俺が転生した世界はどうやら男女比がおかしいらしい
取材の始まり
「「ただいま〜」」
その後愛菜ちゃんとののちゃんと別れた俺たちは一緒に帰宅した。
ちなみに心愛の熱い希望により2人になってからは手を繋いでいる。涙目でお願いしてくるもんだからお兄ちゃん秒でOKしちゃったよHAHAHA!
心愛は手を繋いでる間絶えずニマニマしていた気がする。
「おかえり〜」
パタパタという足音と共に母さんが顔を出す。
「2人一緒なんて珍しい....ちょっと!?」
母さんが急に声を張り上げた。
「どうしたの?」
理由はおおよそ分かっているが敢えて言わない。
「なんで2人手を繋いでるの!ず、ずるい!私も...!」
やはりそのことだったか。
ここで打ち明けてしまうと、俺は母さんが嫉妬して騒ぐ姿がとてもそれはもうとても大好きなのだ。なんていうか無茶苦茶愛らしくて可愛い。ついついいじめたくなってしまうのである。
「くふふ...ダメだよお母さん。今お兄ちゃんは私のものだから!」
「なっ!?....心愛。お母さんと争うつもりなの?」
「いくらお母さんが相手でもここは引けない」
「...そう。よろしい、ならば戦争だよ!」
なにミニコントを始めてるんだうちの家族は。
「はいはい、お腹すいたから早くご飯食べよ。母さんもいい年して娘に張り合わない」
まあ俺は張り合っちゃうそんな幼い母さんが可愛くて大好きなんだけど、それは内緒のことだ。
「ぶぅ.....」
「ふふんっ」
拗ねる母親と得意がる娘の図。
うちの家族は一緒にいて本当に飽きないな。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次の日、いつも通り登校し授業を受け今は部活へ行く準備をしている所だ。
今日の部活では月刊スポーツ男子の取材が来るはず。実は俺は取材を受けることが初めてというわけではない。前世のインターハイ3位を勝ち取った時に地元の新聞社数社から受けたことがあるのだ。
ふんすっ
と鼻息を出しながらどう取材に対して受け答えをしようか考えを巡らせていると、こちらへ向かってくる影が1つ。
おっ、これは。
「じ、仁ちょっと今いいか?」
久しぶりに美沙が話しかけてくれた。久しぶりと言っても2日程度なのだがこの世界の生活はどうも濃くて時間が実際より長く感じる気がする。
少し離れた所では莉央ちゃんがハラハラした感じで俺と美沙のやり取りを見ているようだ。
「ん、どうしたの?」
「まずここんとこ変に避けててごめん...」
どうやらここ2日のことを謝りにきてくれたようだ。
「全然大丈夫だよ。わざわざ謝りに来てくれたの?ありがとね」
「う、うん...」
「じゃあ僕部活あるからまた後で。今日は一緒に帰ろうね」
「うん!...それと、今日の帰り話があるから...!」
何かを決意した目をした美沙。
「わかったよ」
何の話だろうか。予想できなくはないが....まあとりあえず今は取材に集中だ。
そうして俺は弓道場へ向かった。
校舎から出て弓道場へ向かっていると、右京部長らしき後ろ姿が。
俺は駆け寄り声を掛ける。
「部長、こんにちは!」
「ん?おぉ前原か。今日取材っていうのはちゃんと覚えているか?」
「きちんと覚えてますよ。取材って具体的にどんなことをするんですかね」
「月刊スポーツ男子とやらは読んだことがないから分からないが、恐らく写真を撮ったり、インタビューをしたりということになるだろうな」
「なるほど」
右京部長と雑談を交わしながら弓道場へ向かう。
俺専用の男子更衣室に行き、袴に着替える。普段は着替えの時間短縮のためジャージで練習しているのだが、今日は取材が来るということでカッコよく袴で行こう!というわけだ。
弓道場に入ると、すでに大半の部員たちが居り準備運動を始めているみたいた。どうやら袴に着替えていたため少し出遅れてしまったらしい。
「こんにちは!」
俺は1年で一番年下なのでいつも通り元気よくハキハキと声を出すことを意識して挨拶する。
「こんにちは前原きゅん!はぁ〜...今日もかっこいいなぁ」「この時のためにいつも頑張ってるんだよねー」「神の降臨で空気が澄んだ気がする...」
部員のみんなの反応もいつも通りだ。我が使徒も健在、と。
最近弓道部の雰囲気にも馴染めてきて居心地が良くなってきた。喜ばしいことである。
俺はニコニコしながら屈伸運動をする。
すると
「こんにちは〜失礼します」
と、弓道場の入り口から声が。
声の発信源を見てみると、2人ほどの人かげが。1人は見覚えがある。ちょこちょこした隠し切れない小動物感、スポーツライターの足立蘭さんだ。
もう1人は、スレンダーでメガネをかけた女性だ。カメラを首にかけている。
お、取材に来たのかな?
