【書籍化作品】無名の最強魔法師
世紀末エルフチーム(3)
「違う! そうじゃない!」
カーボンチューブと鋼で作り上げた合成弓の射手の練習をしているエルフに向けて、俺は鋭く注意する。
彼女達は、弓の引き方がなっていない。
あれでは、俺が作り上げた弓が最大限の威力を発揮しなのだ。
「よく見ておけ!」
俺も、こいつらエルフが使える人材になるかどうかで仲間の安全が変わってくることもあり、つい教え方に熱が入ってしまう。
「弓を引くときは背筋をまっすぐに伸ばして両足を地面に着けて上段から下ろすように弦を引くんだ!」
「――ユウマさん、ですがそれですと……弦を離した際に胸に当たってしまって……」
「ふむ……」
サマラの言葉に、俺は新たなる事実に直面する。
そう、普通エルフというのは胸が! まな板! が定番なはずなのだが――。
男漁りをしていたサマラ達サキュバス系発情型エルフは胸もお尻もデカイのだ。
これでは、戦闘で不利になってしまう。
少なくとも、男相手に筋力面では不利は否めない。
それを何とかしないといけないようだ。
「少し考えさせてくれ――」
俺はエルフ達から離れて、地面に座りこみながら考える。
「あれでいくか――」
俺は地面に手をつける。
そして魔法が発動した際の事象を思い浮かべ練成の魔法を発動。
発動した魔法は、原子構成を組み替えた後、金属結合していき一つの物質へと生まれ変わる。
それは俺の知識にあるアイテム。
胸当てというものだ。
まったく、俺の知識は万能だな。
それが、どこから来ているか分からないが、今はおいておくとしようか。
「皆、待たせたな――」
「ユウマさん、それは?」
「ああ、これは胸当てと言って弦を離した時、引くときに胸に当たらないようにする防具だ」
「こんなのがあるのですね……」
「ああ、どうだ? 試着してみてくれ。全員大きさが合わないようならハッキリと言ってくれ! たぶんサイズ的には間違ってないはずだ」
俺の言葉に、エルフ達が一斉に「ええ!?」という眼差しを向けてくる。
「ゆ、ユウマさん……。どうして、私達の胸の大きさが分かるんですか?」
どうやら、俺が此処の名前をつけた防具を差し出したことで彼女らは少し不信感を持ってしまったようだ。
きっと、俺が覗きなどというような卑劣な真似をしていると勘違いしているのだろう。
ここは、きちんと誤解を解いておいたほうが良いかも知れないな。
「勘違いするなよ? 俺の眼は長年、女体を見てきたんだ! 服の上からでもだいたいの胸の大きさくらいは一発で見れる! 決してやましいことなんて一切、ないから安心していい!」
「…………」
俺の言葉に全員が無言になった。
あれ? 俺、何かおかしな事言ったか?
いや……。何もおかしな事言ってないよな?
一人首を傾げていると、エルフ達がイソイソと胸当てをつけて弓を放つ練習を始めた。
「サマラさん?」
「ちょっと静かにしていただけますか?」
「あ、はい……」
あれ? 何か知らないが俺への好感度が下がっているというか、扱いがとても雑になっているような気が……。
きっと、気のせいだよな?
そう、エルフガーデンに来てから俺へのエルフの好感度は、うなぎのぼりだったはず。
それなのに、誰一人、俺と眼を合わせようとしない。
「アンネ、ちょっといいか?」
「今、忙しいので――」
「そ、そうか……」
「キルリさんだったか? ちょっと弓の引き方が――」
「サマラ様! ちょっと弓の扱いについて質問が!」
「……」
おかしい……。
これは明らかに避けられてる気がする……。
きっとツンデレとか、そんな感じではなくゴミでも見るような目と態度で接してきてるような……。
「はぁー……」
俺は大きく溜息をつくと立ち上がる。
エルフ達の戦力強化は重要だが、ほかにもまだすることがあるし、そんなに時間を使っては居られない。
俺はダンジョンの外に通じる道を塞いでいた金属の塊を魔法で除去する。
通路なら、レッドドラゴンなどは入ってこれない。
なら、俺が居ない間は、通路で休んでもらっておいたほうがいいだろう。
「サマラ、俺は外に出るが、お前達はレッドドラゴンが出て危険だと思ったら通路に逃げ込めよ? 階段まではいけないようにしておくが、それ以外の通路は使えるようにしておくから」
「――え!? 回復魔法は?」
「何とかなるだろ?」
チート武器を渡したんだから問題ないはずだ。
「食料は?」
「ワイバーンがいるだろ?」
「水は?」
「魔法で出せばいいだろ?」
「……」
サマラが沈黙した。
沈黙は肯定として受け取ることにする。
俺はエルフ達をダンジョンに残して階段を上りダンジョンを出た。
さて、イノンの話を聞かないといけないな。
