よくある?異世界物語

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よくある?世界の話

ユウ視点

「ああ、それは、異世界人の方々は、あと一年くらい帰れないということだ。」
ルクスさんはそう言った。この人とは、この中では、僕が一番・・・いや、リアラちゃんが一番か、二番目によく話しているから、僕が話すことにしよう。
「なぜ?」
「この世界は、魔王のせいで不安定だからだ。」
「どういうこと?」
「そうだね、まずは、世界っていうものについて説明しよう。」
・・・なんかいきなり壮大な話が始まった。
「神堂悠くん、君には言ったかもしれないが、世界は二十ある。」
・・た、確か言ってたような?
「ただ、二十あると言っても、それはあくまで、根幹の部分、テーマの部分だ。例えば、君たちがいた世界は魔法が存在しない、いや、非常に存在しづらい世界だ。もちろん、この世界みたいに魔法が存在しやすい世界もある。」
一体何が言いたいんだ?
「ところで並行世界という言葉を知っているか?世界が分岐してうまれる世界のことだ。さっきも言ったように世界は、二十しかないが、並行世界は、無数に存在する。」
並行世界が関わってくるのか?例えばどの世界に戻せばいいのか調べるとか。
「これはあくまで喩えで、本来はもっと抽象的なものなんだけど、まずは広い庭を想像してみてくれ。次に、そこに20種類の木が生えているとする。桜とか松とかだ。それぞれの木の枝葉が並行世界にあたる。」
なかなか、わかりやすい喩えだ。
「異世界人の召喚は、葉と別の木の葉に飛び移るようなものだ。だが、この世界は、魔王による被害で、崩壊はせずとも、非常にまずい状態なんだ。木でたとえるなら、風で揺れている感じだ。そんな状態で、狙った世界へ飛ぶことなんてできないだろ。というわけで、その後始末に一年ほどかかるわけだ。すまんがどれだけ急いでも、これくらいはかかる。本当に申し訳ない。」
早く帰りたかった人もいるだろうからなんかフォローしなきゃ。

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