで「お兄ちゃん、私を助けてくれた時のように、自分の気持ちを相手に伝えてね」と妹が話しかけてきた。
「アリアを助けたときのように?」
「うん!」
妹は元気よく答えてきたが、妹を助けたのって――。
ワイバーンに襲われていた時とか、あとは……小さい頃に高熱を出していたときに看病していた時くらいで、自身の気持ちを伝えたことなんてない。
それでも、妹がまっすぐに俺を見ていることから、俺が覚えてないだけで自分自身の気持ちを妹に伝えたことがあったのだろう。
「アリア……」
「お、お兄ちゃん!? こんなところで!? 人がいっぱいいるよ?」
妹の両肩に手を置くと、妹が顔を真っ赤にして上目遣いに見上げてくる。
風邪でも引いているのだろうか?
とりあえず妹の熱を計ってみるとするかな。
「駄目だよ! こんなところで!」
「アリア、動かずにジッとしていろよ?」
「う……うん……」
ますます妹が頬を赤くしていく。
やはり風邪か何かなのかもしれない。
妹は瞼を閉じて何やら俺に抱きついてくる。
そして周りでは、「ユウマさん!?」とか「ユウマお兄ちゃん!?」とか言ってる奴がいるが、ただ熱を計るだけなのにどうして、そんなに大げさなリアクションを取るのか意味が分からない。
妹とおでこを当てて熱を計る。
「ふむ……若干、熱があるような気がするな」
「え? お、お兄ちゃん?」
「どうした? 何か問題でもあったのか?」
「――べ、べつに……知ってたし!」
何故か知らないが妹は落胆したような声色で話しかけてくる。
本当に意味が分からない。
「ユリカ、妹が風邪気味だから見ておいてくれないか?」
「えー……。ユウマさん、本当になんというかアレですね」
何故か、リンスタットからセイレスにセレンまでも俺の事を非難するような目で見てくるが、俺は何か間違ったことをやったか?
今起きたことを振り返って考えても何も間違ったことをしてない気がするんだが……。
「安心しました。ユウマさんが妹さんと、そんな関係だったらと思うと……娘が不憫で……」
リンスタットまでもが何やら言ってきたが不憫なのがお前がリネラスを支えなかったのが問題な訳であって、俺がどうとか関係ない気がするんだが……。
「何を言っているのか分からないが、俺と妹の仲は良いからな。何故なら兄妹だからな!」
「お、お兄ちゃん!?」
俺の言葉にショックを受けている妹がいるが、どうしてショックを受けるのだろうか?
そもそも、妹は妹であって妹以上ではないんだが。
「と、とりあえずアリアは湯当たりしたかも知れないからな! きちんとユリカに薬湯でも作ってもらって飲んでおけよ?」
何故か妹だけじゃなく、周りからの視線も痛いことになっている。
俺、おかしな事言ってないよな?
言ってないはずだよな?
「リンスタットさん、こっちに!」
俺は逃げるようにリンスタットの腕を掴むとリネラスが寝ている部屋へ向かう。
そしてと扉を開けると、部屋の中に置かれていた椅子にすっているエリンフィートが俺を見てきた。
「ようやく、来られましたね?」
「ああ、かなり遠回りしたけどな」
「それでは、リネラスさんを助けるために、深層心理世界に私も一緒に伺うことにしましょう」
食堂件酒場での話しを聞いていたかのようにエリンフィートは話を切り出してきた。
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