足立さんは分かるけどもう1人の人は....カメラマンさんかな?
部長がその2人に対応していて、何か話しているようだ。
数十秒後、話が終わったらしく部長が2人を俺の元へ連れてきてくれた。
「前原、月刊スポーツ男子の方々が取材に来られた。こちらは君も知っていると思うがスポーツライターの足立蘭さん。そしてこちらの方はカメラマンの柊美鶴さんだ」
部長が2人を紹介してくれた。足立さんは今にも走り出しそうなくらい体を忙しなくソワソワさせながら目を輝かせて、こちらを見ている。もう1人の柊さんは....
.....無茶苦茶美人だ。
シャンプーのCMに出てきそうなくらいサラサラした黒髪、キリリとした眼差しはどこか芯が強いことを感じさせ思わず物怖じしそうになる。美人が多いこの世界でも間違いなく最上位に食い込むほどの美貌だ。前世なら絶世の美女、傾国の美女と称されてもおかしくない。俺も転生して色々な美女、美少女と触れ合ってきて慣れてきたかと思っていたが、不覚にもドキッとしてしまった。
俺がぼーっと柊さんを眺めていると、
「今日はよろしくね前原君っ!」
「本日はよろしくお願い致します前原様」
足立さんと柊さんが挨拶をしてくれる。
そこで俺はようやくハッとなり、慌てて挨拶をした。
「あ、よろしくお願いします!」
ぺこりと頭をさげる。
「かっこいい前原君を今日はどんどん見せてもらうからねっ!」
「存分に堪能させていただきます前原様」
....?足立さんの言うことは分かるのだが、柊さんが言っているのはどういう意味だろうか?堪能?
そんな疑問を抱きながら、取材が始まった。
その後愛菜ちゃんとののちゃんと別れた俺たちは一緒に帰宅した。
ちなみに心愛の熱い希望により2人になってからは手を繋いでいる。涙目でお願いしてくるもんだからお兄ちゃん秒でOKしちゃったよHAHAHA!
心愛は手を繋いでる間絶えずニマニマしていた気がする。
「おかえり〜」
パタパタという足音と共に母さんが顔を出す。
「2人一緒なんて珍しい....ちょっと!?」
母さんが急に声を張り上げた。
「どうしたの?」
理由はおおよそ分かっているが敢えて言わない。
「なんで2人手を繋いでるの!ず、ずるい!私も...!」
やはりそのことだったか。
ここで打ち明けてしまうと、俺は母さんが嫉妬して騒ぐ姿がとてもそれはもうとても大好きなのだ。なんていうか無茶苦茶愛らしくて可愛い。ついついいじめたくなってしまうのである。
「くふふ...ダメだよお母さん。今お兄ちゃんは私のものだから!」
「なっ!?....心愛。お母さんと争うつもりなの?」
「いくらお母さんが相手でもここは引けない」
「...そう。よろしい、ならば戦争だよ!」
なにミニコントを始めてるんだうちの家族は。
「はいはい、お腹すいたから早くご飯食べよ。母さんもいい年して娘に張り合わない」
まあ俺は張り合っちゃうそんな幼い母さんが可愛くて大好きなんだけど、それは内緒のことだ。
「ぶぅ.....」
「ふふんっ」
拗ねる母親と得意がる娘の図。
うちの家族は一緒にいて本当に飽きないな。
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次の日、いつも通り登校し授業を受け今は部活へ行く準備をしている所だ。
今日の部活では月刊スポーツ男子の取材が来るはず。実は俺は取材を受けることが初めてというわけではない。前世のインターハイ3位を勝ち取った時に地元の新聞社数社から受けたことがあるのだ。
ふんすっ
と鼻息を出しながらどう取材に対して受け答えをしようか考えを巡らせていると、こちらへ向かってくる影が1つ。
おっ、これは。
「じ、仁ちょっと今いいか?」
久しぶりに美沙が話しかけてくれた。久しぶりと言っても2日程度なのだがこの世界の生活はどうも濃くて時間が実際より長く感じる気がする。
