世界最強が転生時にさらに強くなったそうです

白狼

魔法学園編 始まりのダンジョン

 魔法学園に入学してから、1週間が経った。
 授業には、慣れたけど、この広い校舎では、時々、迷子になりそうだ。
 だけど、クラスメイトとは、もう、だいぶ仲良くなれた。
 そして、今日の授業は、Sクラスだけ、ダンジョンへと潜ることになった。
「お前ら!今日は、昨日言った通り、ダンジョンへと潜る!今日は、三階層までしか行かないが、順分に気を引き締めていけよ!」
「「「はい!」」」
 先生の合図で、教室から出て行き、学園の近くにある、ダンジョンへと向かった。
「ダンジョンって、どんなところなんだ?」
 俺は、そう質問した。
「ダンジョンは、まぁ、言うなれば、トラップがある洞窟のことだ。だが、今日行くのは、三階層までしか行かないから、トラップは、出てこないだろう。」
 そう、ケインが教えてくれた。
「そうなのか、教えてくれ、ありがとな。」
「ああ、別に気にするな。」
 そう話していると、洞窟の前へ来た。
「みんな!着いたぞ!ここが、初心者専用ダンジョン、【始まりのダンジョン】だ!」
 見た目は、本当に洞窟だ。
 俺らは、ベイル先生を先頭に、ダンジョンへと潜った。
(マスター、もしものために、言っておきますが、ダンジョンでは、絶対に、手加減してくださいよ!今日は、三階層までしか行かないようですから、初級魔法で、充分です!中級魔法以上の魔法は、絶対に出さないで下さい!そうしないと、このダンジョンを壊すことになりますよ!)
(わ、分かった、絶対に初級魔法しか打たない。)
(絶対ですよ!)
 なんか、イリスから、すごい念押しされた。
「お!さっそく魔物のご登場だ!最初は、俺が、手本を見せるから、お前らは、次から、倒してもらう!」
 そう言って、ベイル先生は、前へ出て、詠唱を始めた。
 出てきた魔物は、小型のヤドカリ見たい生物だった。
「中級風魔法【ウィンドカッター】」
 ベイル先生の詠唱が終わると、一つの風の刃が、ヤドカリを真っ二つに分けた。
「魔物は、こうやって倒すんだ!初級魔法は、ほとんどが、生活用の魔法だから、魔物を倒す時は、中級魔法から使うように!それじゃ、先に進むぞ!」
 ベイル先生は、そう言って進み始めた。
 それから、数分後、先程と同じヤドカリの魔物が出た。
「よし!最初は、シン!お前から、殺ってみろ!」
「はい!」
 さて、どうやって倒そう。イリスからは、中級魔法は、絶対に使うなと言われているから、初級魔法で倒さないといけない。
(マスター、先日使われた土魔法の【アースショット】なんて、どうでしょう?)
(そうだな、それにしよう。)
 俺は、そう思い、魔法を放った。
 そして、俺の放った土の塊が魔物に当たると、そこには、なんのかけらも残さず、魔物は、消えていた。
「はは、いつ見ても、異常だな。」
 ケインは、俺の魔法を見て、そう言った。
「まぁ、倒せたんだからいいだろ?」
「確かにそうだが、シン、お前、威力をしっかりと抑えろよ?」
「分かってるよ!」
 ケインから、イリスとほぼ同じことを言われた。
 それから、俺たちは、魔物を交代ごうたいで倒しながら、奥へと進んだ。
「よし!今日は、ここで終わる……と、言いたいところだが、ここの近くにモンスターハウスがあるようだ!みんなで、そこを潰してから、今日は、終わるぞ!」
 確かに、俺の《敵感知》にも、複数の魔物の反応があった。
 俺たちは、その複数の魔物のいる場所へと向かった。
「こりゃ、また多いな。」
 ベイル先生は、そう言いながら、自分の頬を手で叩き、気合を入れていた。
 魔物は、ビックウルフが、19体。そんなに、多いとは、思わないけどな。
「よし!お前ら!油断は、絶対にするなよ!」
 そう言って、ベイル先生は、詠唱を始めた。
 俺は、どうしようかと思ったが、シルフィたちもいるので、俺だけ先に魔法を放った。
 みんな、詠唱をしているから、《無詠唱》のスキルを持っている俺は、みんなより、先に魔法を放つことが出来た。
 俺が、放った魔法は、初級火魔法【ファイアーボール】だ。
 その魔法を、《複数魔法》のスキルによって、多くの火の玉を出すことが出来た。
 俺の放った魔法が魔物に当たると、魔物は、一瞬で塵になった。
「シン!みんなで、倒そう、って言ったじゃないか!」
 ケインが、俺にそう言った。
「わ、悪い、まさか、あれで、全滅するとは、思ってなくて。」
「シン!お前は、もう少し、自分の異常さを理解しろ!」
 ひ、酷い!俺だって、少しは、自覚あるのに!
「ま、まぁ、みんな、無事で何よりだ。よし!今日は、もう帰るぞ!帰る時も、ダンジョンを抜けるまでは、気を抜くなよ!」
「「「はい!」」」
 そう言って、みんな、来た道を戻って行った。
 それから、数十分してから、ようやくダンジョンの外へと出ることが出来た。
 それから、ダンジョン前で整列し、点呼をとった。
「よし!全員いるな!それじゃ、今日は、ここで、解散する!明日は、午前が座学で、午後が実技の授業だ!明日も、気を引き締めろよ!それでは、解散!!」
 そう言って、みんな、散っていった。

コメント

  • 苓

    シンが、最初の時よりさらに異常になってる

    0
  • ノベルバユーザー267627

    無詠唱をみんなに教えてあげればいいのに

    0
  • KK

    話はとても面白いんですが句読点の位置に少し違和感を感じます。

    2
  • レッディー

    今さらかもしれませんが
    この小説のタグに学園を
    入れたほうが良いのでは?

    7
  • 白夜

    中級火魔法【ウィンドカッター】
    って書いてありますけどウィンドカッターは、ウィンドと付いているので中級風魔法なのでは、ないでしょうか?
    もし、自分が間違ってたらすいません。
    これからも頑張ってください。

    6
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