人違いで異世界に召喚されたが、その後美少女ハーレム状態になった件
第13話 俺は惨めな男な件
「リーフカット!!」
  ルイがそう叫びながら右手をアリサの方にかざすと、右手から緑色に光る刃物のような物が無数に飛んで行った。
『ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!』
  凄く早いテンポで刃物が飛んで行く。
  しかし…
「まだまだだな」
そう言って、アリサは平然とルイが放った魔法を避けた。
「…やっぱりアリサは強い」
ルイは悔しそうな表情を浮かべ、右手を下ろした。
「ひゃあっ!?」
  右手を下ろした瞬間、ルイは悲鳴をあげた。
急に悲鳴をあげたルイは、驚きながらも焦っている様子だった。
なんで悲鳴をあげたかって?
……こいつ、リーフカットとやらを出すのをやめずに右手を下ろしたんだよ。
「きゃあああああ!!とまって!とまってーー!!」
  ルイが右手を抑えながら泣き目で叫んでいる。
なんだこいつ。前回いつもと違ってカッコ良かったから、結構期待してたけど。
やっぱ天然か!
「とまってーーー!!」
まだ魔法を止めることができないルイは、泣きながら腕をブンブン振りはじめた。
右手から出てくる無数の刃物が、あらゆる方向に飛んで行く。
目の前の木、空、地面、俺……ん!?
「ちょっ!ルイ!腕を振るな!俺の方に飛んできてるから!」
「だって止まらないんですよーー!!」
俺は飛んでくる刃物をギリギリのところでかわして行く。
と、ついにルイの魔法が止まった。
ルイが息を荒げながら右手を抑えている。
「と、とまった…」
そして、俺もまた息を荒げている。
飛んでくる無数の刃物を避けるのに必死だったからな。
って!それどころじゃない!
俺は急いで視線を向けた。
完全に忘れてた存在、アリサに。
攻撃してくるかと思ったが、そんなことはなかった。
アリサは俺たちにあわれみの視線を向けていた。
だめだ!たとえ元だとしても、仲間に向けていい視線じゃない!
「はっはははははは!」
突然、アリサが笑いだした。
「…何がおかしいの?」
おかしい事しかなかったよ?
そして、アリサは笑顔のまま言った。
「相変わらずアホだな、ルイは」
「うう……」
アリサに馬鹿にされたルイは、泣き目で俯いてしまった。
……お?なんか良い雰囲気じゃないか?
「まあまあ、そう泣くなって」
「……うん」
お?おお??
と、アリサが両手をルイの方に向けた。
……ん?
何だろう、アリサのかざしている両手の中心で、黄色い光がだんだん膨らんでいってるんだが…。
「罪を犯した者は処刑だルイ!ザストローマー!!」
「絶対仲直りする流れだっただろーーー!!」
俺の渾身の叫びは届かず、アリサの両手から黄色い光が放たれた。
その光は球体でとても大きく、半径が俺の身長の1.5倍程ある。当たれば確実に死ぬだろう。
まあ、ルイなら避けれるだろう。
そう思い、ルイに目を向けた。
「……ルイ!!」
ルイは、未だに泣き目で俯いていた。おそらく巨大な光が近づいていることに気付いていなかったようだ。
……俺の体は自然と動きだした。
無駄だと分かっている、意味なんて無いと分かっている。けれど、俺は動くことをやめなかった。
何かに押されたように。
脳裏にふと、あの「言葉」が浮かび上がる。
……仲間を思いやる心、か。
そして、俺はルイをかばう形で巨大な光に背中を向けた。
と、やっとルイが顔をあげた。
「……翔太さん?」
「ごめんな、ルイ。守ってやれる力も無くて」
『チュドーーン!!』
もの凄い音ともに、巨大な光が俺に直撃した。
ああ、何て惨めな男なんだ…。
目の前が真っ白に染まっていく。染まり切る前、ルイの顔を見た。
ルイは、目を見開き、驚きの表情を浮かべていた。
  ルイがそう叫びながら右手をアリサの方にかざすと、右手から緑色に光る刃物のような物が無数に飛んで行った。
『ヒュッ!ヒュッ!ヒュッ!』
  凄く早いテンポで刃物が飛んで行く。
  しかし…
「まだまだだな」
そう言って、アリサは平然とルイが放った魔法を避けた。
「…やっぱりアリサは強い」
ルイは悔しそうな表情を浮かべ、右手を下ろした。
「ひゃあっ!?」
  右手を下ろした瞬間、ルイは悲鳴をあげた。
急に悲鳴をあげたルイは、驚きながらも焦っている様子だった。
なんで悲鳴をあげたかって?
