人違いで異世界に召喚されたが、その後美少女ハーレム状態になった件

あまたつ

第11話 この美少女は心配性な件

 ルイと一緒に森を移動している時、俺はいくつかの疑問を問いかけた。

「なあ、俺さあ、まだこの世界のことが全然分からないんだけど」

 すると、ルイは笑いながら言ってきた。

「あはは、なんですか?その、これまでは違う世界で生きてたみたいな言い方」

 あ~、そう言えば、俺、ルイに別の世界から来たこと言ってなかったっけな。

 良い機会だし、言ってみるか。

 俺は、いつになく真剣な顔でルイに言った。

「なあ、ルイ。実はな、俺、別の世界から来た人間なんだ」

 俺が言い終わると同時に、ルイはまた笑いだした。

「あはははは!どうしたんですか!?今日の翔太さん、ジョークが面白いです!あはははは!」

 ルイはお腹を抱えて笑っている。
 いや、ちょっと目が笑ってない……?

 そんなルイを、俺は真剣な顔で見た。

「あはは、はは、は……」

 俺の表情が真剣だったことに気付き、ルイの顔がみるみるうちに青ざめていった。

 ルイがひきつった笑顔で聞いてくる。

「え、え~と……嘘ですよね?」

「本当です」

「う、嘘ですよね?」

「本当です」

「嘘ですよね?!」

「本当です」

「ええええええええええ!?」

 ルイは俺の返答に、驚きの声をあげた。
 そして、汗をだらだらと垂らし、目を泳がせながら青ざめた表情で俺に言ってきた。

「あの…翔太さん、ここの世界のルールを知っててきたんですよね?」

「ううん!さっぱり!」

 俺は吹っ切れたように自信満々に言った。

「なな、何でそんなに自信満々なんですか!?捕まっちゃいますよ!」

 ……ん?捕まる?

「捕まるって……誰に?」

「決まってるじゃないですか!ポリスですよ!」

ポリスって……警察か?

「翔太さん!この事は他の人に言ってはいけませんからね?」

「何でだ?」

「捕まるからですよ!ポリスに!」

 言うなり、ルイは俺の腕を引っ張り、歩き始めた。

「どこに向かってるんだ?」

「セーフティールームです!今後、あまり外出は控えてください!」

 ルイは怒っていた。
 怒っていたと言うよりは、心配してくれていた、って言うのが正しいな。

 つーか、この世界のルールってなんなんだ?

コメント

  • 寺さん

    異世界のルール.....
    気になるw

    6
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