異世界モンスターブリーダー ~ チートはあるけど、のんびり育成しています ~

柑橘ゆすら

元の世界に帰るには?



 ここまでのハイライト――。
 異世界に召喚された俺はとんでもないチート能力を持っていたらしい。

「ちょっとソータ!? そのステータスは何!?」

 俺が頭を抱えているとアフロディーテは驚きの声をあげる。


 カゼハヤ・ソータ

 職業  魔物使い
 レベル 557(↑556)
 生命力 252(↑237)
 筋力値 95 (↑90)
 魔力値 200(↑190)
 精神力 2898(↑2843)

 加護
 絶対支配

 スキル
 カプセルボール 鑑定眼


 何事かと思いステータス画面を開いてみると、俺のステータスが狂ったように上昇していた。

「なんというか……いきなり凄くレベルアップしているみたいだな。ゴブリンって実は凄く経験値をくれる魔物だったのか?」

「そんなはずないでしょうっ! そんなボーナスモンスターがそこら中に湧いていたら怖いわよ!」

 まあ、当然といえば当然か。
 ゴブリンを1匹倒しただけで500以上もレベルが上がることになれば、途端にレベルのインフレが起こってしまうことになる。

 となると、心当たりは1つしかない。


「なら、やっぱり天界での出来事が関係しているのかな?」


 俺の言葉を聞いた直後。
 アフロディーテは納得いったかのようにポンと手を合わせる。


「それだわっ! ソータのレベルが上がったのはアタシを使役することに成功したときに大量の経験値を獲得したからね。
 まっ、美の女神であるアタシから経験値を取得したんだから。これくらい上がるのは当然の結果よ!」


「…………」

 大きな胸を張って得意気な表情をするアフロディーテ。

 どうしてそこでお前がドヤ顔になるのだろうか?


 鑑定眼@等級 B アクティブ
(アーテルハイドに存在するアイテム、生物の性能を見極めるスキル)


 取得条件

 ●精神力2000以上


 アフロディーテと契約して大量に経験値をゲットしたことで習得したのだろう。
 遅れて気付いたのだが、俺のステータスには新たに鑑定眼のスキルが追加されていた。

「レベルの割に精神力以外のステータスがいまいち低い気がするな」

「うーん。そこは仕方がないんじゃない? 魔物使いが最弱職といわれる所以はステータスの低さにあるらしいし。
 でも、ソータのレベルが上がったのは不幸中の幸いというやつね! もしかしたらアタシたちは意外に早く元の世界に戻ることかもしれないわよ」

「? どういうことだよ?」

「あら? 言っていなかったかしら? 貴方はこのアーテルハイドを救う勇者として呼び出されたのよ? 
 だからいずれこの世界に復活を遂げると予言されている魔王を倒して人類を救うまでは元の世界に帰れない。そういうルールで貴方をアーテルハイドに送り出したのですから!」

「…………」

 初耳すぎる!
 そういうことは異世界に送り出す前に言うのが普通だろ!

「確認しておきたいんだが……その魔王っていうのは、まだこの世界にはいないんだよな?」

「そうね。でも復活は時間の問題と言われているわ。
 今から5年ほど前からかしら? 神族では魔王の復活に備えて、ソータのような勇者を地球から次々に送り込んでいる最中なのよ」

「…………」

 なんということだろう。
 俺のように異世界に召喚される地球人が他にもいたなんて……!

 それにしても魔王の討伐かぁ。

 RPGなんかでは定番の展開ではあるんだろうけど、あまり気が進まないな。

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コメント

  • ノベルバユーザー598041

    ○すと一緒やん

    0
  • キャベツ太郎

    他の勇者を使役するんですね分かります

    0
  • ホロホロ

    魔王もゲットしよう!!

    0
  • 豆腐

    カプセルぶん投げろw

    1
  • ポリプロピレンs

    ぱくr(殴(殴(殴(殴

    1
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