よくある?異世界物語

looc

閑話・バレンタイン

雪視点

「ばれんたいんですか?」
リーフェちゃんが尋ねます。
「そう、好きな人にチョコを贈るイベント」
今日は、こっちの世界の暦で、二月十四日元の世界では、バレンタインです。
「良いですね。みんなで、チョコを渡しましょう。」
リーフェちゃんは、そう言うと、ほかのみんなを呼びに行きました。

「では、早速みんなで作っていきましょうか。」
サナちゃんがそう言って、みんなで取り掛かりました。
「雪、それは、砂糖じゃなくて塩」
「ちょっと、ユキ、それは小麦粉!」
「ああっ、チョコが焦げてる。」
光、エリアスちゃん、リーフェちゃんのお世話になりました。
・・・大事なのは気持ちだよね。
「まともなものをつくるのも大事だと思いますけど。」
ジト目をした、サナちゃんにつっこまれました。
「それで〜、結局クッキー作ることにしたんですね〜。」
「ケーキとかは、作れる気がしないからね。」
「ちょっと、卵の殻がはいってますよ〜!」
・・・・・・やっぱり気持ちが大事だよね。うん。

そんなこんなでみんな作り終えました。
エリアスちゃんは、ハート形のチョコでした。なんか、『ユウ大好き』とか書いてあるんですけど、固まってから書いたのではなく、冷やす前のチョコに、ホワイトチョコを水魔法で操ってその文字を書いて、混ざらないように制御し続けたそうです。なんて、才能の無駄遣い!
リーフェちゃんは・・・クレープですね。悪くはないと思いますけど、なんでクレープ?
サナちゃんは、ブラウニーですね。負けた。全員に負けているだろうとかは言わないでください。
光は、私と同じクッキー。
「いや、全然同じじゃないでしょう。」
・・・そして、リアラちゃんは、・・・・・うん、これ、見たことあるね。たけのこだね。きのこ派の人はいないよね。あと、なんでこれを知っているんだろう?
そして、私は
「雪が作ったのは、謎の物体X」
「ちょっと光?!」
「いや、否定できないでしょ。」
光の言葉に私以外の全員がうなづいた。
そんなみんなの視線の先にあるのは、黒焦げの物体。
「た、確かに、少し失敗したかなとは思ったけど。」
(((((少し?)))))
という、みんなの心が聞こえてくるようだ。
「・・・じゃあ、ラッピングしたら、わたしに行こう?」
「ごまかしたわね。まあ、そうしましょうか。毎年のことだけど、悠君がんばれ。」

ユウ視点
「「「「「「はい、これ」」」」」」
「ん?ありがとう?・・・ああ、バレンタインか。じゃあ早速いただくね。」
そう言うと、僕はみんなからもらったものを食べていきました。
「ど、どうかな?」
「うん、みんな美味しかったよ。お返しも考えておかないとな。」
そう言うと、みんな嬉しそうでした。
「で、でも、わたしのクッキー大丈夫だった?」
「作ってくれたことが嬉しいし、大丈夫だったよ。」
不安そうな雪にそう答える。
「もう、味に関しては答えてないじゃん。」
「そ、それは、ノーコメントで。」
おどけた風に答えた。

因みにこのあと、親衛隊の皆さんからも、たくさん・・・本当にたくさんのチョコを貰いました。頑張って食べよう。

コメント

  • ペンギン

    あれ?なんか、普通に会話してる...

    2
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