少し離れた所では莉央ちゃんがハラハラした感じで俺と美沙のやり取りを見ているようだ。
「ん、どうしたの?」
「まずここんとこ変に避けててごめん...」
どうやらここ2日のことを謝りにきてくれたようだ。
「全然大丈夫だよ。わざわざ謝りに来てくれたの?ありがとね」
「う、うん...」
「じゃあ僕部活あるからまた後で。今日は一緒に帰ろうね」
「うん!...それと、今日の帰り話があるから...!」
何かを決意した目をした美沙。
「わかったよ」
何の話だろうか。予想できなくはないが....まあとりあえず今は取材に集中だ。
そうして俺は弓道場へ向かった。
校舎から出て弓道場へ向かっていると、右京部長らしき後ろ姿が。
俺は駆け寄り声を掛ける。
「部長、こんにちは!」
「ん?おぉ前原か。今日取材っていうのはちゃんと覚えているか?」
「きちんと覚えてますよ。取材って具体的にどんなことをするんですかね」
「月刊スポーツ男子とやらは読んだことがないから分からないが、恐らく写真を撮ったり、インタビューをしたりということになるだろうな」
「なるほど」
右京部長と雑談を交わしながら弓道場へ向かう。
俺専用の男子更衣室に行き、袴に着替える。普段は着替えの時間短縮のためジャージで練習しているのだが、今日は取材が来るということでカッコよく袴で行こう!というわけだ。
弓道場に入ると、すでに大半の部員たちが居り準備運動を始めているみたいた。どうやら袴に着替えていたため少し出遅れてしまったらしい。
「こんにちは!」
俺は1年で一番年下なのでいつも通り元気よくハキハキと声を出すことを意識して挨拶する。
「こんにちは前原きゅん!はぁ〜...今日もかっこいいなぁ」「この時のためにいつも頑張ってるんだよねー」「神の降臨で空気が澄んだ気がする...」
部員のみんなの反応もいつも通りだ。我が使徒も健在、と。
最近弓道部の雰囲気にも馴染めてきて居心地が良くなってきた。喜ばしいことである。
俺はニコニコしながら屈伸運動をする。
すると
「こんにちは〜失礼します」
と、弓道場の入り口から声が。
声の発信源を見てみると、2人ほどの人かげが。1人は見覚えがある。ちょこちょこした隠し切れない小動物感、スポーツライターの足立蘭さんだ。
もう1人は、スレンダーでメガネをかけた女性だ。カメラを首にかけている。
お、取材に来たのかな?
足立さんは分かるけどもう1人の人は....カメラマンさんかな?
部長がその2人に対応していて、何か話しているようだ。
数十秒後、話が終わったらしく部長が2人を俺の元へ連れてきてくれた。
「前原、月刊スポーツ男子の方々が取材に来られた。こちらは君も知っていると思うがスポーツライターの足立蘭さん。そしてこちらの方はカメラマンの柊美鶴さんだ」
部長が2人を紹介してくれた。足立さんは今にも走り出しそうなくらい体を忙しなくソワソワさせながら目を輝かせて、こちらを見ている。もう1人の柊さんは....
.....無茶苦茶美人だ。
シャンプーのCMに出てきそうなくらいサラサラした黒髪、キリリとした眼差しはどこか芯が強いことを感じさせ思わず物怖じしそうになる。美人が多いこの世界でも間違いなく最上位に食い込むほどの美貌だ。前世なら絶世の美女、傾国の美女と称されてもおかしくない。俺も転生して色々な美女、美少女と触れ合ってきて慣れてきたかと思っていたが、不覚にもドキッとしてしまった。
俺がぼーっと柊さんを眺めていると、
「今日はよろしくね前原君っ!」
「本日はよろしくお願い致します前原様」
足立さんと柊さんが挨拶をしてくれる。
そこで俺はようやくハッとなり、慌てて挨拶をした。
「あ、よろしくお願いします!」
ぺこりと頭をさげる。
「かっこいい前原君を今日はどんどん見せてもらうからねっ!」
「存分に堪能させていただきます前原様」
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