よくある?異世界物語

looc

よくある?忘れた頃にやってくる何か

ユウ視点

現在は、魔法実技の授業を見学しています。生徒の皆さんは、見学されることには慣れているのか、僕たちのことは特に気にしないで的に向かってそれぞれ魔法を放っています。と、ふと、こちらを見たらしい生徒がこちらを二度見してきました。ん?なんだ?そう思っていると、その男子生徒が、周りの人に何か言っています。なんの話をしているのか気になって、権能を使って、話を聞きとろうかと思ったところで生徒たちが集まってきました。
「あ、あ、あ、あの、ユ、ユウ様でしょうか。」
女子生徒の一人がそう話しかけてきました。
「えっ?あっ、はい、そうですけど。」
「わあ、わ、わたし、本当にユウ様と話ししてい・・・る・・」
その子はそこまで言うと、意識を失って地面に倒れこみました。僕は慌てて彼女の体を支えて、どうしようか途方に暮れました。
「・・・この子どうすればいいと思う?」
「いや、私たちに聞かれても。」
雪はそう答えました。だよね。どうすればいいかな?
「あっ、えっと、その、そいつはこちらで、木陰に運んでおきますよ。」
「そう?ありがとう。・・・ところで、その子大丈夫かな?」
「あ、あ、ああ、はい、その、そいつは、その、なんていうか、あなたの大ファンで、それで興奮しすぎただけだと思うので大丈夫だと思いますよ。」
「・・ふーん、なら良かった・・かな?」
気絶した女子生徒が運ばれているところを見ていると、どこにしまっていたのか、彼女の服の中から、本が出てきて地面に落ちました。僕はその本を見なかったことにしました。・・・ここまで、親衛隊は広がっていたのか。会話の途中で嫌な予感はしていたんだよなあ。

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