……こいつ、リーフカットとやらを出すのをやめずに右手を下ろしたんだよ。
「きゃあああああ!!とまって!とまってーー!!」
  ルイが右手を抑えながら泣き目で叫んでいる。
なんだこいつ。前回いつもと違ってカッコ良かったから、結構期待してたけど。
やっぱ天然か!
「とまってーーー!!」
まだ魔法を止めることができないルイは、泣きながら腕をブンブン振りはじめた。
右手から出てくる無数の刃物が、あらゆる方向に飛んで行く。
目の前の木、空、地面、俺……ん!?
「ちょっ!ルイ!腕を振るな!俺の方に飛んできてるから!」
「だって止まらないんですよーー!!」
俺は飛んでくる刃物をギリギリのところでかわして行く。
と、ついにルイの魔法が止まった。
ルイが息を荒げながら右手を抑えている。
「と、とまった…」
そして、俺もまた息を荒げている。
飛んでくる無数の刃物を避けるのに必死だったからな。
って!それどころじゃない!
俺は急いで視線を向けた。
完全に忘れてた存在、アリサに。
攻撃してくるかと思ったが、そんなことはなかった。
アリサは俺たちにあわれみの視線を向けていた。
だめだ!たとえ元だとしても、仲間に向けていい視線じゃない!
「はっはははははは!」
突然、アリサが笑いだした。
「…何がおかしいの?」
おかしい事しかなかったよ?
そして、アリサは笑顔のまま言った。
「相変わらずアホだな、ルイは」
「うう……」
アリサに馬鹿にされたルイは、泣き目で俯いてしまった。
……お?なんか良い雰囲気じゃないか?
「まあまあ、そう泣くなって」
「……うん」
お?おお??
と、アリサが両手をルイの方に向けた。
……ん?
何だろう、アリサのかざしている両手の中心で、黄色い光がだんだん膨らんでいってるんだが…。
「罪を犯した者は処刑だルイ!ザストローマー!!」
「絶対仲直りする流れだっただろーーー!!」
俺の渾身の叫びは届かず、アリサの両手から黄色い光が放たれた。
その光は球体でとても大きく、半径が俺の身長の1.5倍程ある。当たれば確実に死ぬだろう。
まあ、ルイなら避けれるだろう。
そう思い、ルイに目を向けた。
「……ルイ!!」
ルイは、未だに泣き目で俯いていた。おそらく巨大な光が近づいていることに気付いていなかったようだ。
……俺の体は自然と動きだした。
無駄だと分かっている、意味なんて無いと分かっている。けれど、俺は動くことをやめなかった。
何かに押されたように。
脳裏にふと、あの「言葉」が浮かび上がる。
……仲間を思いやる心、か。
そして、俺はルイをかばう形で巨大な光に背中を向けた。
と、やっとルイが顔をあげた。
「……翔太さん?」
「ごめんな、ルイ。守ってやれる力も無くて」
『チュドーーン!!』
もの凄い音ともに、巨大な光が俺に直撃した。
ああ、何て惨めな男なんだ…。
目の前が真っ白に染まっていく。染まり切る前、ルイの顔を見た。
ルイは、目を見開き、驚きの表情を浮かべていた。
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