カーボンチューブと鋼で作り上げた合成弓の射手の練習をしているエルフに向けて、俺は鋭く注意する。
彼女達は、弓の引き方がなっていない。
あれでは、俺が作り上げた弓が最大限の威力を発揮しなのだ。
「よく見ておけ!」
俺も、こいつらエルフが使える人材になるかどうかで仲間の安全が変わってくることもあり、つい教え方に熱が入ってしまう。
「弓を引くときは背筋をまっすぐに伸ばして両足を地面に着けて上段から下ろすように弦を引くんだ!」
「――ユウマさん、ですがそれですと……弦を離した際に胸に当たってしまって……」
「ふむ……」
サマラの言葉に、俺は新たなる事実に直面する。
そう、普通エルフというのは胸が! まな板! が定番なはずなのだが――。
男漁りをしていたサマラ達サキュバス系発情型エルフは胸もお尻もデカイのだ。
これでは、戦闘で不利になってしまう。
少なくとも、男相手に筋力面では不利は否めない。
それを何とかしないといけないようだ。
「少し考えさせてくれ――」
俺はエルフ達から離れて、地面に座りこみながら考える。
「あれでいくか――」
俺は地面に手をつける。
そして魔法が発動した際の事象を思い浮かべ練成の魔法を発動。
発動した魔法は、原子構成を組み替えた後、金属結合していき一つの物質へと生まれ変わる。
それは俺の知識にあるアイテム。
胸当てというものだ。
まったく、俺の知識は万能だな。
それが、どこから来ているか分からないが、今はおいておくとしようか。
「皆、待たせたな――」
「ユウマさん、それは?」
「ああ、これは胸当てと言って弦を離した時、引くときに胸に当たらないようにする防具だ」
「こんなのがあるのですね……」
「ああ、どうだ? 試着してみてくれ。全員大きさが合わないようならハッキリと言ってくれ! たぶんサイズ的には間違ってないはずだ」
俺の言葉に、エルフ達が一斉に「ええ!?」という眼差しを向けてくる。
「ゆ、ユウマさん……。どうして、私達の胸の大きさが分かるんですか?」
どうやら、俺が此処の名前をつけた防具を差し出したことで彼女らは少し不信感を持ってしまったようだ。
きっと、俺が覗きなどというような卑劣な真似をしていると勘違いしているのだろう。
ここは、きちんと誤解を解いておいたほうが良いかも知れないな。
「勘違いするなよ? 俺の眼は長年、女体を見てきたんだ! 服の上からでもだいたいの胸の大きさくらいは一発で見れる! 決してやましいことなんて一切、ないから安心していい!」
「…………」
俺の言葉に全員が無言になった。
あれ? 俺、何かおかしな事言ったか?
いや……。何もおかしな事言ってないよな?
一人首を傾げていると、エルフ達がイソイソと胸当てをつけて弓を放つ練習を始めた。
「サマラさん?」
「ちょっと静かにしていただけますか?」
「あ、はい……」
あれ? 何か知らないが俺への好感度が下がっているというか、扱いがとても雑になっているような気が……。
きっと、気のせいだよな?
そう、エルフガーデンに来てから俺へのエルフの好感度は、うなぎのぼりだったはず。
それなのに、誰一人、俺と眼を合わせようとしない。
「アンネ、ちょっといいか?」
「今、忙しいので――」
「そ、そうか……」
「キルリさんだったか? ちょっと弓の引き方が――」
「サマラ様! ちょっと弓の扱いについて質問が!」
「……」
おかしい……。
これは明らかに避けられてる気がする……。
きっとツンデレとか、そんな感じではなくゴミでも見るような目と態度で接してきてるような……。
「はぁー……」
俺は大きく溜息をつくと立ち上がる。
エルフ達の戦力強化は重要だが、ほかにもまだすることがあるし、そんなに時間を使っては居られない。
俺はダンジョンの外に通じる道を塞いでいた金属の塊を魔法で除去する。
通路なら、レッドドラゴンなどは入ってこれない。
なら、俺が居ない間は、通路で休んでもらっておいたほうがいいだろう。
「サマラ、俺は外に出るが、お前達はレッドドラゴンが出て危険だと思ったら通路に逃げ込めよ? 階段まではいけないようにしておくが、それ以外の通路は使えるようにしておくから」
「――え!? 回復魔法は?」
「何とかなるだろ?」
チート武器を渡したんだから問題ないはずだ。
「食料は?」
「ワイバーンがいるだろ?」
「水は?」
「魔法で出せばいいだろ?」
「……」
サマラが沈黙した。
沈黙は肯定として受け取ることにする。
俺はエルフ達をダンジョンに残して階段を上りダンジョンを出た。
さて、イノンの話を聞かないといけないな。
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