異世界モンスターブリーダー ~ チートはあるけど、のんびり育成しています ~
シエルの秘め事
次に意識が戻った時、俺の精神はキツネビの肉体の中にいた。
フワフワとした毛並を持ったキツネビは渋谷とか原宿とかを歩く女子高生に人気が出そうなキュートな外見をしている。
俺のバカ!
どうしてもっと早くキツネビの肉体を選ばなかったのだろう。
……考えてみればキャロライナに下心を勘付かれたのは乗り移った魔物が悪かったよな。
人型の魔物が『はぁはぁ』言いながらもスカートの中を覗いていれば誰だって警戒心を抱くというものである。
だがしかし!
その点で言うと今回の作戦には全く不安はない。
この愛くるしいルックスを以てすれば、女の子の警戒心を溶かしてやることが出来るに違いない。
可愛いは正義!
結局のところ世の中、見た目が全てである!
そう考えた俺はキツネビのキュートなボディに、これでもかという下心を積んでシエルの姿を探すことにした。
~~~~~~~~~~~~
ここか……!
暫く歩くとシエルが住んでいる小屋の中に到着した。
この小屋はシエルがボールの中に持ち込んだ有り合わせの素材で作ったものである。
中には結構本格的な設備が整っており、ゴブリンナイトたちに装備させる武器もここで作られているのだとか。
間近で見ると……やっぱりスゲー。
ボールの中にここまで立派な小屋を建てることが出来るものなんだな。
シエルの技術力には感服するばかりである。
俺は小屋の扉を前足で叩くと中からシエルが現れるのを待つことにした。
「ん? コタロウじゃないッスか!」
それから暫くすると小屋の中からシエルが現れる。
どうやら俺の名前はコタロウというらしい。
もしかしてシエルはキツネビ1匹1匹に名前をつけているのだろうか?
先程まで作業をしていたからだろう。
小屋の中から出てきたシエルはタンクトップ&ショートパンツという非常にラフな格好をしていた。
クソッ!
エロい体しやがって!
辛抱たまらん!
このまま押し倒してやろうか。
「どうしたんですか。コタロウ。今日は何時も比べて息遣いが荒くないッスか?」
「…………」
お、落ち着け。
ここで冷静を失うから何時まで経っても俺は童貞のままなんだ……。
まだまだエロいことできるチャンスは幾らでもあるはず。
今はその時期を見極めるんだ……!
「さぁ。コタロウ! ウチに入るッス!」
「コンッ! コンッ!」
どうやらシエルは俺のことを小屋の中に招待してくれる気でいるらしい。
俺の体は小屋の中にあるベッドにまで運ばれることになる。
今が好機!
自制の利かなくなった俺は、キツネビの体のままシエルのロリ巨乳ボディに飛びついた。
「んっ。コタロウッ! くすぐったいッスよ!」
「コンッ! コンッ!」
こ、ここが理想郷か!
シエルの胸の間に頭を埋めた俺は天にも昇るような幸せを噛みしめていた。
しかし、人間とは業の深い生物である。
俺はシエルのおっぱいに頭を埋めているだけで幸せだったはずなのに……!
新たなる刺激を求めて隙間からシエルの服の中に入り込んだ。
「ちょ!? コタロウ! 何をやって……っ」
流石のシエルもこれには戸惑いの声を漏らす。
服の中に入ると、ムワッとした湿気を感じた。
武器を作るために火炉の近くにいたのだろう。
シエルの肌からは滝のように汗が流れていた。
だが……だがそれがいい!
俺はチロチロと舌を這わせてシエルの汗を舐めとっていく。
「~~~~っ!」
俺が体をペロペロする度にシエルは悩ましげな声を漏らす。
シエルも満更でもないということなのだろうか?
最初は戸惑った感じもあったが、シエルはやがて俺の舌を無抵抗のままに受け入れて楽しんでいるようにも見えた。
「コ、コタロウ……」
それから。
どれくらいシエルの体をペロペロと舐めまわしていただろうか。
体の火照りに耐えきれなくなったのかシエルは、やがて自らの手で服を脱ぎ始める。
おおおぉぉぉぉぉ!
女の子の体ってこういう風になっていたのか!
知らなかった!
ネットの画像で見るのとは違うんだな!
「もう我慢できないッス。コタロウ……早くこっちに……っ」
驚いた。
いくらキツネビが可愛いくても普通ここまでしないよな。
もしかしてシエルって……とんでもなくムッツリスケベだったりするのだろうか?
「……失礼します」
突如として聞き覚えのある声が小屋の中に響く。
「ぎゃああああああああああっ!」
「どうしたんですかシエルさん。そんなに慌てて」
間一髪のタイミングだったのだろうか?
シエルは自らの体を布団で覆って突然の訪問者に対応する。
「……あの、キャロライナさんこそどうしてここに? 何か用事でもあるんスか?」
「いえ。用というほどのことはないのですが先程から気になることがありまして……」
クソッ!
せっかく良いところだったのに間が悪い。
はああぁぁぁぁ……。
キャロライナのやつ……早く何処かに行ってくれないかなー。
これから俺は舌の根が乾くまでペロペロする予定なんだよ!
「どういう訳か先程から……ご主人さまの気配がするのですよ」
なっ! 何故バレたし!
冷静になれ。
口ぶりから察するに向こうもまだ決定的な証拠を掴んだわけではないだろう。
「ど、どういうことですか? ボールの中にソータさんって……流石にそれは考え過ぎじゃないでしょうか?」
「いえ。たしかにこの小屋からはソータ様の気配が感じられます。私レベルになると魂の匂いでソータ様の気配を感知することが出来るのですよ」
「…………」
怖いよ!
魂の匂いってなんだよ!
キャロライナの言動は時々、俺の理解の範疇を超えることがあるから困る。
「やっぱり自分には信じられないッス。ソータさんは魔物使いですよ。どうやってボールの中に入るんスか? まさか自分にボールを当てるわけにもいかないですよね?」
「私もそう思うのですが……。魔物使いのスキルの中には、ボールの中に入ることを可能にする効果のものもあるかもしれません」
「う~ん。たしかに有りえない話でもないッスけど……。それこそソータさん本人に聞いてみないことには分からないですよね。明日、本人に会ったときに直接聞いてみるのが良いと思うッス!」
「……それもそうですね」
あ、危ねぇ。
シエルの言葉を受けたキャロライナは、渋々といった感じで納得してくれたようであった。
「それでは私はこれで失礼します」
キャロライナはペコリと一礼すると、そのまま玄関に向かって歩き始める。
なんとか場をやり過ごしたシエルが一息吐いた直後であった。
「……と、最後に1つだけ忠告しておきます。魔物を利用して自分を慰めるのは……ほとほどにしておいた方が宜しいかと」
「~~~~っ!」
キャロライナの指摘を受けたシエルの体が急激に熱くなっているようであった。
う~ん。
流石はキャロライナ。
何でもお見通しってわけか。
気を付けなければ……。
一歩間違えたら俺も……セクハラがバレて軽蔑されることになっていたかもしれない。
ボールの中にいる俺の存在にも気付きかけていたわけだし……暫くは精神操作を使った悪戯は控えた方が良いのかもしれない。
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